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After Story
決行!
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ただ今お部屋の中、暖炉の前でダグとゴロゴロ甘~いひと時を過ごしております。お風呂も入り終わってふわふわと良い心地にひたひたに浸っているのです。
「ユキ」
「なぁに?」
「回数が多いの、本当に嫌じゃないか?」
回数?
「んー? ……ああ、えっちのこと?」
「そうだ」
「ふふ、気にしてたの? 何にも嫌じゃないよ。ダグに触れられるのは気持ちいいし、あれだけ愛してもらえる僕は幸せ」
ちょっと恥ずかしいけどハッキリと言い切ったよ。ちゃんと本心だよって伝えるためにね。
「……そうか。いつも無理をさせて悪いな」
「無理なんてしてないよ? してたら僕、えっちのたびに強張ったりしてると思うよ? そんな風になってないでしょ?」
痛みもなくて、無理矢理なんてこともされないただただ気持ちいいえっちは拒否する理由が思い浮かばない。たしかに次の日動けないのは困ったりするけど、ダグが抱えて移動してくれるから不自由はしてないし。いつもより甘やかしてくれるのも嬉しいし。嫌なことは何もないんだよね。
「なっていないが……」
「もう、何をそんなに気にしてるのか知らないけど……僕、ダグとのえっち、結構その……好き、なんだからね……」
「ユキ……!」
もう、あまりにも気にしてる様子だったからついに言っちゃったじゃんか。恥ずかしい! えっちが好き、ってなんだかやらしい人みたいで言いたくなかったのに。
「もう、ばかばか。言いたくなかったのに」
「なんでだ? 俺は嬉しいぞ」
「だって……僕がやらしいみたいだもん……はしたないって思われたらやだ……」
「はしたなくなんかない。それに俺はいやらしいユキも好きだ」
「……ばか」
一気に上機嫌になったダグにきつく抱きしめられながら、恥ずかしさを誤魔化すように目を瞑っているうちにいつのまにか眠りについた僕だった。
* * * * *
日を跨ぎ、今日は土曜日! 決行の日です。9時頃にアルバスさんの部屋に集まり、最終確認を済ませました。昨日は早めに寝たし、気合も十分! ……まぁ、今日大変なのは尋問をやってくれるダグとアルバスさんなんだけどね。
今は9時半だから、もうそろそろ呼び出しがかかる。1人ずつ呼び出されるから、部屋にはその順番で回ります。中には今日は部屋で待機の人もいるらしいから遭遇したらちょっと、ねぇ。1人終わるたびに連絡石で報告してくれるらしいからそれに合わせて回りますよ!
「ダグ、頑張って!」
「ユキ様もご無理はなさらないように」
「うん!」
しばらく離れなくちゃダメなのは寂しいけど頑張ります! ラギアスの笑顔を取り戻すために!!
「うっし、んじゃそろそろやるか。ユキとラギアスは10時頃から回り始めろよ」
「はぁい」
「よし。ダグラス、行くぞ」
「はい。ユキ様、くれぐれも危ないことはなさらないでくださいね」
「うん、大丈夫。いってらっしゃい」
先に出て行った2人を見送り、僕達は暫し待機。リディアが入れてくれたお茶を飲んで逸る気持ちを落ち着かせ、待つこと十数分。
「そろそろ行きましょうか」
「うん!」
突入です!
まずやってきたのは2階。2階は2人部屋と4人部屋があるの。3階は全部2人部屋で、4階が1人部屋。今日回るのは全部2人部屋だから同室者が中にいる可能性はある。関係なく問答無用で見させてもらいますけどね!
