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カバン奪還作戦
カバン奪還作戦 5
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「道具の試し打ちにはもってこいって所か、私達も引き返すぞ!」
アシノの号令に皆で返事をし、来た道を急いで戻る。村に戻ると当然だがエルフ達はざわついている。
「あぁ、勇者アシノ様!!」
宿屋の女将がアシノ達を見つけて言う。
「先程は本当に、本当に申し訳ありませんでした!!」
「いえ、悪いのは全てキエーウです。それより奴らが引き返してきています」
「治安維持部隊はどうなりました?」
ルーが尋ねると宿屋の娘カノイは浮かない顔をする。
「駐在の3人の方達は…… 亡くなっていました。後は応援を待つしか無いと……」
それを聞いてエルフ達はざわつく。アシノは大声で群衆に聞いた。
「相手は相当強いです。戦える覚悟のある冒険者や傭兵が居たら協力して頂きたい。もちろん報酬は払います」
それに名乗りを上げた冒険者がいた。それは見覚えのある顔だった。
「困っている人は見過ごせません!!」
正義感が強く、そしてユモトを女だと勘違いしてデートまでした男。タノベだ。
「あ、タノベさん!?」
「ユモトさん…… またお会いしましたね」
2人はちょっと気まずそうだったが。
「報酬が出る上に勇者アシノ様と共に戦ったなんて自慢できるなら、俺も戦いますよ」
タノベとコンビを組んでいるフミヤもそう言って前へ出た。
他にもチラホラと冒険者やエルフの腕に自信があるものが名乗り上げてこちらの戦力は総勢20名ほどになった。
探知盤の反応がコチラに近付いて来ている。今はこの戦力で迎え撃つしか無い。
「非戦闘員の皆さんは戦いが終わるまで家に鍵を掛けて絶対に外に出ないで下さい」
アシノが指揮を取り、住民を避難させる。
「我々が前に出て迎撃をします。皆さんは取り逃してしまったキエーウの戦闘員を頼みます」
「分かりましたアシノ様!!」
裏の道具や体が枯れ葉に変わるヨーリィ等をあまり見せたくないのでアシノ達は村から少し離れた場所で迎撃をする事にした。
移動しながらルーは探知盤を眺める。
「アシノ、どうやらこっちに向かっているのは5人みたいね」
「そうか、ともかく相手が裏の道具の使い方を分かってしまう前に叩き潰すぞ」
「わかりました」
ユモトは杖をギュッと強く握って返事をする。モモも覚悟を決めた目をしている。
「そろそろかち合うわね」
ルーが言ったと同時に矢が飛んできた。
反応できたのはヨーリィとアシノだけだ。
ヨーリィはナイフで矢を弾く。その矢はくるくると周って上空へ吹き飛び。
全員が目を疑った。空中で矢は先をコチラに向けてピタリと止まり、また弓で射った様に飛んだ。
ユモトが前へ出て魔法の防御壁を準備しようとするが間に合わない。それを庇うようにヨーリィが飛び出ると、矢はヨーリィの右肩に突き刺さった。
アシノの号令に皆で返事をし、来た道を急いで戻る。村に戻ると当然だがエルフ達はざわついている。
「あぁ、勇者アシノ様!!」
宿屋の女将がアシノ達を見つけて言う。
「先程は本当に、本当に申し訳ありませんでした!!」
「いえ、悪いのは全てキエーウです。それより奴らが引き返してきています」
「治安維持部隊はどうなりました?」
ルーが尋ねると宿屋の娘カノイは浮かない顔をする。
「駐在の3人の方達は…… 亡くなっていました。後は応援を待つしか無いと……」
それを聞いてエルフ達はざわつく。アシノは大声で群衆に聞いた。
「相手は相当強いです。戦える覚悟のある冒険者や傭兵が居たら協力して頂きたい。もちろん報酬は払います」
それに名乗りを上げた冒険者がいた。それは見覚えのある顔だった。
「困っている人は見過ごせません!!」
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「あ、タノベさん!?」
「ユモトさん…… またお会いしましたね」
2人はちょっと気まずそうだったが。
「報酬が出る上に勇者アシノ様と共に戦ったなんて自慢できるなら、俺も戦いますよ」
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他にもチラホラと冒険者やエルフの腕に自信があるものが名乗り上げてこちらの戦力は総勢20名ほどになった。
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「非戦闘員の皆さんは戦いが終わるまで家に鍵を掛けて絶対に外に出ないで下さい」
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「我々が前に出て迎撃をします。皆さんは取り逃してしまったキエーウの戦闘員を頼みます」
「分かりましたアシノ様!!」
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