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半身半蛇兵の石化瞳術強化訓練
蛇人兵士と話そう
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蛇人兵士に拘束されたクレオは、蛇の胴体で締め上げられながら至近距離で睨みつけられるという責め苦に遭っていた。
眼が合ったら終わりと言われる化け物に鼻先まで近づかれるなど、クレオにとって生まれて初めての経験だ。
硬貨が挟まりそうなほど眉間に力を入れている蛇人男の面は、クレオより険しい。
全身の血が冷えてゆく感覚に手足の指を震わせていたクレオだったが、何時までたってもその時が来ないことに気が付いた。
「何でお前……」
クレオを睨みつけていた兵士が戦慄く。
何時まで経っても石にならないクレオを見て、つり上がっていた兵士の眦が段々と下がってきた。今にも泣きだしそうである。
背後からクレオを簀巻きにしている兵士が、気まずそうに息を吐いた。
クレオの身体ではなく、その場の空気が固まってしまったかのような息苦しさを、その場の三人全員が味わっていた。
──なんなんだ……誰か何とかしてくれ!
身体の自由が奪われているクレオは、この停滞した状況を打ち破ってくれる何かが現れることを闇雲に祈る。
そして幸運なことに、それはすぐに叶うことになった。
「そこまで」
いつの間にか、大木の影から一際大きな蛇人が現れる。
それは先ほど蛇人分隊の長として話していたスタヴロスだった。
「それ以上やったら眼が潰れるぞ」
「そんな、俺、あの、除隊はないですよねっ!?」
クレオを石に出来なかった兵士は縋るような目つきでスタヴロスににじり寄る。
「その話はあとだ。拘束を解くように」
「はい」
クレオを締めあげていた兵士が淡々とした返事をし、蛇腹を緩める。
異形の男から解放され、一歩前に踏み出そうとしたクレオの身体が傾く。
「あ」
ろくに声も上げられないまま、クレオは顔面から地面に激突した。
「流石に全く効いていないわけでもなさそうだ。だからそう落ち込むな、サナシス」
「はい……」
全身が冷え固まったクレオはスタヴロスにおぶわれながら森を移動している。
スタヴロスの後ろには先ほどの兵士二人が続き、集合地点であった山小屋まで引き返していた。
「あの、みんな、は」
ようやく少し喋れるようになったクレオが、スタヴロスの肩に顎を乗せたまま尋ねる。
「ああ。皆さんもう集まってますよ。貴方が最後です」
一体どういう意味だろう、と思う間もなく、クレオの目の前にそれは現れた。
「全員揃っていると思うのですが、念のため確認していただけませんか」
「そんな……」
スタヴロスがクレオを背負いなおすと、揺れるクレオの視界の中に灰色の塊が映る。
それは生きたまま石にされた分隊の姿だった。
「一、十、二十……欠員なし。どこか削れたところは?」
「ないと思います、多分」
腕で顔を覆った男。
眼を見開いたままの男。
何かに掴みかかろうと腕を伸ばす男。
様々なポーズの石像が草を刈ったばかりの広場に並べられている。
どの男も顔を引きつらせており、混乱の中で石化させられたことが手に取るように分かった。
ニンゲン分隊は瞬く間に蛇人によって石に変えられてしまったようだ。
クレオただ一人を除いて。
獲物を捕らえて一段落といった様子で寛いでいた蛇人兵士も、ニンゲンが生身で戻ってきたことに驚きを隠せない様子だった。
まだ冷えが残る身体を擦りながら仲間の状態を見るクレオを、蛇人兵士は険しい眼で見つめる。
その眼は異形の怪物を遠巻きに見つめるニンゲンの眼によく似ていた。
「あの、みんな元に戻してもらえるんですよね?」
クレオは横に立つスタヴロスを見上げる。
「勿論です。聖水を用意してあります。解呪の儀式が終わりましたら順次お帰り頂いて結構です」
「そうですか。その、術をかけた人が念じてパッと解ける、みたいな感じにはいかないんですか?」
眼を合わせるだけで石に出来るなら、もとに戻れと祈りながら石像を見れば解除できそうなものだとクレオは考えていた。
だが、スタヴロスはうーんと言いながら口を引き結ぶ。
先ほどまでピリピリしていた蛇人兵士達も明後日の方を見たり、小さな溜め息をついたりと、どこか気まずそうだ。
「色々と事情がありまして。ご安心ください、必ず生身に戻しますから。そこはもう、大船に乗った気持ちで」
──念押しされると逆に怖い。
だがクレオはか細い声で「よろしくお願いします」とだけ口にした。
「それじゃあ、僕は一足先に国に戻ります。勉強になりました。ありがとうございました」
来た時もバラバラだったのだから、帰るときもそうだろうと踏んだクレオは、石化解除が即座に出来ないことを知るとさっさと退散しようとした。
