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成長の兆し02
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なにか不測の事態でもあったのだろうか?
と、私を心配そうに見つめる村長に、
「ああ。すみません。時間かかっちゃいましたね」
となるべく軽い口調で村長に話しかける。
「はぁ…」
と、それでもなお不安そうな顔をしている村長に、
「せっかくですので、隅々まで丹念に調整しておきました。これで当分の間村は安泰ですよ」
と言って微笑みかける。
すると、ようやく村長は、ほっとしたような顔になって、
「ありがとうございます。来年からも村人全員で精進してまいります」
と言って頭を下げてきた。
私は、聖女が適当な仕事をしていたばっかりに、こんな事態を招いてしまったという後ろめたさもあって、複雑な心境でその礼を受け取る。
そして、心の中に、ものすごい申し訳なさを感じつつ、
「さぁ、仕事も済みましたし、戻りましょうか」
と、あえてその申し訳なさを顔に出さないような軽い言葉で村長を促がし、村長宅へと戻っていった。
村長宅で、心尽くしの膳をいただき、ゆっくりと休ませてもらった翌朝。
村長に馬たちの世話を頼み出発する。
見送りに出て来てくれた村長たちの姿が見えなくなると、私はみんなに、
「今回はけっこう厳しいかもしれない」
と正直に現状を告げた。
「じゃぁ、ますます気合を入れてかからないとね」
というアイカの言葉にユナとベルもうなずいて、みんなの顔が引き締まる。
そんな私たちは、あぜ道に咲く名も知らぬ花たちの見送りを受けながら、やや緊張した足取りで森を目指した。
森に入り、初日は順調に進む。
しかし、魔物の出現が多くなってから、森に入る回数も減ってしまったという村長の話の通り、森はやや荒れていた。
「このまま放っておいたら大変なことになるところだったわね」
と辺りを見ながら悲しそうな顔で言うユナに、
「ええ。このくらいのうちに来ることが出来てよかったわ」
と神妙な面持ちで答える。
「大丈夫、今回きっちり仕事をこなせば、また元通りになるわよ」
と前向きな言葉を掛けてくれるベルに、
「そうね。ぜひそうなるよう頑張りましょう」
と微笑みかけると、アイカが、
「お米の未来はしっかり守らなきゃね!」
といつもの明るい調子でそう言ってくれた。
アイカの明るさにみんなどこかほっとしながら先を急ぐ。
結局その日は夕暮れ近くまで歩き、適当に開けた場所を見つけると、そこで野営をすることになった。
いったん野営の準備をみんなに任せて私はいつものように魔素の流れを読む。
まだ遠くにだが、はっきりと、淀みがあるのを感じることができた。
(けっこう大きいわね…)
と、その淀みの大きさに驚く。
(1回で浄化できる範囲だといいんだけど…)
と思いながらも、おそらく数回に分けて浄化することになるだろうと考えて、みんなの元へ戻った。
私も途中から調理を手伝い、野菜たっぷりのみそ汁とお米で夕食を済ませる。
そして、食後。
お茶を飲みながら、みんなに先ほど感じたことを話した。
「予想通りってところかしら」
とベルがそう言って、表情を引き締める。
すると、アイカが、
「腕が鳴るね」
とやる気を見せ、ユナが、
「空回りしないでよ?」
と苦笑いで軽く窘めた。
「みんなよろしくね。明日はまだ淀みの中心には到達できないだろうけど、それでもかなり危険な場所に入ることになるわ。…言うまでもないだろうけど、油断せずに行きましょう」
と声を掛ける。
するとみんなそれぞれに頼もしい表情で、
「ええ」
「もちろん!」
「うふふ。了解よ」
とうなずいてくれた。
いつものように交代で体を休め、翌朝。
さっそく淀みの中心に向かって進んでいく。
まだ森に入って1日と少ししか経っていないにも関わらず辺りの空気はどんよりとしていた。
「…いつ出てきてもおかしくないわね」
と慎重に辺りを見回しながらベルがつぶやく。
「そうね…」
というユナの表情もいつになく真剣だ。
私も先ほどから周辺の気配に気を配っているが、今のところ目立った痕跡は見つけていない。
しかし、猫の例もある。
そんなことを思っていると、先頭を歩いていたベルがふと立ち止まり私たちにも止まるよう手で制してきた。
「ユナ。動いたら矢を放って。当てなくても誘い出せればそれで大丈夫」
と短く指示を出してベルがゆっくりと剣を抜く。
私たちも無言で構えをとった。
全神経を集中して辺りを探る。
私たちの周囲でぬるりと空気が動いた。
その瞬間、ユナが素早く矢を放った。
手応えがあったようには思えない。
しかし、空気はさらにぬるりと動いて、殺気のようなものがはっきりと感じられるようになってきた。
もう一度、空気が動く。
またユナが矢を放った。
先ほどよりは相手に近い。
なにやら素早く動くような気配がした。
次の瞬間。
周りの空気が一気に張り詰める。
(来る!)
