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第二章
勇者との取引
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第三話
なにはともあれ、これでしばらく安泰だ。
拝み倒せば農具の他に薬缶や鍋や鋸なんかも作ってくれるだろう。
ブロンテスは上下関係には煩いものの、一度懐に入るとそれなりに人情を見せてくれる。
ムラトはこれからの暮らしが明るいことに頬を緩ませながら村へと戻ってきた。
しかし、何だか様子がおかしい。
普段は閑散としている村が妙に物々しい。
村の中には見慣れぬ鎧を身につけた兵士達がうろついており、彼らはムラトの店の前に多く集まっていた。
それを遠巻きに村の者が慄きながら見ている有様である。
兵士の一人がムラトの姿を見つけると、傍らに居た若い男に報告している。
その男に見覚えがあったムラトは「あっ」と小さな声を上げた。
黒みがかった短い髪の、軽装鎧を身につけた若者がムラトの元に小走りで駆け寄ってくる。
「ご主人! お戻りでしたか」
「勇者様……」
救世の勇者アルバーノが、王国兵を引き連れてこの村を訪ねてきたのだった。
「どうぞ、お座りください」
「いえ、お気遣いなく。私は以前と変わらぬただの客でありますから」
アルバーノを店の中へ入れたムラトは、普段自分が座っている椅子を持ち出そうとして止められていた。
アルバーノの背後には屈強な兵が二人も並んでいる。
顔には出していないものの、辺鄙な田舎の小さい武器屋の男と勇者が懇意にしていることが信じがたいのか、強い眼差しでムラトを見下ろしていた。
「こんな所まで、今日は一体何用で?」
魔王を倒した後、アルバーノが王城に迎え入れられたらしいという噂はこのラスダマエまで伝わっている。
選りすぐりの兵が護衛に付くほどの地位になったらしいことはムラトにもよく理解できた。
「勿論、また武器をお売り頂きたいのです」
「ええと、もう魔王は居ませんが……」
「はい。ですが、魔獣そのものが滅びたわけではありません。それに、ご主人が扱う武具はどれをとっても一級品です。我が王も僕や仲間の装備をそれは気に入っておりまして」
嫌な予感がする。
ムラトは客がもたらす面倒ごとの匂いをいち早く察知していた。
「王からはご主人の店にある武器全てを買い取って参れと仰せつかっておりまして」
「全て?」
「はい! 勿論それ相応の金額で買い取らせて頂きます。足りない場合は城へ使いを出しますゆえ」
なるほど勇者の護衛と言うだけではなく、大金を輸送するための人員だったのか。
ムラトは驚きつつも内心呆れていた。
こんな小さな村に騒ぎを持ち込まないでほしい。
ただでさえここは狭い世界なのに。
「勿論王様のご命令とあらばお売りいたしましょう。ですが、我々も魔獣から身を守らねばなりませんから、全てお譲りするのはどうかご勘弁を……。その、特に価値のある逸品をお譲りするということで、ひとつ」
きっと聞き耳を立てているブロンテスは、俺が鍛えた武器全てに特別な価値があるだ何だと怒るのだろうが、倉庫が空になるのも問題だった。
魔獣も野盗も滅んだ訳ではないのだ。
「ええ。それで構いません。王は村の皆さんがお使いになるものまで買い取れと命じるようなお方ではありません。きっとご理解頂けるでしょう」
名前すらろくに覚えていない、顔すら知らない王は暗君ではないらしい。
ムラトはアルバーノの返事にひとまず無でをなで下ろす。
しかし、村特有の問題はまだあった。
「あの、勇者様。お買い上げ頂いた武器はどのようにしてお運びに?」
「外に荷馬車を待機させております。ご安心下さい、我々が積み込みますから。僕含め、皆力自慢です!」