薄情にも思える行為だが、自分達の術が効かなかったニンゲンを取り囲む蛇達の静かな敵意にクレオは胸が押しつぶされそうだった。
どこか飄々としているスタヴロスを除き、クレオの味方は居ないように思える。
「お待ちください。我々は貴方を石に出来ていません。その秘密をお教え願いますか」
スタヴロスの大きな手がクレオの肩を掴む。
「ひ、秘密って、そんなものありません! たまたまです、たまたま! 今日ちょっと体調悪かったとか、そういうアレですよね?」
クレオは自分を石にしようとしていた兵士に向かって作り笑いをした。
だが、呼びかけられた兵士は鋭い刃が生えた口元を歪ませて思いっきり首を振る。
「きっと私でも今の貴方を石にすることは難しいでしょう」
「何!?」
「隊長でも!?」
スタヴロスの言葉に兵士達が騒めく。
大勢に畏怖されても、愉悦どころかクレオは喉元を締めあげられたような苦しさしか味わえない。
「我々は石化を絶対のものにしたいのです。勿論尋問のようなことは行いません。情報交換をしましょう」
「待って下さい、僕はただの一兵卒で、ほんと何も知らな」
「ご謙遜を。それと、分隊の皆さんが石のままかどうかは、貴方のご協力次第ですので……」
──脅しじゃねぇか!
口元に柔らかい笑みを浮かべるスタヴロスを見て、クレオは悪態をつきそうになった。
──何が合同訓練だ。やっぱり蛇は蛇だな! クソが……全員巨人に殺されちまえ!
絞り出すような低い声で「分かりました」と答えるクレオの肩を、スタヴロスが二度軽く触れた。
ʘ
クレオは急造された山小屋の奥にある古びた石造りの砦へと連行されていた。
砦の壁面は苔むし、岩と岩の隙間からは小さな花が揺れている。
兵士が山間訓練を行う際に寝泊まりをする宿舎として使われるそれも、蛇人同様年季が入っているようだった。
砦の中は薄暗く、ひんやりと湿った空気が流れている。
クレオはスタヴロスに連れられ、指揮官に与えられる私室へと足を踏み入れていた。
長細い明り取り窓はあるものの、どこか圧迫感のある部屋だ。
窓際には古ぼけた机と座面が極端に広く丸い椅子が置かれ、部屋の半分を占領する丸い寝台が置かれていた。
「本来お客様をお通しするような部屋ではないのですが、ここが一番漏れませんので」
「……」
「良かったら寝台にお座りください」
スタヴロスはのびのびとした様子で兜を取って机の上に置いてみせる。
腰のベルトを外し、サーコートを部屋の隅にあった柱のようなコートハンガーに引っ掛けて身軽になった。
「いつまでも鎧兜姿では窮屈でしょう」
──俺が武装解除したからお前も、ってことかよ。
クレオは渋々兜とレザーアーマーを脱ぎ、寝台の脇にそれを置く。
「こちらにかけましょうか」
「いや、大丈夫で──」
クレオはそこまで言いかけ、体の動きを止める。
クレオは兜を外したスタヴロスを真正面から見てしまった。
胴体の鱗と同じ緑褐色をしたスタヴロスの髪は短く刈られ、小ざっぱりしている。
大きく力強い目元をしており、眼と眉との間隔が近い分、黙していると怒っているかのようにも見えるほど厳めしい。
高い鼻梁に日に焼けた肌が雄々しく、体の大きさも相まって、そこにいるだけで威圧感を放っていた。
だが、クレオが黙ってしまったのはスタヴロスに気圧されたからではない。
直に眼と眼を合わせてしまったと気づいたからであった。
「大丈夫。石にしたりしませんよ。先ほども言いましたが、今私が全力を出しても、そうですね、右腕一本が限界といったところでしょうか」
「それはそれで怖いんですが……」
腰を浮かせて後ずさるクレオにスタヴロスが音もなく這いよった。
いつの間にか壁際に追い詰められていたクレオは、スタヴロスの分厚い胸板を仰ぎ見る格好になってしまっている。
「あ、あの」
「そろそろ教えて下さい。服の下に隠しているモノの正体を……」
スタヴロスの手が布越しにクレオの胸板に押し付けられた。
つづく
眼が合ったら終わりと言われる化け物に鼻先まで近づかれるなど、クレオにとって生まれて初めての経験だ。
硬貨が挟まりそうなほど眉間に力を入れている蛇人男の面は、クレオより険しい。
全身の血が冷えてゆく感覚に手足の指を震わせていたクレオだったが、何時までたってもその時が来ないことに気が付いた。
「何でお前……」
クレオを睨みつけていた兵士が戦慄く。
何時まで経っても石にならないクレオを見て、つり上がっていた兵士の眦が段々と下がってきた。今にも泣きだしそうである。
背後からクレオを簀巻きにしている兵士が、気まずそうに息を吐いた。
クレオの身体ではなく、その場の空気が固まってしまったかのような息苦しさを、その場の三人全員が味わっていた。
──なんなんだ……誰か何とかしてくれ!
