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最強を求めて
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しおりを挟む雪の次に大食いの高遠は小さい頃から食べ盛りで、飢えに苦しんでいた。兄だから、妹達が生きるためにほとんど食べなかった。だから高遠は年齢の割に体が細い。
それでもどんどん細くなる妹達の姿を見かねて、高遠の1つ年下の妹が自立できるようになると両親との縁を断ち斬って家を飛び出した。
喧嘩を繰り返して強くなって、生きるために金を盗んで悪に身を沈めた。そうするしかなかった。
高遠が家を出てすぐ、父親が早馬に轢かれて急死したためだ。母親は残った妹達の世話で仕事もできず、収入は姉の売り上げと高遠が手を汚して得た金の一部だけ。
高遠の1つ下の妹が身売りするしかないというという時にようやく、姉が身請けされて生活は安定を取り戻す。
「それからは俺様もここにきて稼ぎが増えたからあいつらもそんなに貧乏してねぇ。でも俺様は、鷹の翼だからよ」
「お姉さんと妹さんのあとをつけてきていた不審人物は猫丸君が追い払っていたようですね。さっきはあんな酷いことを言っていましたが、巻き込みたくないからわざと突き放したんでしょう?」
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「………………はぁ。あぁぁぁーーーーっ!!俺様らしくもねぇっ!この話は終わりだ!てめぇも、あんま深く考えすぎんなよ?俺様は喧嘩がしたくて家を出てここに来たんだ」
耳が聞こえなくなるかと思った。自室で臥せっている黒鷹とその看病している桜鬼にも、引きこもっている和鷹にも聞こえたかもしれないくらいの大声で叫んだ。
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