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39 落ち着けオペレーター
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私はリンである。さっきから笑いが止まらない。何故ならジャミングでキリー達と通信が出来なくなってから、ジェーンとチェイスの慌てっぷりが収まらないからだ。
作業に集中しているジェーンの肩をゆらゆらと揺らしているのはチェイスだった。
「ちょっとちょっと!ジェーンまだなのか!?君の実力だったらジャミングの解除ぐらいお手の物だろう!?大体キルディアにはジャミングジャマーを持たせて無かったのか!?君だったらジャミングを防ぐ装置だって作れただろうに!」
「確かにそうですが、」ジェーンがPCをカタカタさせながら答えた。「ウォッフォンのジャミング装置は扱いが難しく、ジャマーであっても同じ事。妨害をする方も防ぐ方も、セルパーティクル周波に合わせる作業があります。そしてそれは、キルディア達には出来ない。……丁寧に方法を教えれば良かったのでしょうが、兎に角、今はこちらから解除をするしかありません!チェイス、私を揺らすな!」
「だって、彼女達と連絡が取れないのに、彼女達はどんどんと施設の奥へと入って行ってるだろ!今この瞬間に、彼女が襲われて死んでしまったらどうするんだ!」
「……!」
ジェーンの両手が一瞬止まった。やれやれ仕方ないね私の出番のようだね。落ち着きを取り戻させようと、私は二人に言った。
「ねえねえ大丈夫だって!ウォッフォンとの通信を回復するのは難しいなら、キリーにつけられたカメラの映像を回復するのはどうかな?あれだったらさ、回線の種類違うから出来るって!ちょっと私に貸して!」
「あ!こら!」
私はジェーンのPCを奪って、タイピングをしようとした。
しかし問題が発生した。私はブラインドタッチ出来るからキーボードを見ないで操作しちゃったけど、ジェーンのキーボードは左右が反転してるのを忘れていた……。
誤操作で、今までジェーンが入力していたものが、全部消えちゃった。
……やっばい。振り返りたくない。でも逃げ場もないしね、私はちょっと振り返ってみた。
案の定、ジェーンとチェイスが盛大に顔を引きつらせていた。ジェーンが私に「貴様」と幸先不安な話し方をし始めたので、私はそれを封印するかの如く、大声で話し始めた。
「よくも私の努力を一瞬で「あああああ!こんなの無くても大丈夫、ほらカメラの映像を回復するからね!今度は私のPCからやってみるから大丈夫だから、落ち着いて行動すれば大丈夫!」
私は自分のピンク色のPCをジェーン達の前に置いて、システムの方からアプローチを開始した。キリーのカメラとつなげる方法ね、電波無くカメラを覗く方法……うーん、無理かもしれないな。
「これはダメだね、通信環境がないとダメだ。」
背中をジェーンにべしりと叩かれた。結構痛かった。
「ですから私は、施設の外で待機しているルーのウォッフォンを介して、施設の監視カメラをハッキングしようとしていたのです。ところがルーのシステムに侵入したところであなたが邪魔をした。そのせいで足跡がついてしまいました。ウォッフォンは脅威を察知すると同じアドレス、類似のアドレスからのアクセスを完全拒否します。あなたのせいで、余計な作業をする羽目になりそうだ。」
すっごく機嫌悪いな……仕方ないけど。私は口を尖らせた。
「じゃあ私のPC使ってもいいからさ。キーボードが使いづらいなら、ジェーンのとリンクさせちゃってもいいから!チェイスだってハッキング出来るでしょ!?ぼーっと見てないで一緒に協力して作業すればいいのに!」
「助言はさせてもらうけどねっ!」急にチェイスが大声を出すからビビった。「僕よりもジェーンの方が得意だから任せてるの!同じ作業をしたって二度手間だろう?」
「助言……?」とジェーンが首を傾げた。「いつ、あなたが私に助言をしました?先程からキルディアキルディアと喚きっぱなしで注意が散漫しそうだ。私の手助けをしたいのなら、その口を閉じていて頂きたい。シンバルを持ったサルのおもちゃの方があなたよりも遥かに良い。あれも煩いが、見た目で癒されますからね。あなたと違って。」
