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報復計画 01
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マリーは、女学校の卒業と共に社交界にデビューするはずだったが、ユベールとの婚約が整った事で延期される事になった。
ユベールが成人年齢の十八歳になる二年後――つまり今年まで延期される事になったのである。
マリーがデビューしたのは今年の一月、社交界の開幕を告げる王宮主催の舞踏会での事だ。
ユベールのエスコートを受け国王陛下に拝謁したのだが、その時もデビュタントの証である白ドレスについて、何かぐちぐちと文句を言われた気がする。
ユベールの悪態は基本的に右から左に聞き流しているため、マリーは細かい事まで一々覚えていなかった。
今日は王妃陛下の生誕日を記念した王宮舞踏会だ。
主だった有力貴族が呼ばれているので、ユベールの両親もマリーの父もどこかにいるはずである。
国王陛下の挨拶が終わり、音楽が流れ始めた。
国王陛下と王妃陛下がステップを踏み始めるのに続いて、主だった有力貴族がダンスの輪に加わる。
マリーもユベールに手を引かれ、ワルツのステップを踏み始めた。
「この間みたいに踏むなよ、足」
「はい。気をつけます」
(わざとですけどね、ユベール様)
ダンス中はちょっとした憂さ晴らしのチャンスだ。
しかしあまり踏みまくって怪しまれたくないので、頻度は時々に控えている。
マリーは黙ってやられっぱなしになっているような性格ではない。わざとと思われない程度の匙加減でやるのが重要なのである。
おかげでマリーはユベールからは鈍臭い人間だと思われている。
それはそれで腹立たしかったが、足を踏む大義名分が出来たので差し引きゼロだと考える事にした。
「いつも申し上げておりますが、そんなに私が気に食わないのなら、いつでも婚約解消して頂いて結構です」
「出来ないと言ってるだろう。お前は母上のお気に入りだ」
踊りながらユベールは苦い表情で告げた。
マリーにとってもユベールにとっても不幸な事に、マリーはエレノアに非常に気に入られていた。
ラトウィッジ侯爵家に行く度に、こちらが引くくらいの歓迎を受ける。
エレノアからは、亡き母ベアトリスに対する過剰なまでの友情を感じた。
ちなみにユベールの父のシャールは、エレノアのストッパーにはならない。いつもエレノアをにこにこと見守っている。
シャールから伝わってくるのは、エレノアが可愛くて可愛くて仕方がないという感情だ。
「そんな事よりお前、もう心の準備は出来てるんだろうな。来週だぞ」
「わかっております」
ユベールから釘をさされ、マリーは虚無の顔をした。
来週、マリーはユベールと婚前交渉をする。
◆ ◆ ◆
このアライン王国における貴族の婚姻は、最速でも社交界デビュー後、一年の準備期間を置いてから執り行うのが慣例だ。
これは、かつて若年婚が横行した結果、女性の産褥死や新生児の死亡率が上がったことから定められた。
その後の研究により、性的に成熟する前の妊娠、出産が母体に悪影響を及ぼす事が判明している。
その為、マリーとユベールの結婚式は、来年の春に執り行われる事になっていた。
それなのに、婚前交渉の話が持ち上がったのは、ラトウィッジ侯爵家の事情によるものだ。
ラトウィッジ侯爵家は国境を守る武の家柄。
魔の森に住む魔物との戦いが宿命として義務付けられている。
魔の森は、魔法の根源である《マナ》が地形的に溜まりやすく、魔物が発生しやすい土地だ。
この魔物達をあまりにも放置すると、群れて大暴走と呼ばれる災厄をもたらすことがある。その為、春と秋の気候のいい時期に二回、ラトウィッジ侯爵家では大規模な魔物の討伐を行っていた。
婚前交渉はその秋の討伐に備えたものである。
性交渉と共に魔法の契約を行うと、その男女の間には魔力的な繋がりができ、お互いに大きなメリットが生まれるからだ。
この世界では、男は生来持って生まれた属性に対応した攻撃魔法を、女は治癒魔法を修めるのが常識である。
これは、世界の理として治癒魔法が女にしか扱えないので、自動的に性による役割分担が生まれ、そのようになったと言い伝えられている。
その例に漏れず、マリーもまた、女学校で治癒魔法を修めていた。