「入る? もう行って大丈夫?」
「大丈夫です。行きましょう」
ラギアスの先導で1部屋目にやって来た。ノックもせずにガチャっとドアを開けてまずはラギアスが突入。続いて僕達も入って捜査開始です! あ、ちなみに1部屋目は幸い誰もいませんでしたよ。
「まずは魔力探知するね」
「お願いします」
瞼を閉じ、ぐっと集中して部屋中の魔力を探る。
部屋の中にラギアスの魔力は……
「……この部屋にはないみたい」
「そうですか……」
「念のため一通り探してから次に行きましょうか」
「そうだね」
それから手分けして部屋の中を全部確かめた。マットレスの下も、本棚の裏も、クローゼットの奥の奥まで見たけどやっぱりなくて、次の部屋に向かうことになった。ダグからの連絡もさっきあったところだしね。
「次の部屋は3階だったっけ?」
「はい。行きましょうか」
「うん!」
そうして2部屋目へやって来たわけなんですけども。
「んっぅうっ……! あっもっと……!」
「ははっ、ここか? ここがいいのか?」
「そこっ……! あぁああっっ!!」
……僕の耳がおかしくなったかな……聞き間違いじゃなかったら、まるでドアの向こう側で土曜の朝から恋人同士が睦み合っているような……いやいや、そんなまさか……
「……えっ、と」
「ユキ様、こちらへ」
「う、うん」
リディアにドアの前から少し離され、ラギアスとそこで待つように言われ、最後に耳を塞がされた。大人しく待つことにすると、リディアは1人で部屋へ向かい、そのまま勢いよくドアを開け放った。
勇気あるなぁ……
最初は耳を塞いでても聞こえるくらいの声で多分部屋の中にいた2人が叫んでたんだけど、それもすぐに収まって、暫くしたらリディアが戻ってきた。
「とりあえずユキ様が入っても大丈夫なようにはしました」
「う、うん。ありがとう……?」
どうやったのかは知らないけど……ま、まぁとりあえず行きましょうか……
「ラギアス、気付いていたなら先に言いなさい。あなたなら多少離れても聞こえていたでしょうに」
「すみません。あの部屋からとは確証が得られず……」
「ま、まぁまぁ。僕は大丈夫だから探しに行こ?」
ラギアスの耳なら確かに聞こえてたのかもしれないけど、他にもお休みの人とか待機の人とかがいるからそこそこ雑音あるししょうがないよ。
「そうですね、さっさと探しに行きましょうか」
1部屋目と同様にラギアスから順に部屋に入り、そこにいた2人が微妙にまだピンク色のオーラを漂わせているのは見なかったことにして、とりあえず魔力を探る。
「おい、本当に捜査令状が出てんのかよ!」
「なんで獣人なんかに調べられねぇと……!」
「ねぇ、獣人なんかって言ったの、君?」
嫌な言葉が聞こえて集中力が途切れちゃった。
「そ、そうですよ、悪いですか?」
「君は他者を蔑ろにすることに罪悪感はないんだね」
「は? 獣相手になんで罪悪感なんか……」
「ふぅん。君はそういう考えなんだ。命あるものを守るべき騎士という立場の君がそんなんではこの国は報われないね」
この人は本気で獣人を獣と思っているようだ。こういう人に騎士という仕事がまともにできるとは思い難い。人間しか守らない騎士なんて、なんの価値があるんだろう。命を差別するなど、誇りある騎士がすることじゃない。こんな人に比べて、僕の護衛の騎士さんはみんないい人だから僕は嬉しいですよ。
「てめっ……神子だからって偉そうにしてんじゃねぇ!」
「おいっ流石にまずいぞ……!」
「君こそ、なぜ人間が優位に立つと思っているの? 偉そうにしているのは愚かな君だよ」
「ユキ様、不敬の罪ならその場で手を下すことも可能ですよ」
「そうなの? じゃあうるさいからとりあえず眠っててもらおうか。睡眠」
結構手加減したんだけど、かけた瞬間にうるさい人は崩れ落ちて深く眠ったようだ。崩れ落ちた衝撃で起きないなら部屋中を探し回って音を立てても問題なさそうだね。
「この程度でお許しに? ユキ様はやはりお優しいですねぇ」
「別に、今はこの人に構ってる時間が勿体無いだけだよ。それより早く探してしまおう」
「そうですね」
さっきは邪魔された探知をもう一度。きっちりと隅々まで探ると────
「────!」
ラギアスの魔力の気配がした方向を見ると、何もない壁があった。でも、確かにここから……
「ユキ様?」
「ちょうどこの奥から魔力を感じるの」
「ちょっと失礼しますよ……ふむ、簡単な仕掛けですね。今解除しますので少々離れていてください」
リディアがなんの変哲も無い壁に向かってなにかの魔法をかけると、カコン、という小気味よい音がして壁の一部が手前に開いた。オーブンレンジの扉みたいだ。
中を覗くと……何かの草に囲まれた……ラギアスの魔力が感じられる片手に乗るくらいの箱。
「ラギアス、これかな?」
「これです……! な、中は……よ、よかった、割れてない……本当に、よかった……」
大事そうにキャンドルホルダーを持つラギアスの尻尾はブンブンと振られている。も、ものすごく可愛いのですが……!
「ユキ様、本当にありがとうございます。俺だけじゃ見つかりませんでした。お礼に俺は何をしたら……」
「何にもいらないよ? ラギアスの嬉しそうな顔を見れただけで十分! 僕はラギアスの笑顔を見たかっただけだから、何も気にしないで?」
「……はい。本当に、ありがとうございました」
「うん!」
よし! キャンドルホルダーは無事見つかったし、あとは尋問が終わってからお話をするだけ!
