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第2章 【side 皇祐】

19.儚い背徳 ② ※☆

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「あっ、くぅっ……」

 さらに男は、挿れた指を激しく掻き回し、抜き差しを繰り返す。
 辛くて腰が震えた。逃れたくて身体を動かそうとするが、男ががっちりと腰を掴んで離さない。

 ――もう嫌だ、やめくてれ!

 叫びたくなったその言葉を辛うじて飲み込んだ。身体を痙攣させながら、ひたすら堪えるしかない。

「すごい気持ち良さそうだね」

 男は的外れなことを言いながら、皇祐から指を抜いた。

「もう挿れていいかな。後ろ向いてくれる? 俺、バッグから掘るの好きなんだ」

 後ろを向いた後、四つん這いになった皇祐の腰をぐいっと持ち上げてくる。
 男に尻を見せつけるように突き出す形になった。

「やばい、えろいね」

 尻を撫でながら男は呼吸を荒げている。そして、男の性器が後ろの蕾に充てがわれた。

「待って……」

 ローションで濡らしてほしい、そう伝える前に男が一気に突き立てた。

「ああぁっ!」

 痛みで皇祐の身体に力が入りのけ反った。
 男は構わず、身体をガクガクと揺すぶるように腰を打ち付けてくる。

「コウちゃんの中、すごいね。いろんな男相手してるからもっとガバガバなのかと思ってた」

 ただ自分が気持ちよくなるためだけに男は抽送を繰り返す。
 皇祐はそれをひたすら耐えるだけ。
 だが、男の性器が皇祐のちょうど良いところに当たって何度も擦り上げれば、強烈な快感に変わる。
 
「ああっ…、くぅーっ……はっああ!」
「うっ、締め付けすごい。ここイイんだ」
「やっ……あっ、あっ」

 嫌だと思っているのに、内部の一番弱い部分を執拗に責められ、身体が喜ぶようにびくびくと反応していた。
 自分が自分じゃなくなるようで、長い苦痛の時間が続く。それはまるで犯されているようにも感じた。

 ――さっさとイってくれ。

 とにかく男が射精してすぐに終わることを皇祐は願うしかなかった。
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