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明美ちゃん
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「ひ、ぐすっ、ぐすっ。」
明美ちゃんはついに泣き出してしまった。仕方ない。僕だって泣きたいよ。こんなことになってしまうなんて、駿達にこんなところがあることなんて、教えなければよかったな。
「大丈夫だよ、明美ちゃん。僕と駿が守…明美ちゃん?」
僕の手を掴んでいた明美ちゃんの感触が、ふとなくなった。薄暗くて、よく見えない。
「駿、携帯がなんかある?」
「あるけど、もう充電ねえぞ?」
「いいから。緊急事態なの、駿にも分かるでしょ?」
駿を説得して、スマホのライトをつけさせた。そこには…。
「明美…?」「明美ちゃん…。」
誰も、いなかった。明美ちゃんは、消えてしまったのだろうか。ホコリのおかげで足跡が見えるが、明美ちゃんの足跡はかなり前からなくなっていた。
「そ、そんなわけがねえ。だって、あいつは俺らの腕をずっと掴んで…。」
でも、足跡はない。人が浮くわけがないのだから、明美ちゃんはきっと足跡がなくなっていたあの場所からいなかったんだ。じゃあ、あの泣き声と、僕らの腕を掴んでいたのは、一体…ナニだ?
明美ちゃんはついに泣き出してしまった。仕方ない。僕だって泣きたいよ。こんなことになってしまうなんて、駿達にこんなところがあることなんて、教えなければよかったな。
「大丈夫だよ、明美ちゃん。僕と駿が守…明美ちゃん?」
僕の手を掴んでいた明美ちゃんの感触が、ふとなくなった。薄暗くて、よく見えない。
「駿、携帯がなんかある?」
「あるけど、もう充電ねえぞ?」
「いいから。緊急事態なの、駿にも分かるでしょ?」
駿を説得して、スマホのライトをつけさせた。そこには…。
「明美…?」「明美ちゃん…。」
誰も、いなかった。明美ちゃんは、消えてしまったのだろうか。ホコリのおかげで足跡が見えるが、明美ちゃんの足跡はかなり前からなくなっていた。
「そ、そんなわけがねえ。だって、あいつは俺らの腕をずっと掴んで…。」
でも、足跡はない。人が浮くわけがないのだから、明美ちゃんはきっと足跡がなくなっていたあの場所からいなかったんだ。じゃあ、あの泣き声と、僕らの腕を掴んでいたのは、一体…ナニだ?
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