「ジェーン!意地悪言わないでよ!僕のことをライバルだと思ってるからって、そんな言い方してさ……でも分かるよ、君にとって僕は脅威だ。だってそうでしょ、ふふ。僕はジェーンと同じくらい優れているのに、こんなに格好良くて、しかもジェーンより遥かに高収入だ。更に、仕事着がこれだよ?」
チェイスはジェーンに見せびらかすかのように、着ている貴公子的な艶やかな服装のジャケットの襟を掴んだ。
ジェーンは作業をしつつ、チラッとそれを見て、くだらないと言わんばかりのため息をついた。私は笑いを堪えきれず、とうとう口元を手で隠した。そしてジェーンが言った。
「チェイス、」
「何?」
「猫に小判の意味を知っていますか?」
「……知ってるけど?」彼はジト目で答えた。「それが何さ?」
「それでは、馬子に衣装は?はたまたそうですね、豚に真珠。」
「だから何が言いたいの?」
「ああ!たった今、同じ意味を持つ新しい諺を思いつきました。私は理系なので少々文章に収まりがありませんが、この諺は良い。気に入りましたよ。これから世界でも通用することとなるでしょう。」
「それって何さ?」
「チェイスにキルディアです。ふふっ、ふはははははははっ……!」
チェイスが一気に歯を食いしばって、ジェーンを睨み始めた。私もつい笑ってしまったけど、次の瞬間にチェイスがジェーンの首を絞め始めた。
「チェイス……!今、良いところ、ですから……!」
「ジェーン、面白いことを言ってくれるね!君は信じられないくらいに意地悪な人だって事が、よく分かったよ!こんな奴、民の為に消した方がいいに決まってるんだ!帝国に幸あれーーー!」
「んんん……!」
やばい、ジェーンの顔が赤くなってる。でも本当に今いいところなのか、それでもジェーンはPCから手を離そうとしない。
でもチェイスもチェイスで、力を緩めようとしない。どうしようと慌てていると、私の隣をスッと白い影が通った。ケイト先生だった。
「ちょっとあなた達!いい加減にしなさい!チェイスも何が帝国に幸あれよ!こんなことで変な気を起こさないで頂戴!二人ともキリーと仲がいいってことで、いいじゃないの!」
ケイト先生の細くて白い手がチェイスの腕を掴んだ。チェイスは一瞬ムッとした顔を先生に向けたけど、彼女が結構怖い顔をしていたのか、勢いを縮こませて、大人しくジェーンを解放した。ケイト先生は腰に手を当てながら言った。
「もう二度と、キリーのことで喧嘩をしないこと!分かったわね?」
「はあ、ケイト、」ジェーンが疲れた様子で答えた。「私は喧嘩をしている自覚はありませんよ、彼が私に「あのね、側から見たら喧嘩なの。ジェーンも認めなさい。今必要なのは何かしら?キリー達と連絡を取ることでしょう?」
「その通りです……。」
ジェーンは黙って作業を開始した。チェイスも落ち着いてくれたのか、ジェーンに突っかかるのをやめて、PCの画面をじっと見つめた。私は暇なので、パインキャンディを食べた。
少しするとジェーンがルーのウォッフォンから、キリーのチョーカーに付けられたカメラを直接見ることが出来た。ジャミングがあっても、カメラの方は微かに電波をキャッチすることが出来たからだ。
キリーは今、大きなデスクの椅子に座っていて、PCの画面を見ていた。これは教官のPCなのかな?すると画面の端からクラースさんの声がした。
『見てしまえ。ついでにデータも取ってしまえ。教官だって、味方になるか分からないんだ。味方になったとしても、結局お前に権利を譲るって言ってたじゃ無いか。じゃあ同じだ、見てしまえ。早く。』
『えっ、分かったよ、分かったってば!で、でもデータを抜くってどうするか……私のやり方だと、もう足跡残りまくりだけど、仕方ないよね?だってジェーン達と連絡つかないし。』
「これは……!教官のPCなのかしら?」
ケイト先生の疑問に、ジェーンが答えた。
「そのようです。キルディア達がこのPCを持ち帰ることが望ましいのですが……。」
私は聞いた。
「今ここから持ってきてって話しかけても意味ないよね?カメラは観れるだけだもんね?」
「そうだね、」とチェイスが答えた。「じゃあ僕は自分のPCから彼女らのウォッフォンに通信が取れないか作業を開始する。ジェーン達はカメラの映像を観ていてくれ。」
チェイスがヴァルガの机に座った。私は軽く彼に会釈をしてから、またカメラに視線を戻した。するとキリーがなんかのファイルを開いた。それには……!
