325 / 396
After Story
ルリと
しおりを挟む
翌日、僕が起きた頃にルリは戻ってきた。器用に自分でドアを開けて入ってきたルリを、僕とダグは手招きして抱きしめる。
「お帰り、ルリ」
「昨日はありがとうな」
「なんのこと? 僕、遊んできただけだよ」
そう言ったルリはプイッとそっぽを向いてしまったけれど、尻尾は嬉しそうにゆらゆら揺れている。やっぱりいつまでも可愛い子です。
「来年はルリも一緒にお祝いしようね。寂しかったんだよ」
「……僕、邪魔じゃない……?」
「邪魔なわけないよ。ルリは僕たちの大事な子だもん。ね、ダグ」
「ああ、勿論だ。親離れには早すぎるぞ」
「……そっか」
ちょっと不安そうだったルリは安心したように雰囲気が柔らかくなって、そっと僕とダグにもたれかかって頭を擦り付けてきた。甘えるような仕草がものすごく可愛いです。
ゴロゴロ喉を鳴らすルリを一頻りうりうりと撫でて満足したら、みんなでご飯を食べることに。ダグは昨日、今日とお休みを取っていたから今日もお仕事はなし。先に起きていたダグは僕が起きるまでご飯を食べないで待っててくれたみたいで、3人で揃って食べられます!
しかも今日はみんなで床に座って食べることになりました! ラグの上にトレーを並べて、そこにお皿をズラッと並べて好きなものを好きなだけ食べる形式です。なんだかピクニックみたいでワクワクします。
「ルリ、ルリの好きな果物も沢山あるからね!」
「わ、わ、綺麗なお花! これ、ルリの!?」
久しぶりに“ルリ”呼びいただきました! ルリ、最近ではすっかり大人っぽくなってきて自分のことは僕って呼ぶようになっちゃったから生まれたばかりの頃のルリ呼びがほとんど聞けなくなっちゃったのです。可愛かったのに……ルリがルリ呼びに戻るのは興奮した時です!
頑張って飾り切りした甲斐がありました……! 飾り切りはダグの方が上手なんだけど、これはダグ用のご飯とケーキを作った時に一緒に作ったから僕が切ったものです。果物でお花のブーケみたいにしてみたのです。いい反応が見られてよかった……
「全部ルリのだよ。沢山食べてね」
「やったぁ! 母様ありがと!」
うちの子が眩しい……また作ってあげよ……
嬉しそうに果物を食べるルリを眺めながら僕達も朝ごはんを食べる。ダグも優しい目でルリを見てます。あ、早く食べ終わったダグがおもむろにリンゴを取り出して……わぁ、一瞬で色んな動物ができたよ。それをそっとルリに差し出せば……
「父様すごい! これもルリの!?」
「そうだぞ。食べていい」
「ありがとう父様!」
あ、うさぎが食べられた。今度は鳥が……! いやリンゴなんだけども。なんか言葉にしたら面白いなぁ……
ルリが食べ終わったのと同時に僕も食べ終わり、そこからはのんびりまったりです。
「アルバスさんと何かお話しした?」
「母様と父様のお話だよ。父様も母様もすごく仲が良くて、目も当てられないくらい? の甘さだって。団長、ニヤニヤしてた」
ま、間違ってはないけども……! アルバスさん……!
そしてその次の瞬間、さらなる爆弾が投下された。
「あとね、あの体格差は凄いって言ってたよ。夫婦になるのは体格差があると大変なの?」
アルバスさぁあああああん!! うちの子になんてことを……! それって絶対夜のあれこれのことを指してますよね……! ニヤニヤしながらそんなことを言うアルバスさんは簡単に想像出来ます……
「た、大変なこともある、かもね」
「どうして?」
「ど、どうしてって……」
本当に恨みますよアルバスさん……! 自分が子供に同じようなこと聞かれたらって思わないのか……! ……いや、アルバスさんなら面白がって答えそうだね……そしてリディアに怒られるんだね……縫い針片手にその口を縫って差し上げましょうか? くらい言いそう。にっこり笑顔で。
そんなことを現実逃避のごとく考えながら僕がたいそうキョドッていると横からにゅっとダグの助け舟が。
「キスがしづらいからな。ほら、これだけ身長差があるとユキも首を痛めてしまうかもしれないだろう?」
「そっかぁ、父様と母様、しょっちゅうキスしてるもんね。大変なんだぁ……」
……ダグラスさん、誤魔化してくれてありがたいけどこれはこれで恥ずかしいのですが……!! ……しょっちゅうキスしてるとこをなぜルリが知っているのかとかそういう突っ込みは無しの方向で……ダグは見られていようとも御構い無しなのです。
「あ、母様が腰が痛いって言ってる日もキスしすぎて痛くなっちゃったの?」
「え!? あ、うん、そうだね!」
そ、それはまた違うけど本当のことなんて言えません! ダグも笑ってないでなにかフォローしてよ……!
