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第一章

39、トロットロになる迄ガッチガチでも待機

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夫婦の寝室にやって来たものの、緊張していて扉の前から動かないエレオノーラの所まで行き、その手を取った。
風呂上がりなのに、その手は驚くほど冷たい。

「エル、寒いのか? 温まった方がいい」

エルの手を引いて暖炉の前の一人がけのベルベッド張りのソファに座らせた。
ルートヴィッヒに丁度良いサイズなので、エレオノーラが座ると、左右に大きな隙間が出来てしまう。
ルートヴィッヒも隣に座るため近くにあった椅子を持ってこようとすると、「あの、私、大丈夫です。寒くありませんから……」とエレオノーラは椅子から立ち上がり心苦しそうに訴えた。
揺れる瞳のエレオノーラの手を改めて握るとまだ冷えきっている。

「クルゼの冬の寒さを軽く見るな、エルのように華奢な身体では、とてもじゃないが冬を越せないな。これからは料理長にもう少しこってりしたものを作ってもらおう」

ルートヴィッヒはエレオノーラの手を繋いだまま今さっき彼女が座ったソファに腰掛け、自分の膝の上に座らせた。

「……ルドはもっと豊満な女性がお好みですか……?」

後ろから抱きしめられているエレオノーラはルートヴィッヒを見ずに呟いた。

「俺の好みはエルだ。華奢は華奢だが、付くところにはしっかり付いている。男としては理想的なんだが、ここでの冬を越すには心許ないと言う意味だ」

エレオノーラをぎゅっと抱きすくめると、首筋にキスをする。
エレオノーラはぴくっと肩を揺らしたが、今朝のように抗議したりはしなかった。

「エル、こっちを向いてくれないか? エルの可愛い顔が見たい」

低く甘い声で囁かれると、エレオノーラは拒む理由が見つからない。
ルートヴィッヒの膝の上でくるりと横向きになると、至近距離でルートヴィッヒと目が合う。
エレオノーラがいつも無意識で見つめてしまうアメジストの瞳は濡れるように艶やかだ。

(綺麗なひと……)

「ルドのそれは、わざとですか……?」

「なんの事だ?」

エレオノーラは自分の夫なのに未だに見慣れないルートヴィッヒの美貌にどぎまぎしながら少し悔しそうに尋ねた。

「ルドが耳元で囁く時、声が、その……いつも以上に甘くて優しいから……つい言うことを聞いてしまうというか……それを分かっててやっていますよね?」

「そんな風に言ってもらって光栄だな。エルの可愛いらしい耳を見ると、そっと話し掛けなければ傷付けてしまうと、無意識で恐れているのかもしれない」

どうしたらそんなに甘い言葉がすらすら出てくるのかなとルートヴィッヒを見つめるエレオノーラ。
ルートヴィッヒの薄くしなやかな耳朶はすぐ近くにある。

「わたし、もう寒くないです。ベッドに連れていってくださいませんか……?」

ルートヴィッヒの耳許でそう囁いて唇で耳朶に触れた。

少しの反撃のつもりで思い切ってルートヴィッヒの真似をして囁き、大分大胆な事も言ったエレオノーラは、ルートヴィッヒがどんな顔をするだろうと見ると、少し困ったような顔をしていた。

「そんな高度な誘い方をどこで覚えたのかベッドの上で白状してもらうぞ」

そう言うなり、エレオノーラの膝裏に腕を通し抱き上げると、ベッドに直行した。

エレオノーラは自分から誘ったのに、急激な展開に目を白黒させていると、ルートヴィッヒに優しく寝台におろされ、ガウンを脱がされ、ナイトドレス一枚になってベッドに背を預けた。
ルートヴィッヒは自分のシャツのボタンをあっという間に外した。
始めて見るルートヴィッヒの鍛え上げられた筋肉質な身体に見惚れそうになり、自分のはしたなさを恥じて目を逸らした。

(この間は私ばかり乱れてルドはきちっとした格好のままだったわ……)

荒っぽく自分のシャツを脱ぎ捨てたルートヴィッヒは、エレオノーラに優しく口付けた。
何度も繰り返される柔らかなキスに段々と唇が綻んでくると、ルートヴィッヒの舌が滑り込んで来て、クチュリと音を立てながらエレオノーラの咥内をくまなく吸い付くし、愛撫した。
エレオノーラはその濃密なキスで、今朝の熱を呼び覚まされる。

「んふぅ……あんっ……」

キスだけでクラクラしていたら、ルートヴィッヒの左手がエレオノーラの太ももの外側をナイトドレスを捲りながら優しく撫でた。
ごつごつとした男らしい手なのに、触れ方はどこまでも優しくて、自分がとても大切にされていると思い込みたくなってしまう。