「セレスティウムだって!ジェーン!これってレシピなんじゃないの!?何この変な文字のオンパレードは……?」
「ああああああっ!」
と突然叫んだのはケイト先生だ。彼女は私とジェーンの間を割って入り、PCの画面を両手で掴んで釘付けになっている。
「これがあれば作れるわ!これはセレスティウムの調合方法よ!これがあれば生産が出来る!……キリーお願い、これを持ってきて頂戴!クラースの言った通り、PCごとよ!」
「そうですね、」ジェーンが言った。「データだけではなく、PCごと盗るべきです。……ヴァレンタインに見つからないことを願うばかりですが。」
「え?ヴァレンタイン教官に内緒で持ち帰るの?やばくない?」
私が質問すると、ジェーンとケイト先生が同時に、私を光のない目で見てきた。そしてすぐに画面に視線を戻した。何か言って欲しかった。
「きっと彼女達はそれを持ち帰るだろうから、あとは現物があればいいね。」
チェイスの言葉に、私以外の皆が頷いた。頑張れキリー、私はカメラの向こうから見守ってるからね。キャンディ食べながら。
作業に集中しているジェーンの肩をゆらゆらと揺らしているのはチェイスだった。
「ちょっとちょっと!ジェーンまだなのか!?君の実力だったらジャミングの解除ぐらいお手の物だろう!?大体キルディアにはジャミングジャマーを持たせて無かったのか!?君だったらジャミングを防ぐ装置だって作れただろうに!」
「確かにそうですが、」ジェーンがPCをカタカタさせながら答えた。「ウォッフォンのジャミング装置は扱いが難しく、ジャマーであっても同じ事。妨害をする方も防ぐ方も、セルパーティクル周波に合わせる作業があります。そしてそれは、キルディア達には出来ない。……丁寧に方法を教えれば良かったのでしょうが、兎に角、今はこちらから解除をするしかありません!チェイス、私を揺らすな!」
「だって、彼女達と連絡が取れないのに、彼女達はどんどんと施設の奥へと入って行ってるだろ!今この瞬間に、彼女が襲われて死んでしまったらどうするんだ!」
「……!」
ジェーンの両手が一瞬止まった。やれやれ仕方ないね私の出番のようだね。落ち着きを取り戻させようと、私は二人に言った。
「ねえねえ大丈夫だって!ウォッフォンとの通信を回復するのは難しいなら、キリーにつけられたカメラの映像を回復するのはどうかな?あれだったらさ、回線の種類違うから出来るって!ちょっと私に貸して!」
「あ!こら!」
私はジェーンのPCを奪って、タイピングをしようとした。
しかし問題が発生した。私はブラインドタッチ出来るからキーボードを見ないで操作しちゃったけど、ジェーンのキーボードは左右が反転してるのを忘れていた……。
誤操作で、今までジェーンが入力していたものが、全部消えちゃった。
……やっばい。振り返りたくない。でも逃げ場もないしね、私はちょっと振り返ってみた。
案の定、ジェーンとチェイスが盛大に顔を引きつらせていた。ジェーンが私に「貴様」と幸先不安な話し方をし始めたので、私はそれを封印するかの如く、大声で話し始めた。
「よくも私の努力を一瞬で「あああああ!こんなの無くても大丈夫、ほらカメラの映像を回復するからね!今度は私のPCからやってみるから大丈夫だから、落ち着いて行動すれば大丈夫!」
私は自分のピンク色のPCをジェーン達の前に置いて、システムの方からアプローチを開始した。キリーのカメラとつなげる方法ね、電波無くカメラを覗く方法……うーん、無理かもしれないな。
