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After Story
仕返し
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リディアとアルバスさんがお城へ帰った2日後の今日、朝ご飯を食べてまったりしていると騎士さん達が飛竜に乗ってやってきました。どうやら明日に帰ることになるようです。
「お義父さん達に挨拶しなくちゃね」
「そうだな。……寂しいのか? また会えるさ」
「うん……」
やっぱりダグには隠し事はできないなぁ……ちょっとだけ寂しいのです。お義父さん達はみんな優しいし居心地が良かったからまだこうしていたいなぁって思ってしまいます。お城が嫌というわけではないどころかお城ももちろん過ごしやすいんだけど、ここの自然に囲まれた暮らしもいいなぁって。どっちに住んでもいいよって言われたら迷っちゃうくらいどっちもいいのです。
「お義父さん達、王都のタウンハウスに来るのはいつかなぁ。社交シーズン?」
「そうなるだろうな。近いうちにまた会えるだろう」
「そっか。またお茶したいな」
「父上達に言っておこう。舞踏会の類を嫌う父上達も喜んで飛んでくるぞ」
そうだと嬉しいな。お義父さん達、本当に社交の場が嫌いだもんね。権力とか興味がないタイプの人達だから、リゼンブルの権力を狙ってくるギラギラとした権力とお金にしか目がない人達が嫌いみたい。舞踏会とかではそういう人達がどうにか取り入ろうと引っ付いてくるから嫌なんだって。そういう人達は後で不正とかを調査して経済制裁をしたりするみたいだけど。
そんなお義父さん達が僕のためにって来てくれるなら本当に嬉しいよね。だって本当に大事にしてくれてる証拠だもん。やっぱり僕は優しいお義父さん達が大好きです。
ちょっとしんみりしつつダグとゆっくり過ごしていると、ヴェルナーさんがワゴンを押してやってきた。
「ユキ様、ダグラス坊ちゃん、お茶をお持ちいたしましたよ」
「坊ちゃん……」
ダグラス坊ちゃん……だ、だめだよ幸仁、笑っちゃだめだめ……だ、ダグは本物のお坊ちゃんなんだし……間違ってないんだから……ふ、ふふ……ダグが坊ちゃん呼び……
「ヴェルナー……いつまでその呼び方を続けるんだ……」
「私が死ぬまででございましょうか。坊ちゃんは坊ちゃんでございますから。坊っちゃまのほうがよろしかったですか?」
「ぶっふ! ぼ、坊っちゃま……! ダグが坊っちゃま……!」
だめだ、堪えられないよ……! 思わずお腹を抱えて笑ってしまった僕をジトリとした目で見てくるダグ。ご、ごめんね。でも面白すぎて……!
「ヴェルナー……勘弁してくれ……」
「ほほほ、冗談でございます」
お茶目に笑うヴェルナーさんは楽しそうで、それでいてダグを見る目は少し優しい。ヴェルナーさんにとってダグは孫みたいな存在なのかな? このお家でダグが生まれた頃から見てきたんだもんね。血の繋がりはなくとも家族の情のようなものは生まれているのだろうね。なんだかほっこりしちゃいます。
「冗談はこのくらいにして、お茶をどうぞ。カヌレもございますよ。ユキ様はお酒に弱いとのことでしたので、念のためラム酒は入れずにお作りしております」
「わぁ、ありがとうございます!」
こっちのお酒ってかなり強いものが多いから、この世界の人にとっては香り付けのつもりでも僕には強すぎて危うく酔っ払いかけちゃったりするのです。だからこうやって気遣ってくれると嬉しいし助かります。
お茶をひと口飲んでから、カヌレを食べてみると外側はカリッと、中はしっとりでしっかりバターの香りがして……美味しいです! お茶もすごく美味しい! カヌレにしっかり合うお茶なのです。流石ヴェルナーさん。プロです。
「お気に召したようでよろしゅうございました。旦那様方が夕食をご一緒したいとのことです」
「ぜひ。僕も挨拶したいですし」
「ではそのようにお伝えいたします。そちらはお時間が近づきましたらお知らせに参りますね。お茶の方、ポットをこちらに置いておきます。何かご用がございましたらお近くの使用人へお伝え下さいませ」
そう言いながらテキパキと新しいお茶を味や温度だけでなく香りまでそのままの状態で置いておけるポットに入れて、ダグ側のテーブルに用意したヴェルナーさんの動きはは一切無駄のない洗練されたもので流石だなぁって思いました。
「ありがとうございます」
「いえいえ、ごゆっくりどうぞ」
綺麗な所作できっちりと一礼してから去って行ったヴェルナーさん。流石このリゼンブルに長年仕えているだけの能力があるんだなぁって。……あれ、お義兄さんが制裁を受けた時ヴェルナーさんも攻撃側にいたんだっけ……? ヴェルナーさん、攻撃もできるんだ……しかもかなり強いってことだよね……リゼンブルの執事は違いますね……!