しかし治癒は扱いが難しい魔法で、他人に使う場合は非常に繊細な魔力制御が必要となる。
これは、魔力波長の合わない他者の魔力を体に流すと、とんでもない苦痛を相手にもたらすからだ。
これを解決するのが性交渉を伴う婚姻の契約魔法だ。
マリーの魔力はあまり高くないが、それでも身内を対象に限れば、腕や足の欠損を修復するレベルの治癒も恐らく可能だ。
以上の理由があるため、治癒魔法は、貴族間では基本的に、夫婦や親兄弟などの濃い血縁関係者の間で施術される魔法となっていた。
また、婚姻の契約魔法は、お互いの魔力を底上げしたり共有したり――様々な恩恵が発生するので、ユベールとマリーの場合、早めの契約を望まれていた。
「ああああああ、もう、嫌あああ!」
王宮舞踏会から帰るなり突っ伏して絶望の悲鳴を上げたマリーに対して、ルカリオはおろおろと右往左往した。
「ごめんよマリー。お父様にはどうする事も出来なくて……お父様にできるのは、持参金をたっぷり積むくらいだよ」
父親のくせに。ユベールからの仕打ちも知っているくせに。実に頼りない言い草である。
ちなみに弟のグエンは寄宿学校である。魔力はそこそこでも頭はいいグエンは、生意気にもユベールと同じロイヤル・カレッジの学生なのだ。
いた所でルカリオと似たような事を言うだけだと思うが。
「畜生ユベールの野郎。侯爵家の跡取りだからって図に乗りやがって」
「マリーちゃん、本性が丸出しになってるよ……」
「外では出しませんのでご安心を。はあ。もうため息しか出てきませんよ」
マリーは肩を落とすと、役立たずのルカリオはその場に放置し、寝る準備をする為自室へと向かった。
「今日も荒れてますねぇ、お嬢様」
むすっとした表情で戻ってきたマリーに声をかけたのは、マリー付きの専属侍女のミラだった。
コートニー子爵領の小作人の娘で、マリーより二つ年上の彼女は、姉のような友人のような存在である。暗い金髪と青灰色の瞳が特徴の大人びた美人だが結構口が悪い。
「また地味って言われたわ。ミラがこんなに綺麗にしてくれたのに」
ドレッサーの前に座ると、化粧と髪型の効果で、いつもより二割増しくらいに美人になった自分の姿が鏡に映った。
ミラは手先が器用で、化粧も髪結いの能力も高い。今日の髪型も、自分ではどうなっているのかさっぱりわからないが、複雑で可愛らしい形に編み込まれている。
「そりゃユベールに比べたら地味よ。でも地味地味連発されるほど地味じゃないと思うの」
「全くですね。あの侯爵家のバカは見る目がありませんよ。お嬢様はこんなにお可愛らしいのに」
ミラの手が髪飾りを抜き、少しずつ丁寧に髪を解いていく。
髪を下ろしたら、次は化粧だ。
マリーは自身に浄化の魔法を使った。身体中の汚れは魔法で落ちてさっぱりするが、そのままだとお肌が荒れてしまうので、ここからはミラの出番だ。
王都で仕入れた化粧水とフェイス用の香油を使い、肌をマッサージしてもらう。
くるくると円を描くようにマッサージされると、とても気持ちよくて眠くなってくる。
香油は大好きなラベンダーの香りだ。吸い込むと、ささくれた気持ちが少しだけ落ち着いた。
「困ったわ……後一週間で私あいつにやられちゃう……そうなったらもう逃げられない……」
マリーは頭を抑えてぶつぶつと呟いた。
「ねえミラ、後一週間でユベール様に死ぬほど嫌われて、婚約解消に持って行けるような方法はないかしら?」
「うーん、そうですねぇ……」
ミラはマリーの顔の手入れをしながら唸った。
「そうだ。いっその事やられる前にやっちまえばどうですか? お嬢様」
「やっちまうって……実力行使は無理よ。ユベール様に魔力で私は敵わないもの」
純粋な魔力量でも敵わないし、そもそもマリーはほとんどの貴族令嬢の例に漏れず、攻撃魔法を習得していない。
治癒は女の専売特許で、戦闘は男の仕事というのがアライン王国での常識だ。
マリーが習得している魔法は、治癒と、護身のための水の防御魔法、そして浄化を始めとした生活魔法だけである。
「そっちじゃなくて、閨の方で主導権を握るんですよ。やられる前に押し倒して辱めれば向こうがお嬢様を嫌ってくれるかも」
「押し倒して辱める……?」
首を傾げたマリーに、ミラは悪い微笑みを向けた。
「いい感じの教本がありますよ、お嬢様。今日はもう遅いので、明日お貸しします。一緒に作戦を練って、ムカつくクソ野郎に一泡吹かせてやりましょうよ」