「これはダメだね、通信環境がないとダメだ。」
背中をジェーンにべしりと叩かれた。結構痛かった。
「ですから私は、施設の外で待機しているルーのウォッフォンを介して、施設の監視カメラをハッキングしようとしていたのです。ところがルーのシステムに侵入したところであなたが邪魔をした。そのせいで足跡がついてしまいました。ウォッフォンは脅威を察知すると同じアドレス、類似のアドレスからのアクセスを完全拒否します。あなたのせいで、余計な作業をする羽目になりそうだ。」
すっごく機嫌悪いな……仕方ないけど。私は口を尖らせた。
「じゃあ私のPC使ってもいいからさ。キーボードが使いづらいなら、ジェーンのとリンクさせちゃってもいいから!チェイスだってハッキング出来るでしょ!?ぼーっと見てないで一緒に協力して作業すればいいのに!」
「助言はさせてもらうけどねっ!」急にチェイスが大声を出すからビビった。「僕よりもジェーンの方が得意だから任せてるの!同じ作業をしたって二度手間だろう?」
「助言……?」とジェーンが首を傾げた。「いつ、あなたが私に助言をしました?先程からキルディアキルディアと喚きっぱなしで注意が散漫しそうだ。私の手助けをしたいのなら、その口を閉じていて頂きたい。シンバルを持ったサルのおもちゃの方があなたよりも遥かに良い。あれも煩いが、見た目で癒されますからね。あなたと違って。」
「ジェーン!意地悪言わないでよ!僕のことをライバルだと思ってるからって、そんな言い方してさ……でも分かるよ、君にとって僕は脅威だ。だってそうでしょ、ふふ。僕はジェーンと同じくらい優れているのに、こんなに格好良くて、しかもジェーンより遥かに高収入だ。更に、仕事着がこれだよ?」
チェイスはジェーンに見せびらかすかのように、着ている貴公子的な艶やかな服装のジャケットの襟を掴んだ。
ジェーンは作業をしつつ、チラッとそれを見て、くだらないと言わんばかりのため息をついた。私は笑いを堪えきれず、とうとう口元を手で隠した。そしてジェーンが言った。
「チェイス、」
「何?」
「猫に小判の意味を知っていますか?」
「……知ってるけど?」彼はジト目で答えた。「それが何さ?」
「それでは、馬子に衣装は?はたまたそうですね、豚に真珠。」
「だから何が言いたいの?」
「ああ!たった今、同じ意味を持つ新しい諺を思いつきました。私は理系なので少々文章に収まりがありませんが、この諺は良い。気に入りましたよ。これから世界でも通用することとなるでしょう。」
「それって何さ?」
「チェイスにキルディアです。ふふっ、ふはははははははっ……!」
チェイスが一気に歯を食いしばって、ジェーンを睨み始めた。私もつい笑ってしまったけど、次の瞬間にチェイスがジェーンの首を絞め始めた。
「チェイス……!今、良いところ、ですから……!」
「ジェーン、面白いことを言ってくれるね!君は信じられないくらいに意地悪な人だって事が、よく分かったよ!こんな奴、民の為に消した方がいいに決まってるんだ!帝国に幸あれーーー!」
「んんん……!」
やばい、ジェーンの顔が赤くなってる。でも本当に今いいところなのか、それでもジェーンはPCから手を離そうとしない。
でもチェイスもチェイスで、力を緩めようとしない。どうしようと慌てていると、私の隣をスッと白い影が通った。ケイト先生だった。
「ちょっとあなた達!いい加減にしなさい!チェイスも何が帝国に幸あれよ!こんなことで変な気を起こさないで頂戴!二人ともキリーと仲がいいってことで、いいじゃないの!」
