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第四十二話・三年越しの交わり 後編

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「・・・・・・ぁ、あッ‼︎♡ リヒト、さ・・・・・・‼︎♡」

 広げた足のつま先をピンと伸ばし、強い快感にビクビクと身体を震わせる。

 前立腺のあたりを指で揉み込まれ、同時に口でペニスを可愛がられて。

 裏筋に舌を這わせ、全体を吸われると、高まる射精感に頭の中が真っ白になる。

「あ゛ッ♡ り、リヒトさ、も、イグッ・・・・・・あぁ、だめぇ、でちゃうぅッ♡」

 オトヤが切なく上擦った声で言うと、リヒトは指の動きを激しくし、オトヤのものを喉奥まで咥え込んで。

「イッ・・・・・・イクッ、イクイクイクッ‼︎♡ や、ん、んぁあッ・・・・・・アッ‼︎♡♡♡」

 ついに耐えられなくなったオトヤは、全身を強張らせ、ビクビク震えながら仰け反り絶頂してしまった。

 リヒトの熱い口内に射精する気持ちよさに、脳髄から溶けてしまいそうだ。

 絶頂中の敏感なペニス、その先端を舌先でグリグリ弄られながら、精液を搾り取るように吸われ、同時に指の腹で前立腺をこねられて。

「ぁ♡ や、んやぁッ・・・・・・‼︎♡♡♡」

 頭がおかしくなりそうなほどの強烈な快感に、オトヤは必死に掴んだシーツを握り締め、赤い頬にぽろぽろ涙を溢す。

 ようやく口を離したリヒトは、静かに微笑みオトヤの頭を優しく撫でてあやした。

(ぁ・・・・・・リヒトさんの手、おっきくて・・・・・・気持ちいい、安心する・・・・・・♡)

 ふわふわと髪を撫でられて、絶頂の余韻に浸りながらとろんと気持ち良さそうな顔をするオトヤ。

 念入りにほぐされた後ろはすっかりとろけ、指を咥え込みヒクヒクと疼きながらリヒトを欲している。

「・・・・・・オトヤ、挿れるぞ」

 指を抜かれ、細い脚を掴まれ股を開かされる。下衣をくつろげるリヒトに、いよいよ繋がるのだと実感したオトヤは期待するようにふるりと身体を震わせた。

「来てください、リヒトさん・・・・・・♡」

 絶頂で力の抜けた腰をなんとか持ち上げ、挿れやすいようにと脚を大きく開くオトヤ。

 アナルに硬い肉棒を突きつけられ、ゆっくりと中に挿れられて、背筋がぶるっと震える。

「オトヤッ・・・・・・」

「あ、ぁ・・・・・・♡」

 二人の身体が一つに繋がっていく感覚に、脳が蕩けそうなほどの快楽が広がる。

 前立腺のあたりを優しくトントンと突かれて、オトヤは必死にリヒトの首元に抱きついて縋った。

「んっ、ん、きもち♡ そこっ・・・・・・とんとんするの、きもちぃ・・・・・・♡」

 オトヤが甘い声で言うと、リヒトはオトヤの好きな所を熱い肉棒の先でグリグリと押してやる。

 指とは違うその硬く大きな質量に押されると、腹の奥がきゅんきゅんして、射精してふにゃふにゃになっていたオトヤのペニスがぴくぴく痙攣して。

「~~あッ、りひと、さ♡ や、で、でる、もらしちゃうッ・・・・・・‼︎♡♡♡」

 身体を強張らせるオトヤ。次の瞬間ーーぴゅうっとイキ潮を噴いて絶頂してしまった。

「あ、ぁッ・・・・・・‼︎♡」

 潮を噴きながらメスイキするオトヤの震える華奢な身体を抱きしめ、その腹の奥をズンズンと突くリヒト。

 オトヤはもう、気持ち良すぎて意識が飛びそうになっていた。

「り、リヒトさ、ぁ♡ あ、はぁっ、ん、す、すきッ・・・・・・♡ ちゅー、してくだしゃい・・・・・・♡♡♡」

 熱っぽく潤んだ瞳で見上げ、好き、好きと繰り返しながらキスをねだる。

 そのオトヤの愛らしさに、リヒトは堪らなく心打たれて。

「・・・・・・ッ、あぁ・・・・・・俺も好きだ、オトヤ」

 耳元でそう囁くと、リヒトはオトヤの柔らかな唇を奪った。

(あ~~ッ・・・・・・♡ どうしよ、しあわせ・・・・・・♡♡♡)