身体の自由が奪われているクレオは、この停滞した状況を打ち破ってくれる何かが現れることを闇雲に祈る。
そして幸運なことに、それはすぐに叶うことになった。
「そこまで」
いつの間にか、大木の影から一際大きな蛇人が現れる。
それは先ほど蛇人分隊の長として話していたスタヴロスだった。
「それ以上やったら眼が潰れるぞ」
「そんな、俺、あの、除隊はないですよねっ!?」
クレオを石に出来なかった兵士は縋るような目つきでスタヴロスににじり寄る。
「その話はあとだ。拘束を解くように」
「はい」
クレオを締めあげていた兵士が淡々とした返事をし、蛇腹を緩める。
異形の男から解放され、一歩前に踏み出そうとしたクレオの身体が傾く。
「あ」
ろくに声も上げられないまま、クレオは顔面から地面に激突した。
「流石に全く効いていないわけでもなさそうだ。だからそう落ち込むな、サナシス」
「はい……」
全身が冷え固まったクレオはスタヴロスにおぶわれながら森を移動している。
スタヴロスの後ろには先ほどの兵士二人が続き、集合地点であった山小屋まで引き返していた。
「あの、みんな、は」
ようやく少し喋れるようになったクレオが、スタヴロスの肩に顎を乗せたまま尋ねる。
「ああ。皆さんもう集まってますよ。貴方が最後です」
一体どういう意味だろう、と思う間もなく、クレオの目の前にそれは現れた。
「全員揃っていると思うのですが、念のため確認していただけませんか」
「そんな……」
スタヴロスがクレオを背負いなおすと、揺れるクレオの視界の中に灰色の塊が映る。
それは生きたまま石にされた分隊の姿だった。
「一、十、二十……欠員なし。どこか削れたところは?」
「ないと思います、多分」
腕で顔を覆った男。
眼を見開いたままの男。
何かに掴みかかろうと腕を伸ばす男。
様々なポーズの石像が草を刈ったばかりの広場に並べられている。
どの男も顔を引きつらせており、混乱の中で石化させられたことが手に取るように分かった。
ニンゲン分隊は瞬く間に蛇人によって石に変えられてしまったようだ。
クレオただ一人を除いて。
獲物を捕らえて一段落といった様子で寛いでいた蛇人兵士も、ニンゲンが生身で戻ってきたことに驚きを隠せない様子だった。
まだ冷えが残る身体を擦りながら仲間の状態を見るクレオを、蛇人兵士は険しい眼で見つめる。
その眼は異形の怪物を遠巻きに見つめるニンゲンの眼によく似ていた。
「あの、みんな元に戻してもらえるんですよね?」
クレオは横に立つスタヴロスを見上げる。
「勿論です。聖水を用意してあります。解呪の儀式が終わりましたら順次お帰り頂いて結構です」
「そうですか。その、術をかけた人が念じてパッと解ける、みたいな感じにはいかないんですか?」
眼を合わせるだけで石に出来るなら、もとに戻れと祈りながら石像を見れば解除できそうなものだとクレオは考えていた。
だが、スタヴロスはうーんと言いながら口を引き結ぶ。
先ほどまでピリピリしていた蛇人兵士達も明後日の方を見たり、小さな溜め息をついたりと、どこか気まずそうだ。
「色々と事情がありまして。ご安心ください、必ず生身に戻しますから。そこはもう、大船に乗った気持ちで」
──念押しされると逆に怖い。
だがクレオはか細い声で「よろしくお願いします」とだけ口にした。
「それじゃあ、僕は一足先に国に戻ります。勉強になりました。ありがとうございました」
来た時もバラバラだったのだから、帰るときもそうだろうと踏んだクレオは、石化解除が即座に出来ないことを知るとさっさと退散しようとした。
薄情にも思える行為だが、自分達の術が効かなかったニンゲンを取り囲む蛇達の静かな敵意にクレオは胸が押しつぶされそうだった。
どこか飄々としているスタヴロスを除き、クレオの味方は居ないように思える。