「エル、大丈夫か?」

「はい……ルドは、大丈夫ですか……?」

「エルが欲しくて気が狂いそうだが、最高の気分だ」

ルートヴィッヒは笑顔でそう言い切った。
エレオノーラが赤面する暇もなく、ルートヴィッヒはエレオノーラのうなじや鎖骨に吸い付くようなキスを降らせる。
その度にエレオノーラの身体の奥がキュンと震えた。

「もう濡れ始めているが、じっくりほぐしていかないとな」

無意識に太腿を擦り合わせたエレオノーラの付け根に手を添えたルートヴィッヒは、入り口の辺りを確認するようにクニクニと中指を往復させる。
その拍子に蜜の滲み始めた恥壺の上の突起も刺激されてしどけない声が出てしまう。

「あっ……ルド……そこは……ダ、メ……です……」

初めてルートヴィッヒに花芽を弄られた日から、ふとした瞬間にそこが熱を持つのを感じていた。
特にルートヴィッヒに抱き締められたり、キスをされるとジンジン疼き初めて、どうしたらいいのか途方にくれていた。
姉達の本には、夫に自分を慰めているあられもない姿を見てもらうと言う章で、色々な方法が書かれていたが、経験の無いエレオノーラにはとてもじゃないが、実践出来そうには無かった。
でも今夜はこの間のようにルートヴィッヒがその疼きを沈めてくれる。

「ダメ、とそんなに色っぽく言われては、触れてくださいと言われているようなものだな。それに下着も着けていないのは、こうして俺が触れやすくするためにしてくれたんじゃないのか?」

そう言って長い中指を半分程中に入れたルートヴィッヒ。
見上げた夫は残酷な程に美しく、この人に触れられているのだと思うと、蜜壺の入り口がキュッとすぼまり、ナカの通り道からじんわりと温かい蜜が滴るのを感じた。

「下着は……どうせ汚してしまうのだとしたら、お世話して下さる方に申し訳ないかと思って……」

「そうか、優しいエルらしい。だが、こんな大切な夜にまで他人を思いやる余裕がエルに残っていたのは俺の責任だな。頑張って挽回して、俺の事しか考えられないようになってもらおう」

そう言ってエレオノーラの濡れた秘所の中で指を動かすと、膣道がきゅっと動いてルートヴィッヒの指を締め付けた。

(可愛いな、この程度の刺激でも敏感に反応するなら、俺のモノを入れたらどんな風に締め付けるんだ?)

期待のあまり、さっきからゴリゴリに硬くなっていた己がさらに滾るのを感じた。

秘蕾を親指で軽く押すように揉みながら、中指をエレオノーラの中でゆっくり抜き差しする。

「ルド…………」

熱に浮かされたエレオノーラの儚い声が鼓膜を伝わってルートヴィッヒの欲望の火に油を注ぐ。
まだ触ってもいないエレオノーラの胸の先がナイトドレスのシルクの布を持ち上げて主張している。
一旦エレオノーラの中から指を引き抜き、その甘い蜜を舐めとると、エレオノーラの夜着のボタンを外していく。
前ボタンで簡単に脱がせられるキャミソール型のそれに、屋敷中の者に今ここで行われている事が知られているような意図を感じたが、そんなことに拘っていられる余裕は無い。
ボタンを3、4個外すとエレオノーラの白く弾む胸が露になった。
ルートヴィッヒは思わずゴクリと唾を飲み込みながら、残りのボタンも外していく。
その喉仏の動きが、いつも完璧に美しいルートヴィッヒの生々しい雄の部分を見たようで、エレオノーラは反射的に両腕で胸を隠そうとするが、ルートヴィッヒは片手でその細い両手首をまとめてつかみ、易々と阻止する。
両手を頭上にまとめられ、まるで自分からルートヴィッヒに胸を主張しているような格好になる。

「や……こんな格好……ルド、お願いです……」

エレオノーラは自分のはしたない格好に恥ずかしくて涙が滲んだ。
ルートヴィッヒと一つになりたいけれど、こんなに隅々まで自分の身体をルートヴィッヒに見られたら、恥ずかしくて耐えられない。
先程よりも更に赤く勃っていく胸の先にルートヴィッヒの熱い視線を感じる。

