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暗闇の中で手探り
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しおりを挟む気づいていたのは黒鷹だけ。雪も高遠も桜鬼も、仲間であるはずの沖田と松原ですら見抜けなかった完璧な変装。
頭領だからこそ、兄弟だからこそ、黒鷹には見抜くことができた。そして、本物の和鷹を案じて山崎に殺意を向ける。こんなことをしても無駄だとわかっていても、やる。
空いている左手で刀を抜くと、山崎の右腕を容赦なく斬りつけた。右足を斬りつけた。
逆手に持ち直し右肩寝深く突き刺すと、声色が変わった。笑顔が消え失せて影が差す。
「侮るなよ、僕は鷹の翼の頭領。お前を殺して和鷹を探しに行くのは簡単だ。だが死なない程度ギリギリで痛めつけるのは嫌いじゃない、むしろ好きだ」
「ぐぅっ……!はぁっはぁっ……夜鷹はそれほど、好戦的じゃなかったす――ちょ、おいおいおい、どこに刀向け――」
「手足を斬り落とされるよりも、目玉を抉られる方が痛くて恐怖を煽る。でもね、局部を斬るのはもっと痛いんだってねぇ?ホントかなぁ?僕、すっごく気になるなぁ。ねぇ、教えてよ?」
山崎の血が滴る刀の切っ先は、彼の股間のあたりで止まった。徐々に押し付けられ、山崎の顔が青ざめる。
黒鷹は至極本気だ。ひとおもいに命を奪って勘で和鷹を探しに行くことだってできるし、桜鬼達にも見せたことのない顔で拷問を楽しむことだってできる。
この、桜樹よりも猟奇的で非道な黒鷹も正真正銘の魅堂黒鷹。こうして誰にも見られぬよう隠れてやるので和鷹以外は知らない。
和鷹は昔、こういう場面に遭遇して知ってしまった。和鷹にとって恐怖の思い出になってしまったが。なにせちょうど、男の局部に刀を突き立てた時だったからな。
当時の和鷹は怒鳴るのも悲鳴を上げるのも忘れて。バッ!と自分の股間を両手で押さえて青ざめたのだった。
口の端を釣り上げる黒鷹の瞳に、恐怖に染まった、今にも泣きそうな山崎の顔が映った。抵抗ができない、体が動かない、声が出ない。
ガタガタ震える体、失禁寸前。闇に彩られた黒鷹の青い瞳から目が離せない。
「さぁ、どこまで耐えられるかなぁ?」
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