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16 軽く宴をしかける
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手を繋いで帰路に就き、家の前まで来ると、カーテンから光が漏れて、道を照らしていた。
まあリンはいつも夜遅くまで起きているから、まだ起きているのは分かっていた。玄関の前で、ジェーンに肩をトントンと叩かれて、振り返るとキスをされた。
リンがいると中々出来ませんから、と軽くキスを受けた後に、私も彼の頬にキスをした。予想外の出来事だったのか、目を丸くするジェーンをわざとスルーして、玄関を開けた。
「おおおお!?今帰ってくる!?おかえりいいいいいい!」
「いえーい。」
今の棒読みのイエーイはクラースさんのものである。何故だかリビングにはリンの他に、クラースさんとケイト先生がいて、三人は今まで飲んでいたようだった。……勝手に人んちで宅飲みするなと言いたかったが、彼らなので仕方ない。
三人に拍手を受けるという、謎の歓迎モードを与えられてつつ、私とジェーンはソファへと案内された。
するとケイト先生とクラースさんは床に敷いていあるラグの上に座った。リンはというと、早速ワイングラスを持ってきている。
「ちょ、ちょっと!帰ったばかりだし、飲むのは早い気が……!」
「ええええ!?」とてもうるさいリンの声だった。「だってほら、せっかくジェーンがこの世界に帰ってきたんだから、おかえりパーティをしようと思ってたんだよ?でも二人の帰りがとっても遅いんだもん。アリスもいたけど寝ちゃったよ。でもいいの、夜はこれからだよ!仕方ないからジュースを持ってくるよ!それならいいでしょ?」
「あ、ああ……。」
私は大人しくソファに座り、バッグを床に置いて、テーブルの上にあるポテトに手を伸ばした。
大きなお皿にはポテトとナゲット、それから殆ど残っていないバーベキューソースと、それからからのポテトチップスの袋、クラースさん達の差し入れなのか、サラミのスライスが置いてあった。
ジェーンがサラミを一枚取って口に放り込んだ。そう言えばお腹空いているんだった、と食欲を思い出した私は、ポテトを何本か纏めて口に放り込んだ。それから前に座っている、ニヤニヤ顔のクラースさんと目があった。
今夜の彼は、いつものリゾートシャツではなく、黒いタンクトップを着ている。この肌寒い季節にそれはどうなのかと思ったが、もう彼の家が上の階なのを思い出した。私はそれをクラースさんに聞いた。
「ねえクラースさん、もうケイト先生とは一緒に暮らしているんでしょ?帝都でそう言ってたよね?人類の願いで全額使ったから、一緒に暮らしていくってさ。」
「あ、ああ。」クラースさんが照れた様子で鼻を掻いた。「実はあの後、チェイス皇帝から人類の願いで使ったお金を貰ったんだ。だから貯金は元に戻ったんだが……その、まあ、そろそろ頃合いだと思っていた。俺はケイトと一緒に暮らしたかった。キリーだってそうだろ?だからジェーンと一緒にいるんじゃないのか?」
ふふふ、はははと、クラースさんとケイト先生が、私達を見ては微笑んでいる。なんで私に振ってくるんだ。私はただ黙って、ポテトを頬張った。するとジェーンが、クラースさんに聞いた。
「アリスは、あなた方の同居について、どう考えますか?」
それにはケイト先生が答えた。飲んでいたからか、頬が赤い。
「思ったよりも気にしていないわよ。私としては、二人ともかけがえのない存在だから、出来れば仲良く一緒に暮らしてほしいと思っていた。仲が良いのは嬉しいことだわ。でも、どちらかと言えば、クラースの方が気を遣っているように見えるわね。この間だって……ふっ……調査部の出先の帰りで、あの子にお土産を買ったのよ。ピンクの……キーボードカバーをね……ふふっ。」
「あっはっはっは!」
私も耐えられずに笑うと、クラースさんにテーブル越しにどつかれた。因みにキッチンからリンの笑い声も聞こえている。クラースさんは弁明をし始めた。
「だって!アリスは他の女の子とは違って賢い子なんだ!んんん……!これから一緒に暮らしていくし、プレゼントぐらい送ったって良いかと考えた俺は、あいつは魔工学の博士だから、何かオフィスグッズが良いと思ったんだ!しかしそのお店に入っても、俺にとっては売ってる物がなんのことだか、何に使うものなのか、一目見ただけではわからないものばかりだった!一つピンク色のキーボードのカバーがあって……そのポップに女子に人気って書いてあったから……それを選んだんだ!それの何が悪か!」
「落ち着いてよ、分かったから、悪じゃないから、大丈夫だって!」
兎に角、彼に落ち着いてもらう為に適当に言葉を放った。だって落ち着いて欲しい。気持ちはわかったし、きっとアリスに伝わっているからね!