屈託の無い笑顔を見せるアルバーノに、ムラトは引きつった笑いで返した。
この若者は知らないのだ。
こんな狭い村でそんなことをしたら、どんな風に見られるか。
ただでさえ超高額な武器を販売していたのだ。
今でこそ雑貨屋になりかけているが、村人の中にはムラトのことをかなりの守銭奴と思っている者もいる。
王国に武器を売り払ったと知れたら、夜中に頭をかち割られて金品を強奪する算段を付ける者も現れるかもしれない。
ムラトは保身のために、アルバーノへ情けないしょぼくれ顔を作って見せた。
「あの、勇者様。武器に関してご相談がありまして。その、何分伝説の武器の秘密でございますから……人払いを……」
ムラトはちらちらとアルバーノの背後にいる護衛へ視線を向ける。
俺達が邪魔なのかと言いたげに二人はむっと口を引き結んだ。
王国兵にこのような顔をされて縮み上がらない市民は居ないが、人間兵など横柄な巨人にくらべたら赤子同然。
ムラトは雨に打たれて軒先を彷徨う野良犬のごとく憐れっぽい顔でアルバーノを見つめた。
俺が女だったら後ろの兵士も騙せたかもな、とアルバーノは人の良さそうな若者に訳ありの匂いを漂わせる。
「何かご事情があるのですね。……すまない、店の外に出てくれないか?」
アルバーノは振り返り、自分の護衛へ退去を命じる
「……承知いたしました。何かあればお声がけください」
「直ぐはせ参じますゆえ」
忠犬二人に睨み付けられたムラトだが、申し訳なさそうな顔をしながら内心舌を出す。
二人が店の外へ出たのを確認すると、ムラトはアルバーノへ事情を説明し始めた。
「よし! 皆積み終わったな! 最高の武器は最高の城で管理されるべきである! ぼ、我々が全部接収するぞ! 王国軍への献上ご苦労!」
何という棒読み。
ムラトは店の前で仁王立ちになり、教えた内容を一生懸命声を張り上げて伝えるアルバーノに恭しく頭を下げつつ、苦笑を漏らしかけていた。
ムラトが提示した条件は、売買ではなく接収したように見せかけて欲しいというものだった。
こうすればムラトは懐どころか倉庫を金貨でパンパンにした憎たらしい成金ではなくなる。
村人からやっかまれることもないだろう。
そのために勇者アルバーノに泥を被ってもらったのだ。
「酷いことをなさる……」
様子を伺っていた隣の老夫婦のぼやきはムラトの耳にも入ってきた。
「ほんのちょっとですが、報償も出ましたし」
「そうかい、お前が良いならいいがね」
遠ざかる小隊と荷馬車を見送りながら、ムラトは思い溜息を吐いた。
『おい』
「はい」
ムラトが店に戻ると、地の底から這い出たように低い低い男の声がムラトを呼び止めた。
この短い言葉でムラトは発言者が何を言いたいのか察してしまう。
『俺の了解を得ず、何を勝手に約束している』
「その……私もぎりぎりでして」
ムラトはカウンターの下に設置した水晶に向かってぼそぼそ語りかけていた。
『俺があの小僧と会うだと?』
「どうしても名工と顔を合わせたいと……勇者様たっての希望で。ご、ご安心ください! 誰かに言いふらすようなお方ではない、と、思います……」
愛剣の作り手と引き合わせる。
これがアルバーノが悪役をやる交換条件だった。
「どの道、勇者様は人の手に寄らざるものと感づかれておりました。国を挙げての大捜索になるよりかは、少人数の秘密にしたほうが何かと都合が」
『ベラベラベラベラ良く回る口だな』
「一応商いをしてますので」
『褒めているわけでは無い、この間抜けが』
「すみません……」
泣きつけば事後承諾を取れると踏んでいたムラトの脇や背中に脂汗が浮かび始める。
ムラトがどうにかこうにか拝み倒そうと思ったその時、意外にもあっさりと承諾の声が響いた。