そのあとは今日の夜と明日の朝に使うもの以外は適当にまとめて僕の魔法鞄へと入れて、ある程度片付いたらダグとまったりしました。……うん、まったり……まったり、だよ……?
「んっ、ぅ…………っは……」
「可愛いな、ユキ」
……まったり、ちょっとえっちなことを……さ、最初はぎゅって抱きしめあったり触れるだけのキスをするだけだったんだよ? でもダグの手が、ね? だんだん怪しげな感じになってきて……いつのまにか押し倒されて現在です。
さ、最後まではしないから! ダグもそう言ってたし……い、今は胸を優しくゆっくり弄られて……熱い吐息が漏れちゃう僕をダグはじっと見つめてきているのです……
「ユキはここが好きだもんな」
「ゃ、ちが……ん、ぁ……っ…………」
「そうか? 気持ち良さそうだが」
ニヤリと笑うダグに顔が一気に熱くなる。たしかに気持ちいい、です……でもでもまだそこで感じるっていうのは恥ずかしさがあるというか……男なのにって思っちゃうのです。だから……
「ダグだから、きもちい、の……」
ということにしておきます。実際ダグ以外なんて絶対嫌だし間違ってないです。
「そうか? なら自分で触ってみるか」
……自分で? ダグか見てる前で、自分で……? そ、そんなえっちなこと出来ません! えっちすぎるもん!
ブンブンと首を横に振る僕にくつくつと笑いながら僕の手を取って胸へ近づけるダグ。嫌なのに、嫌なはずなのに、あまり力を入れられていないダグの手を振り払うことが出来ない。
なんで、って思いながらじっと手の動きを見つめているとダグによって操られた僕の手は人差し指でそっと胸の先を弾いた。
「っあ、────っっ、ん……っ…………」
ピリ、と痺れが走ってそれが快感だと気付いた時には2度、3度と指を動かされていた。胸の先を指がかすめるたびに甘い痺れが僕を包み込んだ。
と言っても達するには物足りない快感がもどかしいうえに、ダグに操られているとはいえ自分の手でしていることが恥ずかしく、ダグの手で直に触れてもらえないかとそっと視線をやって懇願した。
「ぁ、や……っだ、ぐ……も、ゃ…………」
「今俺は何もしていないぞ? よく見てみろ」
嘘だ、と思って胸へ視線をやるとダグの手は僕の手から離れていて、僕は自分で手を動かして……
うそうそうそ、やだ……っ、僕、なんで……いや、なのになんで手、止まらないの……
「可愛いな。ほら、もっと気持ちよくなっていいんだぞ?」
「ひっ、あぁ……っ……!」
僕が触っていた方と反対の胸の先をそっと舐められ、思わず背を仰け反らせるとそのまま吸い付かれた。気持ち良さと恥ずかしさがぐちゃぐちゃになってたまらない。
「やだぁ……っ、だぐ、あっ、ゃ……」
そのあとダグによってイかされた僕は羞恥が半端なものではなく、拗ねてうずくまったところをダグにデロデロに甘やかされて夜までには機嫌はなおったのでした。
……自分の手を動かすように仕向けられたのは多分ぼっちゃま呼びに笑ったことに対する仕返しだったのだと思います。
「お義父さん達に挨拶しなくちゃね」
「そうだな。……寂しいのか? また会えるさ」
「うん……」
やっぱりダグには隠し事はできないなぁ……ちょっとだけ寂しいのです。お義父さん達はみんな優しいし居心地が良かったからまだこうしていたいなぁって思ってしまいます。お城が嫌というわけではないどころかお城ももちろん過ごしやすいんだけど、ここの自然に囲まれた暮らしもいいなぁって。どっちに住んでもいいよって言われたら迷っちゃうくらいどっちもいいのです。
「お義父さん達、王都のタウンハウスに来るのはいつかなぁ。社交シーズン?」
「そうなるだろうな。近いうちにまた会えるだろう」
