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第6章
⑤
しおりを挟む「あぁ、ハルト……ハルトっ!すげぇ、よ、お前……っ、ははっ」
笑っている。めちゃくちゃにされながらも笑っているなんて。怒りがこみあげてくる。うるさい、耳障りな声。ふさいでやる。
「んむっ!?」
ググッと腰を折って彼の唇に触れようとした瞬間、彼の手が俺の口をふさいだ。俺がしたように。いや、両手で。
「あはは、怖い顔。でも……っ、キスはさせねぇよ。続けな?臆病で凶暴な、かわいそうな俺様のワンコ。いてっ!」
俺は彼とは違って、口をふさいでいる手を舐めたりなんかしない。噛みついてやった。思いっきり。血が出ようが、知ったもんか。
ギュンッ!とナカが締め付けられた、痛いほどに。睨みつけてやると、快楽と痛みから涙を浮かべた彼の口角が上がりナカがうごめき始める。
口だけじゃない。俺の快楽ボルテージがぐんぐん上がるくらいに、コイツは上手い。経験の数は伊達じゃない。
お望み通りナカに出してやるから、早く終わらせて。コイツの顔を見たくない、声を聴きたくない、甘ったるい匂いを嗅ぎたくない。だから。
「もう……さっさと、イけよっ!!」
嬌声。嬌声。嬌声。そして、嘲笑。
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