「そうそう~」リンがジュースを二人分持ってきてくれた。赤色の綺麗なジュースだった。「でもクラースさん、アリスはそのカバーPCにつけていたよ、研究室に入ったときに見たもん!良かったじゃん、使っててくれてるんだからさ!」
「あ、ああそうか……。」
私はクラースさんの照れ顔に微笑みながらジュースを飲んだ。すると喉に焼けつく程の感覚を覚えて、ついむせそうになった。体がグッと熱くなった。
何がジュースだ、普通にカクテルじゃないか。隣のジェーンもジュースのつもりで飲んでいたのか、同じくむせそうになって、口を手で押さえていた。
「リン……今日は飲むつもりじゃなかったのに、やってくれるよね!」
「ええ?そうなの?」リンが私の隣に座った。「いやいや、これから二人には色々と語ってもらおうと思ってたから、ちょっと飲んだほうがいいかなって思ったの!」
「何を語るの?」
「過去世界のこと!それから、最近どうなのかなって。あと、今日はどうして残業したの?二人の進捗タスク、別に遅れているものなんてないのに。」
「……。」
三人が疑いの目を我々に向けている。私はジェーンを見た。ジェーンはあの件は口に出すなと思っているのか、微かに首を振った。じゃあなんて言おうか、何をしていたと話せば落ち着くんだろう。そう思っていると、ジェーンが口を開いた。
「すみません、実は私の要望で、彼女と少し……私の研究室で、」
「え!?……え!」
リンが吸い付くようにジェーンを見ている。ジェーンは続けた。
「彼女のナイトアームの改良を施したのです。より細やかな動きが出来るように、アップデートしました。それが何か?」
「あ、ああ、そうなんだ!なんだ……期待したのに。」
リンが口を尖らせて、ポテトをかじった。職場でそんなことをするわけないでしょうが。そう思ってポテトをかじろうとしたが、ジェーンがいきなり立ち上がって、ぐいぐい私の腕を引っ張ってきた。私も立ち上がると、ジェーンは驚きの目をしている三人に向かって、言った。
「職場ではしませんでしたが、今からします。よって、我々は失礼します。お三方は引き続き、宴をお楽しみください。それでは。」
「……!?」
大口を開けた三人をその場に残して、ジェーンに引っ張られて私は寝室へと入った。するとジェーンが、ベッドに座って、ウォッフォンを操作し始めた。私は彼に純粋な質問をぶつけた。
「ねえジェーン。」
「はい?」
「……本当に今からするの?」
「そう言えば、彼らはここに来ません。それにあなたは狙われている、我々はアルコールを摂取すべきでは有りません。いつ何時対処出来るように、意識はすっきりとしているべきです。そうでしょう?」
「じゃあそういうことはしないのね?」
「……誰がしないと言いましたか?」
「えっ結局するの!?だって、隙を作らない生活を心がけるんじゃなかったの?」
ジェーンが明らかにムッとした顔をこちらに向けた。私は笑いそうになったのを必死に堪えた。
「……それでは、これを手にしたまま、行えばいい。さすれば隙が生じません。急な敵襲にも対応出来ます。」
とジェーンが取り出したのは、白い銃身のスナイパーライフルタイプの銃剣だった。スコピオ博士からジェーンが貰ったもので、所々白いペイントが剥げていて、そこから黒い銃身が見えている。それほど、この銃を使ったのだと思いながらも、私は彼の銃剣を手に取った。
「本当にこれを手にしたまま、やるのね?」
「ええそうです。毎日と、申した通りです。」
……確かにそう言っていたな。私は彼に押されて、ベッドに体を沈めた。ゆっくりと熱いキスをしながら、窓に向かって、銃をずっと構えていた。
まあリンはいつも夜遅くまで起きているから、まだ起きているのは分かっていた。玄関の前で、ジェーンに肩をトントンと叩かれて、振り返るとキスをされた。
リンがいると中々出来ませんから、と軽くキスを受けた後に、私も彼の頬にキスをした。予想外の出来事だったのか、目を丸くするジェーンをわざとスルーして、玄関を開けた。
「おおおお!?今帰ってくる!?おかえりいいいいいい!」