「そっか。またお茶したいな」
「父上達に言っておこう。舞踏会の類を嫌う父上達も喜んで飛んでくるぞ」
そうだと嬉しいな。お義父さん達、本当に社交の場が嫌いだもんね。権力とか興味がないタイプの人達だから、リゼンブルの権力を狙ってくるギラギラとした権力とお金にしか目がない人達が嫌いみたい。舞踏会とかではそういう人達がどうにか取り入ろうと引っ付いてくるから嫌なんだって。そういう人達は後で不正とかを調査して経済制裁をしたりするみたいだけど。
そんなお義父さん達が僕のためにって来てくれるなら本当に嬉しいよね。だって本当に大事にしてくれてる証拠だもん。やっぱり僕は優しいお義父さん達が大好きです。
ちょっとしんみりしつつダグとゆっくり過ごしていると、ヴェルナーさんがワゴンを押してやってきた。
「ユキ様、ダグラス坊ちゃん、お茶をお持ちいたしましたよ」
「坊ちゃん……」
ダグラス坊ちゃん……だ、だめだよ幸仁、笑っちゃだめだめ……だ、ダグは本物のお坊ちゃんなんだし……間違ってないんだから……ふ、ふふ……ダグが坊ちゃん呼び……
「ヴェルナー……いつまでその呼び方を続けるんだ……」
「私が死ぬまででございましょうか。坊ちゃんは坊ちゃんでございますから。坊っちゃまのほうがよろしかったですか?」
「ぶっふ! ぼ、坊っちゃま……! ダグが坊っちゃま……!」
だめだ、堪えられないよ……! 思わずお腹を抱えて笑ってしまった僕をジトリとした目で見てくるダグ。ご、ごめんね。でも面白すぎて……!
「ヴェルナー……勘弁してくれ……」
「ほほほ、冗談でございます」
お茶目に笑うヴェルナーさんは楽しそうで、それでいてダグを見る目は少し優しい。ヴェルナーさんにとってダグは孫みたいな存在なのかな? このお家でダグが生まれた頃から見てきたんだもんね。血の繋がりはなくとも家族の情のようなものは生まれているのだろうね。なんだかほっこりしちゃいます。
「冗談はこのくらいにして、お茶をどうぞ。カヌレもございますよ。ユキ様はお酒に弱いとのことでしたので、念のためラム酒は入れずにお作りしております」
「わぁ、ありがとうございます!」
こっちのお酒ってかなり強いものが多いから、この世界の人にとっては香り付けのつもりでも僕には強すぎて危うく酔っ払いかけちゃったりするのです。だからこうやって気遣ってくれると嬉しいし助かります。
お茶をひと口飲んでから、カヌレを食べてみると外側はカリッと、中はしっとりでしっかりバターの香りがして……美味しいです! お茶もすごく美味しい! カヌレにしっかり合うお茶なのです。流石ヴェルナーさん。プロです。
「お気に召したようでよろしゅうございました。旦那様方が夕食をご一緒したいとのことです」
「ぜひ。僕も挨拶したいですし」
「ではそのようにお伝えいたします。そちらはお時間が近づきましたらお知らせに参りますね。お茶の方、ポットをこちらに置いておきます。何かご用がございましたらお近くの使用人へお伝え下さいませ」
そう言いながらテキパキと新しいお茶を味や温度だけでなく香りまでそのままの状態で置いておけるポットに入れて、ダグ側のテーブルに用意したヴェルナーさんの動きはは一切無駄のない洗練されたもので流石だなぁって思いました。
「ありがとうございます」
「いえいえ、ごゆっくりどうぞ」
綺麗な所作できっちりと一礼してから去って行ったヴェルナーさん。流石このリゼンブルに長年仕えているだけの能力があるんだなぁって。……あれ、お義兄さんが制裁を受けた時ヴェルナーさんも攻撃側にいたんだっけ……? ヴェルナーさん、攻撃もできるんだ……しかもかなり強いってことだよね……リゼンブルの執事は違いますね……!
