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永遠の鬼ごっこ
13P
しおりを挟む「じゃあ、今度は酒呑童子が俺を待つ番だ。はぁ、くっ……心配するな。あんたのように必ず生まれ変わって、あんたを、んうっ…………探しに行く。俺達の“約束”は、永遠だ」
どちらかが死んだ時、死んだ方は生まれ変わって必ずもう1人に会いに行く。生きている方は死んだ方を待ち続ける。この約束だ。
鬼が交わした約束は絶対だ、未来永劫に続く。
「やっと会えたばかりだっていうのに。今度は、俺様が待つ番、そういうわけかよ……」
彼が力なく呟き、俺は小さくうなずいた。どこかの誰かさんと違って千年も待たせはしないさ。
今回は酒呑童子が圧倒的に悪い。千年も待たせるなんて、鬼とはいえ俺が生きている方が奇跡だってものじゃないか?秋月がいなければ俺も、ここにはいなかったんだからな。
あの戦争で俺が死んで、酒呑童子が先に生まれ変わっていたら酒吞童子が俺を待っていた。俺達が再会するのにもっと時間がかかっていただろう。だが、再会しても俺はすぐには死なずに済んだ。
再会を喜び、抱き合って、酒を片手に何日も語り尽くしていただろう。それができなかったのは酒呑童子、あんたのせいだ。違うとは言わせないぞ。
もう1度言う。あんたのせいだ、俺は悪くない。
「どうあがいても、お前は1度死んでしまうんだな」
「あぁ」
「お前の新しい仲間、キツネなんかには言っているのか?いや、お前のことだ、誰にも伝えてないんだろ」
「あぁ」
「1人でずっと、死の爆弾を抱えて生きてきたってのかよ。俺様と感動の再会をした途端にドカンッ!かよ」
「あぁ」
「…………」
泣かないでくれ。あんたの泣き顔なんて汚すぎる。そう言おうとしても口が動かない、声が出ない。それにもう、そんなあんたの汚い泣き顔も見えない。
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