ミラの言わんとしている事の意味はさっぱりわからなかったが、何やら自信に満ちた様子である。
マリーは頭の中に疑問符を浮かべながらも、まずはミラの話を聞いてみようと思った。
ユベールが成人年齢の十八歳になる二年後――つまり今年まで延期される事になったのである。
マリーがデビューしたのは今年の一月、社交界の開幕を告げる王宮主催の舞踏会での事だ。
ユベールのエスコートを受け国王陛下に拝謁したのだが、その時もデビュタントの証である白ドレスについて、何かぐちぐちと文句を言われた気がする。
ユベールの悪態は基本的に右から左に聞き流しているため、マリーは細かい事まで一々覚えていなかった。
今日は王妃陛下の生誕日を記念した王宮舞踏会だ。
主だった有力貴族が呼ばれているので、ユベールの両親もマリーの父もどこかにいるはずである。
国王陛下の挨拶が終わり、音楽が流れ始めた。
国王陛下と王妃陛下がステップを踏み始めるのに続いて、主だった有力貴族がダンスの輪に加わる。
マリーもユベールに手を引かれ、ワルツのステップを踏み始めた。
「この間みたいに踏むなよ、足」
「はい。気をつけます」
(わざとですけどね、ユベール様)
ダンス中はちょっとした憂さ晴らしのチャンスだ。
しかしあまり踏みまくって怪しまれたくないので、頻度は時々に控えている。
マリーは黙ってやられっぱなしになっているような性格ではない。わざとと思われない程度の匙加減でやるのが重要なのである。
おかげでマリーはユベールからは鈍臭い人間だと思われている。
それはそれで腹立たしかったが、足を踏む大義名分が出来たので差し引きゼロだと考える事にした。
「いつも申し上げておりますが、そんなに私が気に食わないのなら、いつでも婚約解消して頂いて結構です」
「出来ないと言ってるだろう。お前は母上のお気に入りだ」
踊りながらユベールは苦い表情で告げた。
マリーにとってもユベールにとっても不幸な事に、マリーはエレノアに非常に気に入られていた。
ラトウィッジ侯爵家に行く度に、こちらが引くくらいの歓迎を受ける。
エレノアからは、亡き母ベアトリスに対する過剰なまでの友情を感じた。
ちなみにユベールの父のシャールは、エレノアのストッパーにはならない。いつもエレノアをにこにこと見守っている。
シャールから伝わってくるのは、エレノアが可愛くて可愛くて仕方がないという感情だ。
「そんな事よりお前、もう心の準備は出来てるんだろうな。来週だぞ」
「わかっております」
ユベールから釘をさされ、マリーは虚無の顔をした。
来週、マリーはユベールと婚前交渉をする。
◆ ◆ ◆
このアライン王国における貴族の婚姻は、最速でも社交界デビュー後、一年の準備期間を置いてから執り行うのが慣例だ。
これは、かつて若年婚が横行した結果、女性の産褥死や新生児の死亡率が上がったことから定められた。
その後の研究により、性的に成熟する前の妊娠、出産が母体に悪影響を及ぼす事が判明している。
その為、マリーとユベールの結婚式は、来年の春に執り行われる事になっていた。
それなのに、婚前交渉の話が持ち上がったのは、ラトウィッジ侯爵家の事情によるものだ。
ラトウィッジ侯爵家は国境を守る武の家柄。
魔の森に住む魔物との戦いが宿命として義務付けられている。
魔の森は、魔法の根源である《マナ》が地形的に溜まりやすく、魔物が発生しやすい土地だ。
この魔物達をあまりにも放置すると、群れて大暴走と呼ばれる災厄をもたらすことがある。その為、春と秋の気候のいい時期に二回、ラトウィッジ侯爵家では大規模な魔物の討伐を行っていた。
婚前交渉はその秋の討伐に備えたものである。
性交渉と共に魔法の契約を行うと、その男女の間には魔力的な繋がりができ、お互いに大きなメリットが生まれるからだ。
この世界では、男は生来持って生まれた属性に対応した攻撃魔法を、女は治癒魔法を修めるのが常識である。
これは、世界の理として治癒魔法が女にしか扱えないので、自動的に性による役割分担が生まれ、そのようになったと言い伝えられている。
その例に漏れず、マリーもまた、女学校で治癒魔法を修めていた。
しかし治癒は扱いが難しい魔法で、他人に使う場合は非常に繊細な魔力制御が必要となる。
これは、魔力波長の合わない他者の魔力を体に流すと、とんでもない苦痛を相手にもたらすからだ。