ん? 無理やり寝かせた人? 知らなーい。僕はこれ以上どうともしないよ。面倒だもん。
「ユキ」
「なぁに?」
「回数が多いの、本当に嫌じゃないか?」
回数?
「んー? ……ああ、えっちのこと?」
「そうだ」
「ふふ、気にしてたの? 何にも嫌じゃないよ。ダグに触れられるのは気持ちいいし、あれだけ愛してもらえる僕は幸せ」
ちょっと恥ずかしいけどハッキリと言い切ったよ。ちゃんと本心だよって伝えるためにね。
「……そうか。いつも無理をさせて悪いな」
「無理なんてしてないよ? してたら僕、えっちのたびに強張ったりしてると思うよ? そんな風になってないでしょ?」
痛みもなくて、無理矢理なんてこともされないただただ気持ちいいえっちは拒否する理由が思い浮かばない。たしかに次の日動けないのは困ったりするけど、ダグが抱えて移動してくれるから不自由はしてないし。いつもより甘やかしてくれるのも嬉しいし。嫌なことは何もないんだよね。
「なっていないが……」
「もう、何をそんなに気にしてるのか知らないけど……僕、ダグとのえっち、結構その……好き、なんだからね……」
「ユキ……!」
もう、あまりにも気にしてる様子だったからついに言っちゃったじゃんか。恥ずかしい! えっちが好き、ってなんだかやらしい人みたいで言いたくなかったのに。
「もう、ばかばか。言いたくなかったのに」
「なんでだ? 俺は嬉しいぞ」
「だって……僕がやらしいみたいだもん……はしたないって思われたらやだ……」
「はしたなくなんかない。それに俺はいやらしいユキも好きだ」
「……ばか」
一気に上機嫌になったダグにきつく抱きしめられながら、恥ずかしさを誤魔化すように目を瞑っているうちにいつのまにか眠りについた僕だった。
* * * * *
日を跨ぎ、今日は土曜日! 決行の日です。9時頃にアルバスさんの部屋に集まり、最終確認を済ませました。昨日は早めに寝たし、気合も十分! ……まぁ、今日大変なのは尋問をやってくれるダグとアルバスさんなんだけどね。
今は9時半だから、もうそろそろ呼び出しがかかる。1人ずつ呼び出されるから、部屋にはその順番で回ります。中には今日は部屋で待機の人もいるらしいから遭遇したらちょっと、ねぇ。1人終わるたびに連絡石で報告してくれるらしいからそれに合わせて回りますよ!
「ダグ、頑張って!」
「ユキ様もご無理はなさらないように」
「うん!」
しばらく離れなくちゃダメなのは寂しいけど頑張ります! ラギアスの笑顔を取り戻すために!!
「うっし、んじゃそろそろやるか。ユキとラギアスは10時頃から回り始めろよ」
「はぁい」
「よし。ダグラス、行くぞ」
「はい。ユキ様、くれぐれも危ないことはなさらないでくださいね」
「うん、大丈夫。いってらっしゃい」
先に出て行った2人を見送り、僕達は暫し待機。リディアが入れてくれたお茶を飲んで逸る気持ちを落ち着かせ、待つこと十数分。
「そろそろ行きましょうか」
「うん!」
突入です!
まずやってきたのは2階。2階は2人部屋と4人部屋があるの。3階は全部2人部屋で、4階が1人部屋。今日回るのは全部2人部屋だから同室者が中にいる可能性はある。関係なく問答無用で見させてもらいますけどね!
