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ユベールの班は、森の比較的浅い部分の探索と討伐を任されている。まだ十七歳という年齢を考慮されてのものだ。
ユベールは十一月生まれなので、十一月からマリーの誕生日がある翌年の八月まで年齢差が一歳になる。
学年で言うと二つ下だが、実質の年齢差は一歳と言っていいと思う。
正午を少し過ぎた頃、探知役のリュカの魔力が尽きたため、ユベールは班員を引き連れて、一旦森の外にある基地へと帰還した。
リュカに魔力回復の為の霊薬を飲ませ、休息と軽めの食事を摂取した後、再度森に入るつもりである。
「ユベール様」
班員達と炊き出しの食事を摂ろうとしていた所に、トレイを手にしたマリーがやってきた。
オスカーに冷やかすような口笛を吹かれ、ユベールは苛立ちを覚える。
「エレノア様がユベール様と休憩するようにと」
「いいなーいいなー、可愛い女の子からのお誘い」
冷やかしの声を上げた班員を、ユベールはぎろりと睨みつけた。
「マリー、向こうに行くぞ」
班員達の好奇の目の中で食べるより、マリーと二人きりの方が余程マシだ。
ユベールは自分の分の食事を手にすると、マリーに着いてくるように促し、ニヤニヤした目を向けてくる班員達を睨んでから人気のない場所を探した。
手頃な日陰を見つけ、ユベールはマリーと並んで座った。
服の汚れは浄化で落とせばいいから気にしなくてもいいだろう。
しかし半分以上は自分のせいとは言え、元々仲がいいとは言えない間柄だ。気まずさにユベールは心の中でため息をついた。
「……ちゃんとやれてるのか」
食事をあらかた胃に収めてから、ユベールは沈黙に耐えかねてマリーに尋ねた。
「霊薬を飲みながらならどうにか」
マリーの返事にユベールは眉をひそめる。
「そんなに怪我人が多いのか?」
「いえ、純粋に私の魔力量が足りないからです。それと効率も悪いんです。外傷はあまり癒した事がないので、どれくらい魔力を流せばいいのか、加減がわからなくて」
マリーの横顔は相変わらず表情が読みづらかった。
その顔が不意にこちらを向く。
全てを見透かすような琥珀の瞳に見つめられ、ユベールは内心で身を引いた。
「ユベール様も頬を怪我をされていますね」
「……少し木の枝に引っ掛けただけだ。大した傷じゃない」
「治しますよ。傷跡が残ったらいけませんから」
マリーはユベールの右頬に手を伸ばしてきた。
冷え性なのだろうか。その指先はひんやりしていた。
治癒は女にしか扱えない魔法だ。これは、女という性が新たな命を胎で育て、産み落とすという役割を持つからだと言われている。
「魔力、流しますよ」
「……ああ」
心の準備をしてから了承すると、マリーの魔力が頬に触れた指先から体内に流れてきた。ユベールは身構える。
血の近い縁者以外の魔力を体内に流されると、酷い違和感を覚えるものだ。
しかし、マリーのこれは……。
「もういいっ!」
ユベールはマリーの手を自分の頬から叩き落とした。
「お、俺に近寄るな地味女!」
動揺のあまり口から飛び出したのは暴言だった。
マリーの眉がひくりと引き攣る。
「せっかく治して差し上げたのに……」
「俺が頼んだ訳じゃない! もう俺は行く!」
ユベールは空いた皿が乗ったトレイを乱暴に掴むと、勢いよくきびすを返しその場を逃げ出した。
(何なんだ、あいつの魔力!)