そのあとは今日の夜と明日の朝に使うもの以外は適当にまとめて僕の魔法鞄へと入れて、ある程度片付いたらダグとまったりしました。……うん、まったり……まったり、だよ……?
「んっ、ぅ…………っは……」
「可愛いな、ユキ」
……まったり、ちょっとえっちなことを……さ、最初はぎゅって抱きしめあったり触れるだけのキスをするだけだったんだよ? でもダグの手が、ね? だんだん怪しげな感じになってきて……いつのまにか押し倒されて現在です。
さ、最後まではしないから! ダグもそう言ってたし……い、今は胸を優しくゆっくり弄られて……熱い吐息が漏れちゃう僕をダグはじっと見つめてきているのです……
「ユキはここが好きだもんな」
「ゃ、ちが……ん、ぁ……っ…………」
「そうか? 気持ち良さそうだが」
ニヤリと笑うダグに顔が一気に熱くなる。たしかに気持ちいい、です……でもでもまだそこで感じるっていうのは恥ずかしさがあるというか……男なのにって思っちゃうのです。だから……
「ダグだから、きもちい、の……」
ということにしておきます。実際ダグ以外なんて絶対嫌だし間違ってないです。
「そうか? なら自分で触ってみるか」
……自分で? ダグか見てる前で、自分で……? そ、そんなえっちなこと出来ません! えっちすぎるもん!
ブンブンと首を横に振る僕にくつくつと笑いながら僕の手を取って胸へ近づけるダグ。嫌なのに、嫌なはずなのに、あまり力を入れられていないダグの手を振り払うことが出来ない。
なんで、って思いながらじっと手の動きを見つめているとダグによって操られた僕の手は人差し指でそっと胸の先を弾いた。
「っあ、────っっ、ん……っ…………」
ピリ、と痺れが走ってそれが快感だと気付いた時には2度、3度と指を動かされていた。胸の先を指がかすめるたびに甘い痺れが僕を包み込んだ。
と言っても達するには物足りない快感がもどかしいうえに、ダグに操られているとはいえ自分の手でしていることが恥ずかしく、ダグの手で直に触れてもらえないかとそっと視線をやって懇願した。
「ぁ、や……っだ、ぐ……も、ゃ…………」
「今俺は何もしていないぞ? よく見てみろ」
嘘だ、と思って胸へ視線をやるとダグの手は僕の手から離れていて、僕は自分で手を動かして……
うそうそうそ、やだ……っ、僕、なんで……いや、なのになんで手、止まらないの……
「可愛いな。ほら、もっと気持ちよくなっていいんだぞ?」
「ひっ、あぁ……っ……!」
僕が触っていた方と反対の胸の先をそっと舐められ、思わず背を仰け反らせるとそのまま吸い付かれた。気持ち良さと恥ずかしさがぐちゃぐちゃになってたまらない。
「やだぁ……っ、だぐ、あっ、ゃ……」
そのあとダグによってイかされた僕は羞恥が半端なものではなく、拗ねてうずくまったところをダグにデロデロに甘やかされて夜までには機嫌はなおったのでした。
……自分の手を動かすように仕向けられたのは多分ぼっちゃま呼びに笑ったことに対する仕返しだったのだと思います。
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