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【第2部】~ 衝撃の運命 ~

琴音の病

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「骨肉腫… それも悪性、ステージもかなり進んでるわ…」

「そ、そんな… ウ、ウソだろ母さん? 他の誰かの写真と間違えていない?」

しかし、首を横に振る美香。

「そ、そんな…
 ひ、ひどすぎる!
 琴音さんの人生は…
 何でこんな悪いことばかり起こるんだ?
 こんなに真面目に生きている人が、他にどこにいるっていうんだ!
 神様は、どうしてそんな琴音さんを苦しめるんだよ!!
 彼女が一体何したって言うんだよっ!!」

「落ち着きなさいっ!
 医者であるあなたが取り乱してどうするの!!
 これからあなたが一番、琴音さんを支えていくべき人間にならなくちゃいけないのよ。

 いい? この事実は当面、琴音さんには告知しないことにしましょう。
 彼女は強い意思を持っている女性。
 そして、いずれ告知することになったとしても、十分に耐えられる人よ。

 でも、今は駄目!
 今の彼女はあの事件で大きなショックを受けているわ。
 だから、告知は絶対に駄目よ!」

「わ、わかった… そうするよ…」


そして次の日…

優は前日に受けた琴音の病気の真実をまだ無意識に受け入れようとはせず、頭の中が真っ白になっていた。
仕事も手につかないというような状態で、ただひたすら診療所内を行ったり来たりしていた。

そして気が付くと、優は診療所の4階屋上にある、少し広めのバルコニーに立っていた。
するとそこには、北海道の壮大な景色を哀しげに眺めている琴音の姿があった…



                                 つづく… 
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