ケイト先生の細くて白い手がチェイスの腕を掴んだ。チェイスは一瞬ムッとした顔を先生に向けたけど、彼女が結構怖い顔をしていたのか、勢いを縮こませて、大人しくジェーンを解放した。ケイト先生は腰に手を当てながら言った。
「もう二度と、キリーのことで喧嘩をしないこと!分かったわね?」
「はあ、ケイト、」ジェーンが疲れた様子で答えた。「私は喧嘩をしている自覚はありませんよ、彼が私に「あのね、側から見たら喧嘩なの。ジェーンも認めなさい。今必要なのは何かしら?キリー達と連絡を取ることでしょう?」
「その通りです……。」
ジェーンは黙って作業を開始した。チェイスも落ち着いてくれたのか、ジェーンに突っかかるのをやめて、PCの画面をじっと見つめた。私は暇なので、パインキャンディを食べた。
少しするとジェーンがルーのウォッフォンから、キリーのチョーカーに付けられたカメラを直接見ることが出来た。ジャミングがあっても、カメラの方は微かに電波をキャッチすることが出来たからだ。
キリーは今、大きなデスクの椅子に座っていて、PCの画面を見ていた。これは教官のPCなのかな?すると画面の端からクラースさんの声がした。
『見てしまえ。ついでにデータも取ってしまえ。教官だって、味方になるか分からないんだ。味方になったとしても、結局お前に権利を譲るって言ってたじゃ無いか。じゃあ同じだ、見てしまえ。早く。』
『えっ、分かったよ、分かったってば!で、でもデータを抜くってどうするか……私のやり方だと、もう足跡残りまくりだけど、仕方ないよね?だってジェーン達と連絡つかないし。』
「これは……!教官のPCなのかしら?」
ケイト先生の疑問に、ジェーンが答えた。
「そのようです。キルディア達がこのPCを持ち帰ることが望ましいのですが……。」
私は聞いた。
「今ここから持ってきてって話しかけても意味ないよね?カメラは観れるだけだもんね?」
「そうだね、」とチェイスが答えた。「じゃあ僕は自分のPCから彼女らのウォッフォンに通信が取れないか作業を開始する。ジェーン達はカメラの映像を観ていてくれ。」
チェイスがヴァルガの机に座った。私は軽く彼に会釈をしてから、またカメラに視線を戻した。するとキリーがなんかのファイルを開いた。それには……!
「セレスティウムだって!ジェーン!これってレシピなんじゃないの!?何この変な文字のオンパレードは……?」
「ああああああっ!」
と突然叫んだのはケイト先生だ。彼女は私とジェーンの間を割って入り、PCの画面を両手で掴んで釘付けになっている。
「これがあれば作れるわ!これはセレスティウムの調合方法よ!これがあれば生産が出来る!……キリーお願い、これを持ってきて頂戴!クラースの言った通り、PCごとよ!」
「そうですね、」ジェーンが言った。「データだけではなく、PCごと盗るべきです。……ヴァレンタインに見つからないことを願うばかりですが。」
「え?ヴァレンタイン教官に内緒で持ち帰るの?やばくない?」
私が質問すると、ジェーンとケイト先生が同時に、私を光のない目で見てきた。そしてすぐに画面に視線を戻した。何か言って欲しかった。
「きっと彼女達はそれを持ち帰るだろうから、あとは現物があればいいね。」
チェイスの言葉に、私以外の皆が頷いた。頑張れキリー、私はカメラの向こうから見守ってるからね。キャンディ食べながら。
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