 舌を絡めあい、互いに溺れる。深く口付けながらハメられると、幸福感で胸がいっぱいになって・・・・・・オトヤは、涙粒をこぼす。

 好きだいう言葉を、リヒトから返して貰える嬉しさで・・・・・・どうにかなってしまいそうだ。

「・・・・・・ッ、オトヤ、そんなに締め付けると、もうッ・・・・・・」

 きゅんきゅんと搾り取るように締まるオトヤの中に、リヒトが低く艶っぽい、苦しげな呻き声をあげる。

 長い髪を片手で掻き上げるリヒトの仕草に、オトヤは胸をときめかせた。

「・・・・・・ん、だ、出してください、ぼくの、なかにッ・・・・・・♡ いっぱい、出して♡ ぼくのぜんぶ、リヒトさんのものにしてぇっ・・・・・・♡♡♡」

「ッ・・・・・・、オトヤ・・・・・・」

 激しくなる抽送に、ベッドがギシギシと軋む。煽られたように速くなるピストンに、オトヤは甘やかな声で泣き喘ぐ。

「あっ、あ、ぁっ・・・・・・‼︎♡ ん、ふッ・・・・・・ぅ、ぁ、もうっ・・・・・・‼︎♡♡♡」

「ッ、ク・・・・・・‼︎」

 ーーやがて、リヒトのモノがオトヤの最奥を突いた時、二人同時に絶頂した。

 大好きなリヒトの熱い白濁を腹の中に注がれる、その幸せな感覚に、オトヤはとろとろにとろけた顔をして・・・・・・ヘコヘコ腰を揺らしながら、ちょろ、と力無く精液を漏らして意識を飛ばしてしまった。


ーーーーー


「・・・・・・リヒトさん、か、噛まなくて良かったんですか・・・・・・?」

 ーー三年越しの交わりから一時間後。目を覚ましたオトヤは、リヒトと並んでベッドに横になりながら、ふとそんなことを尋ねた。

 三年前、リビドーショックを起こした時のリヒトは、オトヤの首筋や肩にがぶがぶ噛みついてきた。

 理性を飛ばしていたからというのもあるだろうが、元々噛むのが好きでなかったらそんなことしなかっだろう。

「あーー・・・・・・それは」

 リヒトは当時のことを思い出したのか、気まずそうな顔をして。

「・・・・・・痛いだろ、噛まれたら」

 一言、気遣うように優しい声音で言った。

(それって・・・・・・本当は噛むの好きだけど、僕が痛い思いをするのは嫌だからしてないってこと、だよね?)

 リヒトの身体に、ぎゅっと抱きつく。

 互いの心音が聞こえそうなほど密着する、こんな触れ合いを拒まれることももうない。

「・・・・・・僕は、リヒトさんに噛まれたいです。いっぱい痕つけられるの、リヒトさんのものだって感じがして、好き、ですから・・・・・・」

「ッ、オトヤ」

 煽るオトヤに、リヒトが困ったような表情を浮かべる。

 そのいつも青白い頬が、わずかに赤ばんでいるのに、オトヤはふふっと微笑んだ。

「次は、手加減なしにしてくださいね?」

「~~ッ、あんまり大人を煽るんじゃない」

 ふいっと顔を逸らしてしまったリヒトの首筋に、オトヤはちゅっと口付け、えへへ、と笑う。

 ーー二人はその後、ミダラー基地改め鈴白研究所で、二人きり穏やかに愛しあいながら生涯暮らしていくのだった。
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