「大変なんだね。父様、母様を無理させちゃダメだよ」
「ああ、そうだな」
くつくつと笑うダグは随分と楽しそうです。僕はもはや瀕死だと言うのに……そんな僕をルリはきょとりとした顔で見上げてきます。
「母様、疲れてるの? 僕の肉球触る?」
「……触る」
ルリが差し出してくれた随分と大きくなった肉球をむにむにむに……あぁ、癒されます……成長したからか少し硬くなった肉球はその弾力もまたいい感じで……ずっと触ってられます。といってもずっと触っているわけにはいかないのでルリが嫌がらないくらいでやめました。
そのままのんびりまったりして、気温が高い時間帯は涼しい部屋でゆっくり3人でお昼寝して、夕方の涼しい時間に3人仲良く庭でお散歩しました。夜も3人で眠りましたよ!
……普通川の字なら子供が真ん中だと思うんだけど、ルリが母様がベッドから落ちたら大変と言いだし、その上にルリには暑くて普段僕達が被ってる布団は被れないからってこともあってなぜか僕が真ん中で眠ることに。……まぁルリが嬉しそうだったからいいのか、な? うん、ご満悦そうなルリを見れたからそれでいいのです。
次の日、レイのお手伝いに向かえば途中でヴェルナーさんがやってきて、ロイが僕を呼んでいると伝えられた。レイの許しも得て、ヴェルナーさんについてロイの執務室に行くとそこにはヴォイド爺もいた。何かあったのだろうか。
「ロイ、何かあったの?」
「ルリのお披露目がきまった」
「あー……わかった。ルリには僕から伝えておくよ」
「いや、私から伝えるが……ユキを呼んだのはユキにも並んで欲しいからなんだ。神獣は神子の庇護下にあるとアピールして欲しい」
成る程……? 僕はどうやら神様に特別愛されているって伝わっているらしいから、ルリが僕の庇護下にあるとされればさらにその後ろにいる神様が後ろ楯になる、みたいな感じかな? ルリに手を出せば下手したら神様も出てくるぞっていう感じ?
あとは……あくまでもルリは僕の元にいるだけで、ヴィルヘルムが抱え込んでいるわけではない、という他国へのアピールかな。神獣ほどの力を持つものを一国が抱え込むのは国交にも影響がでるらしいからね。諍いのもとは潰しておくに限ります。
「わかった、いいよ」
「すまんな」
「ううん。ほかにやることはある?」
「それなんじゃがユキ、何か見世物になるような魔法を放って欲しいんじゃ。出来ればルリと2人でのぉ」
「ん──……わかった、何か考えてみるね。場所は僕のお披露目と同じ場所?」
「それを予定している」
ならあそこくらいのスペースがあるっていう認識でとりあえずはいいかな。あのスペースを使って、さらに見に来た人達を楽しませるような、驚かせるような何か、かあ……かといって危険なものはもってのほか。大変そうだけどやりがいはありそうだね。
日程等はこれから計画を練るらしく、今日のところは解散してまた後日ルリも含めて集まることになりました。その時にある程度何をするか教えて欲しいとのことなので、頑張って考えます。
「お帰り、ルリ」
「昨日はありがとうな」
「なんのこと? 僕、遊んできただけだよ」
そう言ったルリはプイッとそっぽを向いてしまったけれど、尻尾は嬉しそうにゆらゆら揺れている。やっぱりいつまでも可愛い子です。
「来年はルリも一緒にお祝いしようね。寂しかったんだよ」
「……僕、邪魔じゃない……?」
「邪魔なわけないよ。ルリは僕たちの大事な子だもん。ね、ダグ」
「ああ、勿論だ。親離れには早すぎるぞ」
「……そっか」
ちょっと不安そうだったルリは安心したように雰囲気が柔らかくなって、そっと僕とダグにもたれかかって頭を擦り付けてきた。甘えるような仕草がものすごく可愛いです。
ゴロゴロ喉を鳴らすルリを一頻りうりうりと撫でて満足したら、みんなでご飯を食べることに。ダグは昨日、今日とお休みを取っていたから今日もお仕事はなし。先に起きていたダグは僕が起きるまでご飯を食べないで待っててくれたみたいで、3人で揃って食べられます!