「ルド、お願い……見ないで……」

消え入りそうな声で懇願するエレオノーラ。

「そんなに可愛くお願いされても、こればっかりは聞き入れられない」

そう告げた唇でエレオノーラの左胸の乳首を甘く吸った。

「っん……ルド……あんっ…………」

乳首を弄ってルートヴィッヒが立てるピチャピチャという濡れた音が、エレオノーラの喘ぎで所々かき消される。
美しいルートヴィッヒがエレオノーラの勃起した胸先に夢中でしゃぶりつき、両手は収まり切らない胸を揉みしだき、優しい触れ方だけれど、エレオノーラの弱いポイントを的確に、卑猥に把握していく。

「エルの胸は男を堕落させるな。こんなに綺麗で悩ましく染まった乳首をしゃぶらないでいられるやつなんて居ない」

両手で掬うように胸を持って、エレオノーラに乳輪と尖った乳首を見せつけるようにして言った。

「言わないで……ください……ルド……」

懇願しても、まるで耳に届いていないかのようにエレオノーラのいたいけな乳首を指でくりくりとこねくり回したり、口の中で転がし続けるルートヴィッヒ。
それだけでも気がおかしくなりそうなのに、ルートヴィッヒはおもむろに右手を下に伸ばすと、指にエレオノーラの蜜を絡ませて、膨らんだ肉粒を少し強く揉み押した。

「あっん……ル……ド……そんな……──!」

思わず声が漏れた。
とんでもない快感が押し寄せて来て、身体はずっとこの絶頂を待っていたのではないかとすら思えてくる。
頭の中も身体も一気に高みに押し上げられてフワフワして、それからしばらくすると再び落ちて来てマットに沈み込むような心地好い感覚にクラクラする。
エレオノーラが突然の快楽の余韻に浸っていると、ルートヴィッヒは達したエレオノーラに「エル、指をもう一本入れるから、痛かったら言ってくれ」と告げた。
するすると素直に入っていくルートヴィッヒのながい人差し指。

「すごく濡れているな」

満足そうに微笑んだルートヴィッヒは、エレオノーラの蕩け滴る膣道の中で指を動かした。

「きゃっ」

「すまない、性急だった。痛くないか?」

「大丈夫です、ちょっとびっくりしただけで……」

ルートヴィッヒの二本の指はエレオノーラの蜜に濡れて、なんの抵抗も無くゆっくり出たり入ったりしている。
異物感はあるものの痛みはなく、前に令嬢達が話していた「上手な殿方とすれば初めても痛くない」と言うのが本当なのだと思えて来た。
ルートヴィッヒは指を抜くと、エレオノーラの脚を少しずつ開かせた。
いよいよ本当に夫婦になるんだわ、と覚悟を決めたら、予想に反してルートヴィッヒはエレオノーラの陰部に唇を寄せた。

「ルド、何をっ……! そんなこと、ダメ……です……もぉっ……あっん…………はう……」

角度を変えて何度も陰部に吸い付かれ、舌で小陰唇を嬲られると、お腹の奥からどんどん蜜が流れて来て、ルートヴィッヒがそれを舐め回してジュルジュルと飲み込んだ。
その卑猥な音が広い寝室中に響いている。
エレオノーラはもう正気ではいられなかった。
こんな事、姉達の本にだって書いていなかったはずだ。
少なくともエレオノーラの記憶には無い。

「エル、気持ちいいか?」

「そん……の……言えな……んんん……ル、ド……あん…………」

ルートヴィッヒが秘所を舐めながら聞いてくる。
時折、ルートヴィッヒの鼻がエレオノーラの緋色の粒にあたってもどかしい。

(もっと、さっきみたいに強く弄って欲しいなんて、死んでも言えない……)

エレオノーラは羞恥心で辛うじて己のはしたない欲望を押さえ込んだが、ルートヴィッヒがそれをまるで見透かしたかのように、いきなり陰核の回りを円を描くようにベロンと舐めると、歯が当たらないように唇で甘噛みした。

「はぁぅっ……きもち……っあん……」

エレオノーラのM字に開いた足のつま先がキュッと内側に巻き込んだ。

(私、なんてはしたない事を……!)

後悔しながらも、ルートヴィッヒからもたらされる快楽に抗えない。
ルートヴィッヒはエレオノーラの絶頂が近いのを見ると、エレオノーラの膝を開かせていた右手を離し、再び蜜壺に指を入れて少し折り曲げ、前膣を何度も刺激した。
そしてなんの躊躇いもなくエレオノーラの脚の間に顔を埋めるとその淫らに肥大した秘粒をさっきよりも大胆にしゃぶった。

「んん……─────っ!!!!!」

先程よりも更に強烈な快感がやって来て、頭の中が真っ白になった。
下腹部が溶けそうに熱い。
その内側はまだルートヴィッヒの指を咥えたままで、ヒクヒクと痙攣している。




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