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死後の世界

一話 前までの僕は死んだ

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 僕は死んだ…。
死んだ瞬間ものすごく冷たい風に意識が流されていくのを感じた、それからどのくらいの時間を流れたかわからない。
 風の流れが弱まったと思ったら今度は温かな風が流れ始めて何処からかやわらかな声が聞こえる…。
「おはようございます。ゆっくりと目を開いてみてください」
 ぼくは言われるがまま目を開けようと重い瞼に力を入れる。しかし、どんなに力を入れてもいっこうに瞼が上がらない。
「あらあら、此処までくるのに時間がかかったせいね…。これでどうかしら?」
 そう言って僕の瞼に優しいぬくもりが触れると、先程まで重石でも乗ってるかみたいに開かなかった瞼から重みが消え、そうして今度こそゆっくり力を入れた。
 最初はぼんやりとしていた視界がだんだんと明瞭になっていき驚愕した。
僕は声が掠れているのも気にせず
「こ、、ここは何処???」

 
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