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嬉しい再会
2P
しおりを挟む後日、あのパーティー会場に問い合わせてあの警備員について尋ねてみたが、それが不思議なことで情報は何も得られなかった。
そういえば名前すら知らない。あの日、あの会場の警備についていた警備員で、あいつの特徴を伝えて探してもらったが該当者はなし。
あまりしつこく問い合わせても怪しまれるからと、身を引いたが腑に落ちない。なぜだ?
いやそれよりも、完全に見失った。諦めたくはないが、探す手掛かりがない。警備会社に会いに行くわけにもいかないし、街で偶然会う確率も極めて低いしな。
あいつは俺様のことを知っている。あいつだって不完全燃焼だっただろう。俺様を求めて、俺の会社付近に出没でもしてくれねぇかな。
なんて思いながら今日も残業を終えて帰宅。有能な部下達が率先して残業してくれるが、彼らに任せっぱなしでは立つ瀬がないからな。
俺は子供の頃に親が離婚して母親に育てられたが、数年前に母親も病気で死んで。今は広い家で1人暮らし。パートナーと子供がいればちょうどいいくらい。
帰りに買ってきた半額のコンビニ弁当が入った袋を手に玄関に立つと、近づいてくる足音。ド深夜だから警戒して振り返る。
「おかえりなさい。遅くまでお疲れ様です、賢司さん」
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