ユベールは一人隠れられる場所まで来ると、顔を紅潮させ、マリーに触れられた右頬をごしごしと擦った。
他人に魔力を流されると、肌の下を虫が這いずり回るような不快感を感じるものである。
そのはずなのに――
すごく気持ちよかった。
痺れるような甘い感覚が、残滓となってまだ頬に残っている。
体全体が敏感になって……人にはとても言えないような感覚があった。
(くそっ)
ユベールは必死に自分に鎮まるように言い聞かせた。
今日のユベールの服装は、自警団の団服である。魔力を吸収し、鎖帷子にも等しい強度が得られる特殊な繊維で出来ている。
差し障りのある部分は隠れる構造になっているので、マリーには気付かれていないと思いたい。
相性のいい男女同士だと、魔力を流した際、とんでもない性的快感を得られると聞いた事がある。
(まさか、マリーが……)
それに思い至り、ユベールは青ざめた。
マリーは無表情で何を考えているかわからない女だが、月に一度の訪問の際、ユベールの課題の邪魔をしないし、お茶を淹れるのも上手い。それに絆された訳ではないが、最初ほどの嫌悪感は薄れてきている。
エレノアとの関係も良好で、ラトウィッジ侯爵家のしきたりに馴染もうと努力している姿も見かける。
侯爵家の妻には、他の貴族の妻よりもより多くの責任が義務として課せられる。
討伐への協力や自警団、ハンターギルドとの付き合いなど、一般的な貴族の家よりも多い。
それらを学んでいかなければいけないので、エレノアと仲良く出来なければ引き継ぎ面で厳しいものがある。
また、シャールがエレノアとうまくやれる女でなければ侯爵家には入れないだろう。
その上でユベールとの魔力相性まで良好と来れば――
ユベールは自分の中に浮かんだ考えを振り払う為に、ぶんぶんと頭を振った。
「どうしたんですか、若様、なんか顔赤いですよ」
「ばっか、そりゃお前察してやれよ。あの婚約者のお嬢様と何かあったんだろ」
「うわー青春だ。若いっていいですねぇ……」
「お前ら……」
班員の元に戻ったユベールは、オスカーやリュカにからかわれ、殺意を募らせる羽目になった。
◆ ◆ ◆
マリーから流された魔力が気持ちよかったという事は、言い換えるとユベールがマリーに魔力を流すと、マリーもまた性的快感を得るという事である。
ユベールは、寝台の上に薄い夜着一枚で横たわるマリーに覆い被さると、その頬に触れ魔力を流した。
いつも無表情に見返してくる大きな琥珀の瞳が、その途端とろりと溶ける。
涙で濡れたように潤んで、赤い花弁のような唇から切なげな息が漏れた。
「ユベール様……」
甘い声がユベールの名を呼ぶ。
普段取り澄ましたマリーのそんな姿は、暴力的に愛らしかった。
普段は複雑な形に編み込まれている髪が解かれて、寝台の上に広がっている。
つやつやとしたチョコレート色の髪を一束手に取ると、絹糸のように滑らかな感触だった。
淡い魔法の間接照明の中、血管が透けるほどに白い肌がなまめかしい。
うっすらと開いた唇から、赤い舌が誘うように覗いていた。
ユベールは無意識のうちに引き寄せられ――
「――――!」
ユベールは大きく目を見開いた。
一気に現実に引き戻され、半身を起こすと頭を抑えて俯く。
(なんて夢だ)
マリーを押し倒し、あまつさえその先に進もうとする夢を見るなど。
春の討伐は無事終わり、マリーは領地へ、ユベールもまた、明日にはロイヤル・カレッジの寄宿舎に戻る予定だった。
これから普段通りの日常に戻るはずなのに、頭の中を、マリーの顔が散らついて離れない。
次の交流の時、自分は一体どんな顔をしてマリーに会えばいいんだろう。
いやらしい夢を見たせいで、毛布の下では自分のものが反応している。朝はそうなっている事が多いが、それとは少し性質が違う気がした。
ユベールはその場に突っ伏すと頭を抱えた。
鬱々とした気持ちで身支度をし、自室から階下の食堂に降りると、いい笑顔のエレノアに捕まった。
「ユベール、昨日はマリーちゃんと何かあったんじゃないの?」
エレノアは笑いながら怒っている。黒いオーラにユベールは顔を顰めた。
「微妙に怒ってる感じでお昼から戻ってきたのよね。聞いても教えてくれなかったんだけど、あなた、何かやらかしたんじゃないの?」
「何もありません。邪推はやめてください」
「嘘おっしゃい。絶対何かあったに決まってるわ。白状しなさい」
「だから何もないって言ってるじゃないですか」
じっとエレノアがユベールの顔を見つめてくる。