『そこまで言うなら連れてこい』
つづく
なにはともあれ、これでしばらく安泰だ。
拝み倒せば農具の他に薬缶や鍋や鋸なんかも作ってくれるだろう。
ブロンテスは上下関係には煩いものの、一度懐に入るとそれなりに人情を見せてくれる。
ムラトはこれからの暮らしが明るいことに頬を緩ませながら村へと戻ってきた。
しかし、何だか様子がおかしい。
普段は閑散としている村が妙に物々しい。
村の中には見慣れぬ鎧を身につけた兵士達がうろついており、彼らはムラトの店の前に多く集まっていた。
それを遠巻きに村の者が慄きながら見ている有様である。
兵士の一人がムラトの姿を見つけると、傍らに居た若い男に報告している。
その男に見覚えがあったムラトは「あっ」と小さな声を上げた。
黒みがかった短い髪の、軽装鎧を身につけた若者がムラトの元に小走りで駆け寄ってくる。
「ご主人! お戻りでしたか」
「勇者様……」
救世の勇者アルバーノが、王国兵を引き連れてこの村を訪ねてきたのだった。
「どうぞ、お座りください」
「いえ、お気遣いなく。私は以前と変わらぬただの客でありますから」
アルバーノを店の中へ入れたムラトは、普段自分が座っている椅子を持ち出そうとして止められていた。
アルバーノの背後には屈強な兵が二人も並んでいる。
顔には出していないものの、辺鄙な田舎の小さい武器屋の男と勇者が懇意にしていることが信じがたいのか、強い眼差しでムラトを見下ろしていた。
「こんな所まで、今日は一体何用で?」
魔王を倒した後、アルバーノが王城に迎え入れられたらしいという噂はこのラスダマエまで伝わっている。
選りすぐりの兵が護衛に付くほどの地位になったらしいことはムラトにもよく理解できた。
「勿論、また武器をお売り頂きたいのです」
「ええと、もう魔王は居ませんが……」
「はい。ですが、魔獣そのものが滅びたわけではありません。それに、ご主人が扱う武具はどれをとっても一級品です。我が王も僕や仲間の装備をそれは気に入っておりまして」
嫌な予感がする。
ムラトは客がもたらす面倒ごとの匂いをいち早く察知していた。
「王からはご主人の店にある武器全てを買い取って参れと仰せつかっておりまして」
「全て?」
「はい! 勿論それ相応の金額で買い取らせて頂きます。足りない場合は城へ使いを出しますゆえ」
なるほど勇者の護衛と言うだけではなく、大金を輸送するための人員だったのか。
ムラトは驚きつつも内心呆れていた。
こんな小さな村に騒ぎを持ち込まないでほしい。
ただでさえここは狭い世界なのに。
「勿論王様のご命令とあらばお売りいたしましょう。ですが、我々も魔獣から身を守らねばなりませんから、全てお譲りするのはどうかご勘弁を……。その、特に価値のある逸品をお譲りするということで、ひとつ」
きっと聞き耳を立てているブロンテスは、俺が鍛えた武器全てに特別な価値があるだ何だと怒るのだろうが、倉庫が空になるのも問題だった。
魔獣も野盗も滅んだ訳ではないのだ。
「ええ。それで構いません。王は村の皆さんがお使いになるものまで買い取れと命じるようなお方ではありません。きっとご理解頂けるでしょう」
名前すらろくに覚えていない、顔すら知らない王は暗君ではないらしい。
ムラトはアルバーノの返事にひとまず無でをなで下ろす。
しかし、村特有の問題はまだあった。
「あの、勇者様。お買い上げ頂いた武器はどのようにしてお運びに?」
「外に荷馬車を待機させております。ご安心下さい、我々が積み込みますから。僕含め、皆力自慢です!」
屈託の無い笑顔を見せるアルバーノに、ムラトは引きつった笑いで返した。
この若者は知らないのだ。
