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ちょっとした事件

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皆が帰り始め、教室に残ったのが数人になった時、それは起きた

「時田さん! 僕と付き合ってください!」

昼休みの時に教室に居らず、俺たちが付き合っている事を知らない奴が、朱音に告白したのだ。

「え、わ、私⁉︎」

「お願いします!」

「えっと…… その…… 私、もう付き合ってる人いるので……」

「えっ……」

そいつは絶望したような顔をして、朱音に質問をする。

「誰、ですか……?」

「……杉田くん」

「そう、ですか……」

「ごめんね……?」

「いえ、いいんです。出直してきます」

そう言い終わると、音速にも近しいスピードで教室を出ていった。
出直してきて、果たして付き合えるのかは置いといて、
諦めがいい奴は嫌いじゃない。

「私ってモテてるの?」

「そうみたいだな。俺が夜道で後ろから刺されるのも時間の問題か」

「やだよ~~。杉田くんが死んだら私も死ぬ!」

「時田ってそんなヤンデレだっけか?」

「だって~~、杉田くんがいなかったら、私寂しくて生きていけないも~~ん」

「そのキャラやめろ」

「ごめんごめん。でも、杉田くんがいなかったら寂しいのは事実だなぁ」

「流石にそんな過激派はいない」

「なら安心。あ、そういえば、提案なんだけど、今週からさ、放課後に杉田くんの家に行っていい?」

「別に良いけど…… 何で?」

「毎日杉田くんに会えるから!」

「お、おう…… そうか…… じゃあ、ついでに勉強も教えてくれると助かる。俺よりは頭いいだろ?」

「うん。頑張る!」

「よし、帰ろうか」

「そうだね」

廊下を歩いている途中、すれ違った上級生から嫉妬の眼差しを向けられたような気がしたが、気のせいだろうか?
ま、朱音は可愛いから仕方ないかな……
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