かと思ったらその目がついっと細められた。
「どうして顔が赤くなるのかしら」
「なっ……なってません!」
「いいえなってるわ。ユベール、あなたまさかマリーちゃんにいかがわしい事を……」
どちらかと言うとされたのはこっちだ、と言いたいのをユベールはぐっと堪えた。
魔力の相性が非常に良かっただなんてこの母親に知られたら憤死ものである。
顔を紅潮させてのユベールの沈黙に、エレノアはにやぁ……といやらしい笑みを浮かべた。
「そう、ユベールあなた、そうなのね……」
「何がですか」
「あなたは私の子供ですからね。ベアトリスそっくりのあの子に絶対惹かれると思ったのよ」
どういう理屈だ。訳がわからない、と思ったものの、ユベールは沈黙した。
シャールが食堂に入ってきたからだ。
「何か楽しそうだけど何の話をしているのかな?」
顔だけ笑いながらユベールに尋ねてくるシャールからは、黒を通り越した邪悪な気配が滲み出ていた。
実の息子にまで嫉妬するのはやめてもらいたい。
「ああ、聞いてくださる? シャール、ユベールったら昨日マリーちゃんと……」
「母上!」
慌てて咎めるが遅かった。この瞬間、ユベールは、エレノアがシャールにある事ない事含めてろくでもない事を話しまくる未来を悟ったのだった。
ユベールは十一月生まれなので、十一月からマリーの誕生日がある翌年の八月まで年齢差が一歳になる。
学年で言うと二つ下だが、実質の年齢差は一歳と言っていいと思う。
正午を少し過ぎた頃、探知役のリュカの魔力が尽きたため、ユベールは班員を引き連れて、一旦森の外にある基地へと帰還した。
リュカに魔力回復の為の霊薬を飲ませ、休息と軽めの食事を摂取した後、再度森に入るつもりである。
「ユベール様」
班員達と炊き出しの食事を摂ろうとしていた所に、トレイを手にしたマリーがやってきた。
オスカーに冷やかすような口笛を吹かれ、ユベールは苛立ちを覚える。
「エレノア様がユベール様と休憩するようにと」
「いいなーいいなー、可愛い女の子からのお誘い」
冷やかしの声を上げた班員を、ユベールはぎろりと睨みつけた。
「マリー、向こうに行くぞ」
班員達の好奇の目の中で食べるより、マリーと二人きりの方が余程マシだ。
ユベールは自分の分の食事を手にすると、マリーに着いてくるように促し、ニヤニヤした目を向けてくる班員達を睨んでから人気のない場所を探した。
手頃な日陰を見つけ、ユベールはマリーと並んで座った。
服の汚れは浄化で落とせばいいから気にしなくてもいいだろう。
しかし半分以上は自分のせいとは言え、元々仲がいいとは言えない間柄だ。気まずさにユベールは心の中でため息をついた。
「……ちゃんとやれてるのか」
食事をあらかた胃に収めてから、ユベールは沈黙に耐えかねてマリーに尋ねた。
「霊薬を飲みながらならどうにか」
マリーの返事にユベールは眉をひそめる。
「そんなに怪我人が多いのか?」
「いえ、純粋に私の魔力量が足りないからです。それと効率も悪いんです。外傷はあまり癒した事がないので、どれくらい魔力を流せばいいのか、加減がわからなくて」
マリーの横顔は相変わらず表情が読みづらかった。
その顔が不意にこちらを向く。
全てを見透かすような琥珀の瞳に見つめられ、ユベールは内心で身を引いた。
「ユベール様も頬を怪我をされていますね」
「……少し木の枝に引っ掛けただけだ。大した傷じゃない」
「治しますよ。傷跡が残ったらいけませんから」
マリーはユベールの右頬に手を伸ばしてきた。
冷え性なのだろうか。その指先はひんやりしていた。
治癒は女にしか扱えない魔法だ。これは、女という性が新たな命を胎で育て、産み落とすという役割を持つからだと言われている。
「魔力、流しますよ」
「……ああ」
心の準備をしてから了承すると、マリーの魔力が頬に触れた指先から体内に流れてきた。ユベールは身構える。
血の近い縁者以外の魔力を体内に流されると、酷い違和感を覚えるものだ。
しかし、マリーのこれは……。
「もういいっ!」
ユベールはマリーの手を自分の頬から叩き落とした。
「お、俺に近寄るな地味女!」
動揺のあまり口から飛び出したのは暴言だった。
マリーの眉がひくりと引き攣る。
「せっかく治して差し上げたのに……」
「俺が頼んだ訳じゃない! もう俺は行く!」
ユベールは空いた皿が乗ったトレイを乱暴に掴むと、勢いよくきびすを返しその場を逃げ出した。
(何なんだ、あいつの魔力!)