「いえーい。」
今の棒読みのイエーイはクラースさんのものである。何故だかリビングにはリンの他に、クラースさんとケイト先生がいて、三人は今まで飲んでいたようだった。……勝手に人んちで宅飲みするなと言いたかったが、彼らなので仕方ない。
三人に拍手を受けるという、謎の歓迎モードを与えられてつつ、私とジェーンはソファへと案内された。
するとケイト先生とクラースさんは床に敷いていあるラグの上に座った。リンはというと、早速ワイングラスを持ってきている。
「ちょ、ちょっと!帰ったばかりだし、飲むのは早い気が……!」
「ええええ!?」とてもうるさいリンの声だった。「だってほら、せっかくジェーンがこの世界に帰ってきたんだから、おかえりパーティをしようと思ってたんだよ?でも二人の帰りがとっても遅いんだもん。アリスもいたけど寝ちゃったよ。でもいいの、夜はこれからだよ!仕方ないからジュースを持ってくるよ!それならいいでしょ?」
「あ、ああ……。」
私は大人しくソファに座り、バッグを床に置いて、テーブルの上にあるポテトに手を伸ばした。
大きなお皿にはポテトとナゲット、それから殆ど残っていないバーベキューソースと、それからからのポテトチップスの袋、クラースさん達の差し入れなのか、サラミのスライスが置いてあった。
ジェーンがサラミを一枚取って口に放り込んだ。そう言えばお腹空いているんだった、と食欲を思い出した私は、ポテトを何本か纏めて口に放り込んだ。それから前に座っている、ニヤニヤ顔のクラースさんと目があった。
今夜の彼は、いつものリゾートシャツではなく、黒いタンクトップを着ている。この肌寒い季節にそれはどうなのかと思ったが、もう彼の家が上の階なのを思い出した。私はそれをクラースさんに聞いた。
「ねえクラースさん、もうケイト先生とは一緒に暮らしているんでしょ?帝都でそう言ってたよね?人類の願いで全額使ったから、一緒に暮らしていくってさ。」
「あ、ああ。」クラースさんが照れた様子で鼻を掻いた。「実はあの後、チェイス皇帝から人類の願いで使ったお金を貰ったんだ。だから貯金は元に戻ったんだが……その、まあ、そろそろ頃合いだと思っていた。俺はケイトと一緒に暮らしたかった。キリーだってそうだろ?だからジェーンと一緒にいるんじゃないのか?」
ふふふ、はははと、クラースさんとケイト先生が、私達を見ては微笑んでいる。なんで私に振ってくるんだ。私はただ黙って、ポテトを頬張った。するとジェーンが、クラースさんに聞いた。
「アリスは、あなた方の同居について、どう考えますか?」
それにはケイト先生が答えた。飲んでいたからか、頬が赤い。
「思ったよりも気にしていないわよ。私としては、二人ともかけがえのない存在だから、出来れば仲良く一緒に暮らしてほしいと思っていた。仲が良いのは嬉しいことだわ。でも、どちらかと言えば、クラースの方が気を遣っているように見えるわね。この間だって……ふっ……調査部の出先の帰りで、あの子にお土産を買ったのよ。ピンクの……キーボードカバーをね……ふふっ。」
「あっはっはっは!」
私も耐えられずに笑うと、クラースさんにテーブル越しにどつかれた。因みにキッチンからリンの笑い声も聞こえている。クラースさんは弁明をし始めた。
「だって!アリスは他の女の子とは違って賢い子なんだ!んんん……!これから一緒に暮らしていくし、プレゼントぐらい送ったって良いかと考えた俺は、あいつは魔工学の博士だから、何かオフィスグッズが良いと思ったんだ!しかしそのお店に入っても、俺にとっては売ってる物がなんのことだか、何に使うものなのか、一目見ただけではわからないものばかりだった!一つピンク色のキーボードのカバーがあって……そのポップに女子に人気って書いてあったから……それを選んだんだ!それの何が悪か!」
「落ち着いてよ、分かったから、悪じゃないから、大丈夫だって!」
兎に角、彼に落ち着いてもらう為に適当に言葉を放った。だって落ち着いて欲しい。気持ちはわかったし、きっとアリスに伝わっているからね!