しかも今日はみんなで床に座って食べることになりました! ラグの上にトレーを並べて、そこにお皿をズラッと並べて好きなものを好きなだけ食べる形式です。なんだかピクニックみたいでワクワクします。
「ルリ、ルリの好きな果物も沢山あるからね!」
「わ、わ、綺麗なお花! これ、ルリの!?」
久しぶりに“ルリ”呼びいただきました! ルリ、最近ではすっかり大人っぽくなってきて自分のことは僕って呼ぶようになっちゃったから生まれたばかりの頃のルリ呼びがほとんど聞けなくなっちゃったのです。可愛かったのに……ルリがルリ呼びに戻るのは興奮した時です!
頑張って飾り切りした甲斐がありました……! 飾り切りはダグの方が上手なんだけど、これはダグ用のご飯とケーキを作った時に一緒に作ったから僕が切ったものです。果物でお花のブーケみたいにしてみたのです。いい反応が見られてよかった……
「全部ルリのだよ。沢山食べてね」
「やったぁ! 母様ありがと!」
うちの子が眩しい……また作ってあげよ……
嬉しそうに果物を食べるルリを眺めながら僕達も朝ごはんを食べる。ダグも優しい目でルリを見てます。あ、早く食べ終わったダグがおもむろにリンゴを取り出して……わぁ、一瞬で色んな動物ができたよ。それをそっとルリに差し出せば……
「父様すごい! これもルリの!?」
「そうだぞ。食べていい」
「ありがとう父様!」
あ、うさぎが食べられた。今度は鳥が……! いやリンゴなんだけども。なんか言葉にしたら面白いなぁ……
ルリが食べ終わったのと同時に僕も食べ終わり、そこからはのんびりまったりです。
「アルバスさんと何かお話しした?」
「母様と父様のお話だよ。父様も母様もすごく仲が良くて、目も当てられないくらい? の甘さだって。団長、ニヤニヤしてた」
ま、間違ってはないけども……! アルバスさん……!
そしてその次の瞬間、さらなる爆弾が投下された。
「あとね、あの体格差は凄いって言ってたよ。夫婦になるのは体格差があると大変なの?」
アルバスさぁあああああん!! うちの子になんてことを……! それって絶対夜のあれこれのことを指してますよね……! ニヤニヤしながらそんなことを言うアルバスさんは簡単に想像出来ます……
「た、大変なこともある、かもね」
「どうして?」
「ど、どうしてって……」
本当に恨みますよアルバスさん……! 自分が子供に同じようなこと聞かれたらって思わないのか……! ……いや、アルバスさんなら面白がって答えそうだね……そしてリディアに怒られるんだね……縫い針片手にその口を縫って差し上げましょうか? くらい言いそう。にっこり笑顔で。
そんなことを現実逃避のごとく考えながら僕がたいそうキョドッていると横からにゅっとダグの助け舟が。
「キスがしづらいからな。ほら、これだけ身長差があるとユキも首を痛めてしまうかもしれないだろう?」
「そっかぁ、父様と母様、しょっちゅうキスしてるもんね。大変なんだぁ……」
……ダグラスさん、誤魔化してくれてありがたいけどこれはこれで恥ずかしいのですが……!! ……しょっちゅうキスしてるとこをなぜルリが知っているのかとかそういう突っ込みは無しの方向で……ダグは見られていようとも御構い無しなのです。
「あ、母様が腰が痛いって言ってる日もキスしすぎて痛くなっちゃったの?」
「え!? あ、うん、そうだね!」
そ、それはまた違うけど本当のことなんて言えません! ダグも笑ってないでなにかフォローしてよ……!
「大変なんだね。父様、母様を無理させちゃダメだよ」
「ああ、そうだな」
くつくつと笑うダグは随分と楽しそうです。僕はもはや瀕死だと言うのに……そんな僕をルリはきょとりとした顔で見上げてきます。
「母様、疲れてるの? 僕の肉球触る?」
「……触る」
ルリが差し出してくれた随分と大きくなった肉球をむにむにむに……あぁ、癒されます……成長したからか少し硬くなった肉球はその弾力もまたいい感じで……ずっと触ってられます。といってもずっと触っているわけにはいかないのでルリが嫌がらないくらいでやめました。
そのままのんびりまったりして、気温が高い時間帯は涼しい部屋でゆっくり3人でお昼寝して、夕方の涼しい時間に3人仲良く庭でお散歩しました。夜も3人で眠りましたよ!