ユベールは一人隠れられる場所まで来ると、顔を紅潮させ、マリーに触れられた右頬をごしごしと擦った。
他人に魔力を流されると、肌の下を虫が這いずり回るような不快感を感じるものである。
そのはずなのに――
すごく気持ちよかった。
痺れるような甘い感覚が、残滓となってまだ頬に残っている。
体全体が敏感になって……人にはとても言えないような感覚があった。
(くそっ)
ユベールは必死に自分に鎮まるように言い聞かせた。
今日のユベールの服装は、自警団の団服である。魔力を吸収し、鎖帷子にも等しい強度が得られる特殊な繊維で出来ている。
差し障りのある部分は隠れる構造になっているので、マリーには気付かれていないと思いたい。
相性のいい男女同士だと、魔力を流した際、とんでもない性的快感を得られると聞いた事がある。
(まさか、マリーが……)
それに思い至り、ユベールは青ざめた。
マリーは無表情で何を考えているかわからない女だが、月に一度の訪問の際、ユベールの課題の邪魔をしないし、お茶を淹れるのも上手い。それに絆された訳ではないが、最初ほどの嫌悪感は薄れてきている。
エレノアとの関係も良好で、ラトウィッジ侯爵家のしきたりに馴染もうと努力している姿も見かける。
侯爵家の妻には、他の貴族の妻よりもより多くの責任が義務として課せられる。
討伐への協力や自警団、ハンターギルドとの付き合いなど、一般的な貴族の家よりも多い。
それらを学んでいかなければいけないので、エレノアと仲良く出来なければ引き継ぎ面で厳しいものがある。
また、シャールがエレノアとうまくやれる女でなければ侯爵家には入れないだろう。
その上でユベールとの魔力相性まで良好と来れば――
ユベールは自分の中に浮かんだ考えを振り払う為に、ぶんぶんと頭を振った。
「どうしたんですか、若様、なんか顔赤いですよ」
「ばっか、そりゃお前察してやれよ。あの婚約者のお嬢様と何かあったんだろ」
「うわー青春だ。若いっていいですねぇ……」
「お前ら……」
班員の元に戻ったユベールは、オスカーやリュカにからかわれ、殺意を募らせる羽目になった。
◆ ◆ ◆
マリーから流された魔力が気持ちよかったという事は、言い換えるとユベールがマリーに魔力を流すと、マリーもまた性的快感を得るという事である。
ユベールは、寝台の上に薄い夜着一枚で横たわるマリーに覆い被さると、その頬に触れ魔力を流した。
いつも無表情に見返してくる大きな琥珀の瞳が、その途端とろりと溶ける。
涙で濡れたように潤んで、赤い花弁のような唇から切なげな息が漏れた。
「ユベール様……」
甘い声がユベールの名を呼ぶ。
普段取り澄ましたマリーのそんな姿は、暴力的に愛らしかった。
普段は複雑な形に編み込まれている髪が解かれて、寝台の上に広がっている。
つやつやとしたチョコレート色の髪を一束手に取ると、絹糸のように滑らかな感触だった。
淡い魔法の間接照明の中、血管が透けるほどに白い肌がなまめかしい。
うっすらと開いた唇から、赤い舌が誘うように覗いていた。
ユベールは無意識のうちに引き寄せられ――
「――――!」
ユベールは大きく目を見開いた。
一気に現実に引き戻され、半身を起こすと頭を抑えて俯く。
(なんて夢だ)
マリーを押し倒し、あまつさえその先に進もうとする夢を見るなど。
春の討伐は無事終わり、マリーは領地へ、ユベールもまた、明日にはロイヤル・カレッジの寄宿舎に戻る予定だった。
これから普段通りの日常に戻るはずなのに、頭の中を、マリーの顔が散らついて離れない。
次の交流の時、自分は一体どんな顔をしてマリーに会えばいいんだろう。
いやらしい夢を見たせいで、毛布の下では自分のものが反応している。朝はそうなっている事が多いが、それとは少し性質が違う気がした。
ユベールはその場に突っ伏すと頭を抱えた。
鬱々とした気持ちで身支度をし、自室から階下の食堂に降りると、いい笑顔のエレノアに捕まった。
「ユベール、昨日はマリーちゃんと何かあったんじゃないの?」
エレノアは笑いながら怒っている。黒いオーラにユベールは顔を顰めた。
「微妙に怒ってる感じでお昼から戻ってきたのよね。聞いても教えてくれなかったんだけど、あなた、何かやらかしたんじゃないの?」
「何もありません。邪推はやめてください」
「嘘おっしゃい。絶対何かあったに決まってるわ。白状しなさい」
「だから何もないって言ってるじゃないですか」
じっとエレノアがユベールの顔を見つめてくる。
かと思ったらその目がついっと細められた。
「どうして顔が赤くなるのかしら」
「なっ……なってません!」
「いいえなってるわ。ユベール、あなたまさかマリーちゃんにいかがわしい事を……」
どちらかと言うとされたのはこっちだ、と言いたいのをユベールはぐっと堪えた。
魔力の相性が非常に良かっただなんてこの母親に知られたら憤死ものである。
顔を紅潮させてのユベールの沈黙に、エレノアはにやぁ……といやらしい笑みを浮かべた。
「そう、ユベールあなた、そうなのね……」
「何がですか」
「あなたは私の子供ですからね。ベアトリスそっくりのあの子に絶対惹かれると思ったのよ」
どういう理屈だ。訳がわからない、と思ったものの、ユベールは沈黙した。
シャールが食堂に入ってきたからだ。
「何か楽しそうだけど何の話をしているのかな?」
顔だけ笑いながらユベールに尋ねてくるシャールからは、黒を通り越した邪悪な気配が滲み出ていた。
実の息子にまで嫉妬するのはやめてもらいたい。
「ああ、聞いてくださる? シャール、ユベールったら昨日マリーちゃんと……」
「母上!」
慌てて咎めるが遅かった。この瞬間、ユベールは、エレノアがシャールにある事ない事含めてろくでもない事を話しまくる未来を悟ったのだった。
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