「そうそう~」リンがジュースを二人分持ってきてくれた。赤色の綺麗なジュースだった。「でもクラースさん、アリスはそのカバーPCにつけていたよ、研究室に入ったときに見たもん!良かったじゃん、使っててくれてるんだからさ!」
「あ、ああそうか……。」
私はクラースさんの照れ顔に微笑みながらジュースを飲んだ。すると喉に焼けつく程の感覚を覚えて、ついむせそうになった。体がグッと熱くなった。
何がジュースだ、普通にカクテルじゃないか。隣のジェーンもジュースのつもりで飲んでいたのか、同じくむせそうになって、口を手で押さえていた。
「リン……今日は飲むつもりじゃなかったのに、やってくれるよね!」
「ええ?そうなの?」リンが私の隣に座った。「いやいや、これから二人には色々と語ってもらおうと思ってたから、ちょっと飲んだほうがいいかなって思ったの!」
「何を語るの?」
「過去世界のこと!それから、最近どうなのかなって。あと、今日はどうして残業したの?二人の進捗タスク、別に遅れているものなんてないのに。」
「……。」
三人が疑いの目を我々に向けている。私はジェーンを見た。ジェーンはあの件は口に出すなと思っているのか、微かに首を振った。じゃあなんて言おうか、何をしていたと話せば落ち着くんだろう。そう思っていると、ジェーンが口を開いた。
「すみません、実は私の要望で、彼女と少し……私の研究室で、」
「え!?……え!」
リンが吸い付くようにジェーンを見ている。ジェーンは続けた。
「彼女のナイトアームの改良を施したのです。より細やかな動きが出来るように、アップデートしました。それが何か?」
「あ、ああ、そうなんだ!なんだ……期待したのに。」
リンが口を尖らせて、ポテトをかじった。職場でそんなことをするわけないでしょうが。そう思ってポテトをかじろうとしたが、ジェーンがいきなり立ち上がって、ぐいぐい私の腕を引っ張ってきた。私も立ち上がると、ジェーンは驚きの目をしている三人に向かって、言った。
「職場ではしませんでしたが、今からします。よって、我々は失礼します。お三方は引き続き、宴をお楽しみください。それでは。」
「……!?」
大口を開けた三人をその場に残して、ジェーンに引っ張られて私は寝室へと入った。するとジェーンが、ベッドに座って、ウォッフォンを操作し始めた。私は彼に純粋な質問をぶつけた。
「ねえジェーン。」
「はい?」
「……本当に今からするの?」
「そう言えば、彼らはここに来ません。それにあなたは狙われている、我々はアルコールを摂取すべきでは有りません。いつ何時対処出来るように、意識はすっきりとしているべきです。そうでしょう?」
「じゃあそういうことはしないのね?」
「……誰がしないと言いましたか?」
「えっ結局するの!?だって、隙を作らない生活を心がけるんじゃなかったの?」
ジェーンが明らかにムッとした顔をこちらに向けた。私は笑いそうになったのを必死に堪えた。
「……それでは、これを手にしたまま、行えばいい。さすれば隙が生じません。急な敵襲にも対応出来ます。」
とジェーンが取り出したのは、白い銃身のスナイパーライフルタイプの銃剣だった。スコピオ博士からジェーンが貰ったもので、所々白いペイントが剥げていて、そこから黒い銃身が見えている。それほど、この銃を使ったのだと思いながらも、私は彼の銃剣を手に取った。
「本当にこれを手にしたまま、やるのね?」
「ええそうです。毎日と、申した通りです。」
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