「お待ちください。我々は貴方を石に出来ていません。その秘密をお教え願いますか」
スタヴロスの大きな手がクレオの肩を掴む。
「ひ、秘密って、そんなものありません! たまたまです、たまたま! 今日ちょっと体調悪かったとか、そういうアレですよね?」
クレオは自分を石にしようとしていた兵士に向かって作り笑いをした。
だが、呼びかけられた兵士は鋭い刃が生えた口元を歪ませて思いっきり首を振る。
「きっと私でも今の貴方を石にすることは難しいでしょう」
「何!?」
「隊長でも!?」
スタヴロスの言葉に兵士達が騒めく。
大勢に畏怖されても、愉悦どころかクレオは喉元を締めあげられたような苦しさしか味わえない。
「我々は石化を絶対のものにしたいのです。勿論尋問のようなことは行いません。情報交換をしましょう」
「待って下さい、僕はただの一兵卒で、ほんと何も知らな」
「ご謙遜を。それと、分隊の皆さんが石のままかどうかは、貴方のご協力次第ですので……」
──脅しじゃねぇか!
口元に柔らかい笑みを浮かべるスタヴロスを見て、クレオは悪態をつきそうになった。
──何が合同訓練だ。やっぱり蛇は蛇だな! クソが……全員巨人に殺されちまえ!
絞り出すような低い声で「分かりました」と答えるクレオの肩を、スタヴロスが二度軽く触れた。
ʘ
クレオは急造された山小屋の奥にある古びた石造りの砦へと連行されていた。
砦の壁面は苔むし、岩と岩の隙間からは小さな花が揺れている。
兵士が山間訓練を行う際に寝泊まりをする宿舎として使われるそれも、蛇人同様年季が入っているようだった。
砦の中は薄暗く、ひんやりと湿った空気が流れている。
クレオはスタヴロスに連れられ、指揮官に与えられる私室へと足を踏み入れていた。
長細い明り取り窓はあるものの、どこか圧迫感のある部屋だ。
窓際には古ぼけた机と座面が極端に広く丸い椅子が置かれ、部屋の半分を占領する丸い寝台が置かれていた。
「本来お客様をお通しするような部屋ではないのですが、ここが一番漏れませんので」
「……」
「良かったら寝台にお座りください」
スタヴロスはのびのびとした様子で兜を取って机の上に置いてみせる。
腰のベルトを外し、サーコートを部屋の隅にあった柱のようなコートハンガーに引っ掛けて身軽になった。
「いつまでも鎧兜姿では窮屈でしょう」
──俺が武装解除したからお前も、ってことかよ。
クレオは渋々兜とレザーアーマーを脱ぎ、寝台の脇にそれを置く。
「こちらにかけましょうか」
「いや、大丈夫で──」
クレオはそこまで言いかけ、体の動きを止める。
クレオは兜を外したスタヴロスを真正面から見てしまった。
胴体の鱗と同じ緑褐色をしたスタヴロスの髪は短く刈られ、小ざっぱりしている。
大きく力強い目元をしており、眼と眉との間隔が近い分、黙していると怒っているかのようにも見えるほど厳めしい。
高い鼻梁に日に焼けた肌が雄々しく、体の大きさも相まって、そこにいるだけで威圧感を放っていた。
だが、クレオが黙ってしまったのはスタヴロスに気圧されたからではない。
直に眼と眼を合わせてしまったと気づいたからであった。
「大丈夫。石にしたりしませんよ。先ほども言いましたが、今私が全力を出しても、そうですね、右腕一本が限界といったところでしょうか」
「それはそれで怖いんですが……」
腰を浮かせて後ずさるクレオにスタヴロスが音もなく這いよった。
いつの間にか壁際に追い詰められていたクレオは、スタヴロスの分厚い胸板を仰ぎ見る格好になってしまっている。
「あ、あの」
「そろそろ教えて下さい。服の下に隠しているモノの正体を……」
スタヴロスの手が布越しにクレオの胸板に押し付けられた。
つづく
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