こんな狭い村でそんなことをしたら、どんな風に見られるか。
ただでさえ超高額な武器を販売していたのだ。
今でこそ雑貨屋になりかけているが、村人の中にはムラトのことをかなりの守銭奴と思っている者もいる。
王国に武器を売り払ったと知れたら、夜中に頭をかち割られて金品を強奪する算段を付ける者も現れるかもしれない。
ムラトは保身のために、アルバーノへ情けないしょぼくれ顔を作って見せた。
「あの、勇者様。武器に関してご相談がありまして。その、何分伝説の武器の秘密でございますから……人払いを……」
ムラトはちらちらとアルバーノの背後にいる護衛へ視線を向ける。
俺達が邪魔なのかと言いたげに二人はむっと口を引き結んだ。
王国兵にこのような顔をされて縮み上がらない市民は居ないが、人間兵など横柄な巨人にくらべたら赤子同然。
ムラトは雨に打たれて軒先を彷徨う野良犬のごとく憐れっぽい顔でアルバーノを見つめた。
俺が女だったら後ろの兵士も騙せたかもな、とアルバーノは人の良さそうな若者に訳ありの匂いを漂わせる。
「何かご事情があるのですね。……すまない、店の外に出てくれないか?」
アルバーノは振り返り、自分の護衛へ退去を命じる
「……承知いたしました。何かあればお声がけください」
「直ぐはせ参じますゆえ」
忠犬二人に睨み付けられたムラトだが、申し訳なさそうな顔をしながら内心舌を出す。
二人が店の外へ出たのを確認すると、ムラトはアルバーノへ事情を説明し始めた。
「よし! 皆積み終わったな! 最高の武器は最高の城で管理されるべきである! ぼ、我々が全部接収するぞ! 王国軍への献上ご苦労!」
何という棒読み。
ムラトは店の前で仁王立ちになり、教えた内容を一生懸命声を張り上げて伝えるアルバーノに恭しく頭を下げつつ、苦笑を漏らしかけていた。
ムラトが提示した条件は、売買ではなく接収したように見せかけて欲しいというものだった。
こうすればムラトは懐どころか倉庫を金貨でパンパンにした憎たらしい成金ではなくなる。
村人からやっかまれることもないだろう。
そのために勇者アルバーノに泥を被ってもらったのだ。
「酷いことをなさる……」
様子を伺っていた隣の老夫婦のぼやきはムラトの耳にも入ってきた。
「ほんのちょっとですが、報償も出ましたし」
「そうかい、お前が良いならいいがね」
遠ざかる小隊と荷馬車を見送りながら、ムラトは思い溜息を吐いた。
『おい』
「はい」
ムラトが店に戻ると、地の底から這い出たように低い低い男の声がムラトを呼び止めた。
この短い言葉でムラトは発言者が何を言いたいのか察してしまう。
『俺の了解を得ず、何を勝手に約束している』
「その……私もぎりぎりでして」
ムラトはカウンターの下に設置した水晶に向かってぼそぼそ語りかけていた。
『俺があの小僧と会うだと?』
「どうしても名工と顔を合わせたいと……勇者様たっての希望で。ご、ご安心ください! 誰かに言いふらすようなお方ではない、と、思います……」
愛剣の作り手と引き合わせる。
これがアルバーノが悪役をやる交換条件だった。
「どの道、勇者様は人の手に寄らざるものと感づかれておりました。国を挙げての大捜索になるよりかは、少人数の秘密にしたほうが何かと都合が」
『ベラベラベラベラ良く回る口だな』
「一応商いをしてますので」
『褒めているわけでは無い、この間抜けが』
「すみません……」
泣きつけば事後承諾を取れると踏んでいたムラトの脇や背中に脂汗が浮かび始める。
ムラトがどうにかこうにか拝み倒そうと思ったその時、意外にもあっさりと承諾の声が響いた。
『そこまで言うなら連れてこい』
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