「入る? もう行って大丈夫?」
「大丈夫です。行きましょう」
ラギアスの先導で1部屋目にやって来た。ノックもせずにガチャっとドアを開けてまずはラギアスが突入。続いて僕達も入って捜査開始です! あ、ちなみに1部屋目は幸い誰もいませんでしたよ。
「まずは魔力探知するね」
「お願いします」
瞼を閉じ、ぐっと集中して部屋中の魔力を探る。
部屋の中にラギアスの魔力は……
「……この部屋にはないみたい」
「そうですか……」
「念のため一通り探してから次に行きましょうか」
「そうだね」
それから手分けして部屋の中を全部確かめた。マットレスの下も、本棚の裏も、クローゼットの奥の奥まで見たけどやっぱりなくて、次の部屋に向かうことになった。ダグからの連絡もさっきあったところだしね。
「次の部屋は3階だったっけ?」
「はい。行きましょうか」
「うん!」
そうして2部屋目へやって来たわけなんですけども。
「んっぅうっ……! あっもっと……!」
「ははっ、ここか? ここがいいのか?」
「そこっ……! あぁああっっ!!」
……僕の耳がおかしくなったかな……聞き間違いじゃなかったら、まるでドアの向こう側で土曜の朝から恋人同士が睦み合っているような……いやいや、そんなまさか……
「……えっ、と」
「ユキ様、こちらへ」
「う、うん」
リディアにドアの前から少し離され、ラギアスとそこで待つように言われ、最後に耳を塞がされた。大人しく待つことにすると、リディアは1人で部屋へ向かい、そのまま勢いよくドアを開け放った。
勇気あるなぁ……
最初は耳を塞いでても聞こえるくらいの声で多分部屋の中にいた2人が叫んでたんだけど、それもすぐに収まって、暫くしたらリディアが戻ってきた。
「とりあえずユキ様が入っても大丈夫なようにはしました」
「う、うん。ありがとう……?」
どうやったのかは知らないけど……ま、まぁとりあえず行きましょうか……
「ラギアス、気付いていたなら先に言いなさい。あなたなら多少離れても聞こえていたでしょうに」
「すみません。あの部屋からとは確証が得られず……」
「ま、まぁまぁ。僕は大丈夫だから探しに行こ?」
ラギアスの耳なら確かに聞こえてたのかもしれないけど、他にもお休みの人とか待機の人とかがいるからそこそこ雑音あるししょうがないよ。
「そうですね、さっさと探しに行きましょうか」
1部屋目と同様にラギアスから順に部屋に入り、そこにいた2人が微妙にまだピンク色のオーラを漂わせているのは見なかったことにして、とりあえず魔力を探る。
「おい、本当に捜査令状が出てんのかよ!」
「なんで獣人なんかに調べられねぇと……!」
「ねぇ、獣人なんかって言ったの、君?」
嫌な言葉が聞こえて集中力が途切れちゃった。
「そ、そうですよ、悪いですか?」
「君は他者を蔑ろにすることに罪悪感はないんだね」
「は? 獣相手になんで罪悪感なんか……」
「ふぅん。君はそういう考えなんだ。命あるものを守るべき騎士という立場の君がそんなんではこの国は報われないね」
この人は本気で獣人を獣と思っているようだ。こういう人に騎士という仕事がまともにできるとは思い難い。人間しか守らない騎士なんて、なんの価値があるんだろう。命を差別するなど、誇りある騎士がすることじゃない。こんな人に比べて、僕の護衛の騎士さんはみんないい人だから僕は嬉しいですよ。
「てめっ……神子だからって偉そうにしてんじゃねぇ!」
「おいっ流石にまずいぞ……!」
「君こそ、なぜ人間が優位に立つと思っているの? 偉そうにしているのは愚かな君だよ」
「ユキ様、不敬の罪ならその場で手を下すことも可能ですよ」
「そうなの? じゃあうるさいからとりあえず眠っててもらおうか。睡眠」
結構手加減したんだけど、かけた瞬間にうるさい人は崩れ落ちて深く眠ったようだ。崩れ落ちた衝撃で起きないなら部屋中を探し回って音を立てても問題なさそうだね。
「この程度でお許しに? ユキ様はやはりお優しいですねぇ」
「別に、今はこの人に構ってる時間が勿体無いだけだよ。それより早く探してしまおう」
「そうですね」
さっきは邪魔された探知をもう一度。きっちりと隅々まで探ると────
「────!」
ラギアスの魔力の気配がした方向を見ると、何もない壁があった。でも、確かにここから……
「ユキ様?」
「ちょうどこの奥から魔力を感じるの」
「ちょっと失礼しますよ……ふむ、簡単な仕掛けですね。今解除しますので少々離れていてください」
リディアがなんの変哲も無い壁に向かってなにかの魔法をかけると、カコン、という小気味よい音がして壁の一部が手前に開いた。オーブンレンジの扉みたいだ。
中を覗くと……何かの草に囲まれた……ラギアスの魔力が感じられる片手に乗るくらいの箱。
「ラギアス、これかな?」
「これです……! な、中は……よ、よかった、割れてない……本当に、よかった……」
大事そうにキャンドルホルダーを持つラギアスの尻尾はブンブンと振られている。も、ものすごく可愛いのですが……!
「ユキ様、本当にありがとうございます。俺だけじゃ見つかりませんでした。お礼に俺は何をしたら……」
「何にもいらないよ? ラギアスの嬉しそうな顔を見れただけで十分! 僕はラギアスの笑顔を見たかっただけだから、何も気にしないで?」
「……はい。本当に、ありがとうございました」
「うん!」
よし! キャンドルホルダーは無事見つかったし、あとは尋問が終わってからお話をするだけ!
ん? 無理やり寝かせた人? 知らなーい。僕はこれ以上どうともしないよ。面倒だもん。
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