これを解決するのが性交渉を伴う婚姻の契約魔法だ。
マリーの魔力はあまり高くないが、それでも身内を対象に限れば、腕や足の欠損を修復するレベルの治癒も恐らく可能だ。
以上の理由があるため、治癒魔法は、貴族間では基本的に、夫婦や親兄弟などの濃い血縁関係者の間で施術される魔法となっていた。
また、婚姻の契約魔法は、お互いの魔力を底上げしたり共有したり――様々な恩恵が発生するので、ユベールとマリーの場合、早めの契約を望まれていた。
「ああああああ、もう、嫌あああ!」
王宮舞踏会から帰るなり突っ伏して絶望の悲鳴を上げたマリーに対して、ルカリオはおろおろと右往左往した。
「ごめんよマリー。お父様にはどうする事も出来なくて……お父様にできるのは、持参金をたっぷり積むくらいだよ」
父親のくせに。ユベールからの仕打ちも知っているくせに。実に頼りない言い草である。
ちなみに弟のグエンは寄宿学校である。魔力はそこそこでも頭はいいグエンは、生意気にもユベールと同じロイヤル・カレッジの学生なのだ。
いた所でルカリオと似たような事を言うだけだと思うが。
「畜生ユベールの野郎。侯爵家の跡取りだからって図に乗りやがって」
「マリーちゃん、本性が丸出しになってるよ……」
「外では出しませんのでご安心を。はあ。もうため息しか出てきませんよ」
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コートニー子爵領の小作人の娘で、マリーより二つ年上の彼女は、姉のような友人のような存在である。暗い金髪と青灰色の瞳が特徴の大人びた美人だが結構口が悪い。
「また地味って言われたわ。ミラがこんなに綺麗にしてくれたのに」
ドレッサーの前に座ると、化粧と髪型の効果で、いつもより二割増しくらいに美人になった自分の姿が鏡に映った。
ミラは手先が器用で、化粧も髪結いの能力も高い。今日の髪型も、自分ではどうなっているのかさっぱりわからないが、複雑で可愛らしい形に編み込まれている。
「そりゃユベールに比べたら地味よ。でも地味地味連発されるほど地味じゃないと思うの」
「全くですね。あの侯爵家のバカは見る目がありませんよ。お嬢様はこんなにお可愛らしいのに」
ミラの手が髪飾りを抜き、少しずつ丁寧に髪を解いていく。
髪を下ろしたら、次は化粧だ。
マリーは自身に浄化の魔法を使った。身体中の汚れは魔法で落ちてさっぱりするが、そのままだとお肌が荒れてしまうので、ここからはミラの出番だ。
王都で仕入れた化粧水とフェイス用の香油を使い、肌をマッサージしてもらう。
くるくると円を描くようにマッサージされると、とても気持ちよくて眠くなってくる。
香油は大好きなラベンダーの香りだ。吸い込むと、ささくれた気持ちが少しだけ落ち着いた。
「困ったわ……後一週間で私あいつにやられちゃう……そうなったらもう逃げられない……」
マリーは頭を抑えてぶつぶつと呟いた。
「ねえミラ、後一週間でユベール様に死ぬほど嫌われて、婚約解消に持って行けるような方法はないかしら?」
「うーん、そうですねぇ……」
ミラはマリーの顔の手入れをしながら唸った。
「そうだ。いっその事やられる前にやっちまえばどうですか? お嬢様」
「やっちまうって……実力行使は無理よ。ユベール様に魔力で私は敵わないもの」
純粋な魔力量でも敵わないし、そもそもマリーはほとんどの貴族令嬢の例に漏れず、攻撃魔法を習得していない。
治癒は女の専売特許で、戦闘は男の仕事というのがアライン王国での常識だ。
マリーが習得している魔法は、治癒と、護身のための水の防御魔法、そして浄化を始めとした生活魔法だけである。
「そっちじゃなくて、閨の方で主導権を握るんですよ。やられる前に押し倒して辱めれば向こうがお嬢様を嫌ってくれるかも」
「押し倒して辱める……?」
首を傾げたマリーに、ミラは悪い微笑みを向けた。
「いい感じの教本がありますよ、お嬢様。今日はもう遅いので、明日お貸しします。一緒に作戦を練って、ムカつくクソ野郎に一泡吹かせてやりましょうよ」
ミラの言わんとしている事の意味はさっぱりわからなかったが、何やら自信に満ちた様子である。
マリーは頭の中に疑問符を浮かべながらも、まずはミラの話を聞いてみようと思った。
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