……普通川の字なら子供が真ん中だと思うんだけど、ルリが母様がベッドから落ちたら大変と言いだし、その上にルリには暑くて普段僕達が被ってる布団は被れないからってこともあってなぜか僕が真ん中で眠ることに。……まぁルリが嬉しそうだったからいいのか、な? うん、ご満悦そうなルリを見れたからそれでいいのです。
次の日、レイのお手伝いに向かえば途中でヴェルナーさんがやってきて、ロイが僕を呼んでいると伝えられた。レイの許しも得て、ヴェルナーさんについてロイの執務室に行くとそこにはヴォイド爺もいた。何かあったのだろうか。
「ロイ、何かあったの?」
「ルリのお披露目がきまった」
「あー……わかった。ルリには僕から伝えておくよ」
「いや、私から伝えるが……ユキを呼んだのはユキにも並んで欲しいからなんだ。神獣は神子の庇護下にあるとアピールして欲しい」
成る程……? 僕はどうやら神様に特別愛されているって伝わっているらしいから、ルリが僕の庇護下にあるとされればさらにその後ろにいる神様が後ろ楯になる、みたいな感じかな? ルリに手を出せば下手したら神様も出てくるぞっていう感じ?
あとは……あくまでもルリは僕の元にいるだけで、ヴィルヘルムが抱え込んでいるわけではない、という他国へのアピールかな。神獣ほどの力を持つものを一国が抱え込むのは国交にも影響がでるらしいからね。諍いのもとは潰しておくに限ります。
「わかった、いいよ」
「すまんな」
「ううん。ほかにやることはある?」
「それなんじゃがユキ、何か見世物になるような魔法を放って欲しいんじゃ。出来ればルリと2人でのぉ」
「ん──……わかった、何か考えてみるね。場所は僕のお披露目と同じ場所?」
「それを予定している」
ならあそこくらいのスペースがあるっていう認識でとりあえずはいいかな。あのスペースを使って、さらに見に来た人達を楽しませるような、驚かせるような何か、かあ……かといって危険なものはもってのほか。大変そうだけどやりがいはありそうだね。
日程等はこれから計画を練るらしく、今日のところは解散してまた後日ルリも含めて集まることになりました。その時にある程度何をするか教えて欲しいとのことなので、頑張って考えます。
5
お気に入りに追加
2,137
あなたにおすすめの小説
虐げられ聖女(男)なので辺境に逃げたら溺愛系イケメン辺境伯が待ち構えていました【本編完結】(異世界恋愛オメガバース)
美咲アリス
BL
虐待を受けていたオメガ聖女のアレクシアは必死で辺境の地に逃げた。そこで出会ったのは逞しくてイケメンのアルファ辺境伯。「身バレしたら大変だ」と思ったアレクシアは芝居小屋で見た『悪役令息キャラ』の真似をしてみるが、どうやらそれが辺境伯の心を掴んでしまったようで、ものすごい溺愛がスタートしてしまう。けれども実は、辺境伯にはある考えがあるらしくて⋯⋯? オメガ聖女とアルファ辺境伯のキュンキュン異世界恋愛です、よろしくお願いします^_^ 本編完結しました、特別編を連載中です!
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
姫を拐ったはずが勇者を拐ってしまった魔王
ミクリ21
BL
姫が拐われた!
……と思って慌てた皆は、姫が無事なのをみて安心する。
しかし、魔王は確かに誰かを拐っていった。
誰が拐われたのかを調べる皆。
一方魔王は?
「姫じゃなくて勇者なんだが」
「え?」
姫を拐ったはずが、勇者を拐ったのだった!?
侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
BL
第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
愛などもう求めない
白兪
BL
とある国の皇子、ヴェリテは長い長い夢を見た。夢ではヴェリテは偽物の皇子だと罪にかけられてしまう。情を交わした婚約者は真の皇子であるファクティスの側につき、兄は睨みつけてくる。そして、とうとう父親である皇帝は処刑を命じた。
「僕のことを1度でも愛してくれたことはありましたか?」
「お前のことを一度も息子だと思ったことはない。」
目が覚め、現実に戻ったヴェリテは安心するが、本当にただの夢だったのだろうか?もし予知夢だとしたら、今すぐここから逃げなくては。
本当に自分を愛してくれる人と生きたい。
ヴェリテの切実な願いが周りを変えていく。
ハッピーエンド大好きなので、絶対に主人公は幸せに終わらせたいです。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
追放されたボク、もう怒りました…
猫いちご
BL
頑張って働いた。
5歳の時、聖女とか言われて神殿に無理矢理入れられて…早8年。虐められても、たくさんの暴力・暴言に耐えて大人しく従っていた。
でもある日…突然追放された。
いつも通り祈っていたボクに、
「新しい聖女を我々は手に入れた!」
「無能なお前はもう要らん! 今すぐ出ていけ!!」
と言ってきた。もう嫌だ。
そんなボク、リオが追放されてタラシスキルで周り(主にレオナード)を翻弄しながら冒険して行く話です。
世界観は魔法あり、魔物あり、精霊ありな感じです!
主人公は最初不遇です。
更新は不定期です。(*- -)(*_ _)ペコリ
誤字・脱字報告お願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる