あの人と。

Haru.

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After Story

ご褒美

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 うぅ、ダグの色気がすごくてえっちしたいって思いが強くなってるよぅ……

 だ、ダグから誘ってくれたりしないかな……ほ、ほら、この前もしたいのは山々だがって言ってたし……! ダグから誘って……

「さて、それを飲んだら今日も早めに寝るか」

 えっ……

「え……え?」

「ん? どうした?」

 そ、そんな……ダグはするつもりじゃなかった……? で、でも僕は……うぅ、ダメなの……?

 なんとか気付いてくれないかとくいくいと袖を引っ張ってみる。これで察してそのまま……とか……

「なんだ? なにかでもあるのか?」

「~っっ!」

 ニヤニヤ笑うダグを見て僕は察しました。僕に言わせようとしているってことに……! わざと気付かないフリをして僕から誘わせようとしてるんだ……! いつもより色気を出してるのも絶対僕をよりその気にさせるための戦略だ!!

 うわぁん、意地悪! 僕が恥ずかしがってるのもわかっててそんな様子も楽しんでるんだ!!

「ほらユキ、言わないとわからないぞ?」

 わかってるくせに……!

 もういっそしないで寝る……のはちょっと嫌、かな……うぅ、もうその気だったからまたおあずけはちょっと……

「ユキ?」

 寝てもいいのかと言わんばかりの顔で見てくるダグ。意地悪だぁ……

「~っ……した、ぃ……」

「何をだ?」

 わかってるでしょ?!

「うー…………っ、ち……」

「聞こえないぞ。ほら、もっとはっきり言ってみろ」

 本当に意地悪っっ! 頑張ったのに!!

 ええい、もう一息だ幸仁!!

「……えっ、ち……したい……」

「くっくっ……ああ、俺もだ。ちゃんと言えたユキにはご褒美をあげないとな」

 恥ずかしさを我慢してなんとか言えば、ぎゅっと抱きしめられて目元にキスされた。それだけで意地悪! ってなってた気持ちが一気に浮上するんだから僕って本当に単純だと思います。

「ご、ご褒美って……?」

「たくさん気持ちよくしてやる」

「っばかばかばか!! ……いつも、気持ちいいもん」

「それは良かった。今日もたくさんしような」

 う……たくさんってどれだけするんだろ……ダグにとってのたくさんとは……えっと、僕、明日生きてるかな?

「さぁベッドへ行こうな」

「……ん」

 まぁ僕もしたいし何回になっても別に……うん……



 ベッドに優しく押し倒され、じっとダグを見つめれば甘いキスをされた。とろとろと甘い、僕をとろかせるキス。ダグの熱い舌が僕の舌を優しく絡め取っていき、じゅっと吸い付かれるとどんどん身体から力が抜けていく。

「ん…………っは……ん、っ……」

 最後にちゅっと音を立てて唇が離れていき、ぼうっとする視界でダグを見つめれば目元にもキスが降ってきた。優しく微笑んでいるダグを見ているだけで心がぽかぽかと温かくなって甘い幸せが広がった。

「可愛い。ユキはキスが好きだな」

「ん……ダグに触れられるのが、好き……ダグとだから、全部気持ちいい……」

「またそんな煽ることを……寝かせないからな」

「……ん」

 こくん、と小さく頷けば顔中にキスが降ってきて、その間にシャツのボタンはどんどん外されていく。ダグの唇が胸まで降りていった頃にはもうボタンは全部外されていて、ダグは嬉しそうに曝け出された僕の上半身へとキスを落としていった。

 今日はどうやらゆっくりじっくりするつもりみたい。色んなところに触れて、時折痕を残しながらキスをくれるけれど、僕が特に感じてしまうところはわざと外されている。じわじわと高められるのが気持ちいいようなもどかしいような……

「服脱ごうな」

「ん……ダグも……」

「ああ」

 ダグは僕の服を全て脱がせると一度身体を起こして自分で服を全て脱いだ。露わになったダグのモノはすでに少し硬くなり始めていた。

「ダグ……」

「ん? してくれるのか?」

「ん、する……」

 ダグにベッドヘッドを背にするように座ってもらい、大きなモノへ手を伸ばす。まずはやわやわと優しく触れると、少しずつ硬さを増していくソレに、そっと口付けてちらりとダグの顔を見ながら舌を伸ばす。そのままゆっくりと根元から先まで舌を這わせてみたり、先っぽを口に含んでみたりと、ダグの反応を確かめながら大きなモノを刺激する。

 そうしているとすぐにダグのモノは完全に硬くなり、ビキビキと血管を浮き上がらせて蜜を垂らし始めた。ダグが感じてくれていることに嬉しくなり、唾液を絡めるようにしてさらに刺激すれば程なくして制止がかかった。

「っ……ユキ、イってしまう。離してくれ」

「ん……嫌だった?」

「いや、嬉しいんだがこれだと俺へのご褒美だ」

「む……」

 そういえば今日はご褒美くれるんだった……でもこのままダグをイかせたい気もするんだよなぁ……

「ほら、それはもういいから俺にもユキを気持ちよくさせてくれ」

「……ん。気持ちよかった?」

「ああ、もちろんだ。また今度してくれ」

「うん」

 続きはまた今度にし、ダグに引き寄せられるままに身体を起こせば立ち膝の状態で胸の先にキスをされ、そのまま熱い舌で舐められた。

「んっ……あ……っ、んんっ……」

 痺れるような快感に自然と身体が丸まり、ダグの頭を抱え込むようにしがみつけば、それに気を良くしたのかダグの責めは激しさを増す。

「あっあっあっ……ダグ、っんぁっ……や、あぁあっ……」

 僕が軽くイったところでダグの舌が胸から離れ、ニヤリと笑ったダグに抱き締められて頬を撫でられた。

「気持ちよかったか?」

「……うん、よかった……」

「そうか、よかった。こっちでも気持ちよくなろうな」

「んあっ……ん、なる……」

 いつのまに香油を出して指に付けていたのか、いきなりツプリと指先が中に入ってきてつい身体がびくりと跳ねた。でもびっくりしただけで嫌なわけでも痛いわけでもないのですぐに力を抜いてそのままダグに身を委ねる。

 ゆっくりとダグの太い指が中を行ったり来たりして、それだけで腰に甘い痺れが走る。甘い快感にきっともうとてつもなくだらしない顔になっているだろう僕を、ダグは愛しくてたまらないと言うかのような表情で見つめてくる。じっと見つめられて恥ずかしいのに、気持ちいい。ダグに教え込まれた僕の身体はダグに触れられるのはもちろん、見つめられることすら気持ちよく感じてしまうのだ。

「んっ……あ、っは……んんぅ……あぁっ……」

「もう2本も入った。ほら、これ好きだろう?」

「あっあぁああっっ! ひっあ、んんぅうっっ!!」

 さっきまではゆったりと中をなぞっていたのに、突然ぐちぐちと激しく音がたつほどに掻き回されてその快感に身悶えた。足が震えて崩れそうになり、必死にダグの肩にすがりついてなんとか体勢を保とうとするものの、ダグの責めは決して終わらない。

「やっあっいく、いっちゃう……っんぁあっ!」

「ん、イっていいぞ。ほら、3本目」

「ん─────っっ!!」

 ぐちゅ、と音を立てて指を増やされ、その刺激でぎゅうぎゅうとダグの指を締め付けてイってしまった。

「っは、はっ……ぁ、は……っ」

「ふ、顔が蕩けているな。可愛い。ほら、もう力抜いていいぞ」

「ふぁ……ん……」

 指が抜かれ、ゆっくりとベッドに横たえられた僕はダグにしがみついていた腕と足から力を抜き、ベッドに全身を投げだして息を整えた。少しぼんやりする視界の中で大好きなダグは大好きな微笑みを浮かべていて、僕は無性にキスがしたくなった。

「……きす、したい……」

「いくらでもしよう」

 正直に強請れば一層甘さを増した笑みを浮かべたダグが降りてきて薄い唇が僕のそれと触れ合い、熱い舌がするりと唇を潜り抜けて入ってきた。熱い舌を追いかけるように僕も舌を動かし、ひたすらに気持ちよさに浸る。

「んっ……ふ、ん……っは……んんっ」

 頭を撫でられながらされるふわふわと気持ちいいキスに思考までふわふわになった頃に唇は離れていった。ぼうっとする頭でじっとダグと見つめ合い、かっこいいなぁ、なんて考えていた僕はダグの指が再び香油をまとって僕の後ろへ近付いていることなんて知らなくて。

「ひぁああっっ!!」

 ぐちゅん、という音と共にダグの太い指が入ってきた刺激に身体を震わせる僕を、ひたすらに甘い視線で見つめるダグ。甘いけれど、どこか鋭さも持ち合わせたダグの視線は、僕が視線を逸らすことを許さなくて。僕は身悶えながらダグの責めをただひたすらに甘受するしかなかった。

「あっあっあっ……! ひぅっ……ん~っっ!」

 だめ、だめ、またイっちゃう……!

「イくなら俺のでな」

「ひっ、ん─────ッッ!!」

 イってしまう一歩手前で指を抜かれ、ダグの太く大きなモノを突き入れられた瞬間一気に果てた。あまりもの快感にビクビクと震える僕を、相変わらず優しい顔で見つめるダグ。

「いい子だ。もっと気持ち良くなろうな」

「あっあっ、ひ、んぁあああっ!!」

 あまりの衝撃にビクビク震えているのに、まるで逃げ出すことは許さないと言わんばかりに僕の背に腕を回して肩を掴んでしっかりと僕を固定したダグ。そんなダグの目はまるで捕食者のそれのようにギラギラと光っていて────

「うそ、まって、ゃ、まだ……っ!」

「したいと言ったのはユキだろう?」

「うそうそうそ、や、ひっ、あぁああああっっ!!」

 まだ快感の波が引き切っていないのに激しい腰使いで動き出したダグ。しかも僕の気持ちいい場所ばかり責めたてられ、もはやイっているのかイっていないのかがわからないくらいでガクガクと震えた。


 甘い目で、まるで見守るように見つめられながら何度も何度も数え切れないくらいイかされ、文字通りぐちゃぐちゃになって最後の方とかもう記憶がないくらいだけれど、ただ1つだけ言えることは間違いなく幸せだったと言うこと。僕の気持ちいいことばかりされて、ひたすらに愛情を注がれたえっちは確かにご褒美と言えるものでした。


 ……次の日、お昼が過ぎてもまだ腰が重だるくて、クッションたっぷりの椅子でレイのお手伝いをすることになってニヤニヤと嫌な笑みを向けられたことはご愛嬌、ってやつかな。
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