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愛しい制服
3P
しおりを挟む「俺の名前、賢司さんは知っています。だから、教えない。だから……思い出して、俺の名前。呼んで……じゃないと、イけない」
え?俺様とお前、初対面じゃない?俺様をまっすぐ見つめていた瞳はフッと逸らされ、そして瞼に覆われた。
この前初めて会った時、なんとなく惹かれて誘った。今、体を重ねてみて思うのは俺様はコイツを“知っている”ということ。
ならコイツは俺様のことを知っているのにわざと初対面のフリをしていたのか?なぜ?
「はぁ、混乱していますね。じゃあヒント。この前出会ったのは必然。でも俺に気づいて声をかけてくれるとは思ってなかった。俺は賢司さんのこと、本気で好きです。だから抱いてほしくて、思い出してほしくて来ました」
しまった!コイツのことを考えていたら萎えてしまったらしい。小さく溜め息をついたコイツは、俺様の肩をつかむと引き倒し俺様の上にまたがった。
「大丈夫です。賢司さんは頑張って俺のことを思い出してください。俺も頑張って、賢司さんをもっと気持ちよくさせてあげますから」
また帽子をかぶって苦笑交じりに微笑むと、すっかり力をなくした俺様の竿と自分のを一緒に握り扱きだす。その手を、両手で包み込み上下に動かしてやる。
腹筋だけで起き上がり、その勢いで唇を合わせればコイツの体がビクンッと跳ねた。
考えろ。俺様の脳と体の記憶。知ってるはずだ。同時に、俺様もコイツを求める。手も口も動かし続け、コイツの首元に顔をうずめて息を吸い込む。
コイツの匂いは、知っている。好きな匂い。「賢司さん」と呼ぶ声も、知っている。これも大好きな声だ。
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