私がそう感じた瞬間ベルが動いた。
私にはまだ相手の姿は見えていない。
しかし、ベルは迷わず飛び出していった。
そこへ大きな影が飛び掛かっていく。
私がやっとその影の存在に気が付いた時、ベルが剣を一閃した。
ドサリと音を立てて、魔物が地に落ちる。
そこにあったのは綺麗に切られた豹の魔物の成れの果てだった。
「ふぅ…」
とベルが軽く息を吐き、剣を納める。
そして私たちの方を振り返ると、
「まぁまぁね…」
とはにかむように笑った。
魔石を取り出しながら聞くと、ジミーとの稽古で相手の気配をより敏感に察知できるようになったのだとか。
それに剣の鋭さも増したような気がしていたから、ぜひとも試してみたいと思っていたと言う。
嬉しそうにそう語るベルの顔を私は、羨ましくも誇らしく思い、微笑ましく見つめた。
淀みの中心はまだまだ先だが、その場を浄化して先に進む。
浄化するのに使う聖魔法に魔物を弱体化させる効果があるなら、魔物は聖魔法を嫌うのではないか。
だとしたら、魔物避けになってもおかしくない。
私はそう思って、念のため浄化してみたのと、これから向かう淀みの中心での浄化を少しでも手早く済ませられないかという2つの考えでその浄化を行ってみた。
やや空気が軽くなった森の中を先ほどよりは足早に進んで行く。
そして、その日は森のやや奥まで進むと、適当に開けた場所を見つけて野営の準備に取り掛かった。
豹の魔物を1匹倒したとはいえ、淀みの中心まではまだ先がある。
依然として油断できない状況の中、私たちは緊張感をもって一夜を過ごした。
翌朝。
夜明けと同時に出発する。
地図によればこの先に少し開けた草原があるはずだ。
淀みの中心に向けてはその草原を突っ切るのが一番早い。
話し合った結果、私たちはとりあえずその草原を目指し、様子を見て道を探ることにした。
昼前。
森の切れ目に出る。
やや高台になっているその場所から辺りの様子を眺めてみるが、今のところ異常は見られない。
そこで私たちは用心しつつも、その草原地帯を真っすぐに突っ切っていくことを選択した。
空はユナとベル、地上は私とアイカを中心にして警戒しながら足早に進む。
するとやや小高くなったところで、遠くに牛の魔物が3匹ほどたむろしているのが見えた。
「どうする?」
とアイカが聞いてくる。
私はそんなアイカに、
「聖魔法で一気に弱体化させてもいいけど…」
と視線を送ってみた。
私の言葉にアイカが少し考えるような仕草を見せる。
そして、
「3匹だし、普通に戦ってみてもいいかな?ちょっと盾を試してみたいし…」
と遠慮がちにこちらに視線を向けてきた。
私は念のためベルとユナに視線を送る。
2人ともしっかりとうなずいてくれた。
「うん。じゃぁ、いつもの通りかな。ユナはまず矢で1匹黙らせて、後はこっちで何とかするわ」
と、指示を出して再びアイカに視線を送る。
するとアイカは力強くうなずいて、
「とりあえず受け止めて倒すから、トドメだけお願いね」
と私とベルに願い出てきた。
もちろん了承して、作戦が決まる。
私たちはみんなで軽くうなずき合うと、のんびりと草を食んでいる牛の魔物に向かって慎重に近づいていった。
と、私を心配そうに見つめる村長に、
「ああ。すみません。時間かかっちゃいましたね」
となるべく軽い口調で村長に話しかける。
「はぁ…」
と、それでもなお不安そうな顔をしている村長に、
「せっかくですので、隅々まで丹念に調整しておきました。これで当分の間村は安泰ですよ」
と言って微笑みかける。
すると、ようやく村長は、ほっとしたような顔になって、
「ありがとうございます。来年からも村人全員で精進してまいります」
と言って頭を下げてきた。
私は、聖女が適当な仕事をしていたばっかりに、こんな事態を招いてしまったという後ろめたさもあって、複雑な心境でその礼を受け取る。
そして、心の中に、ものすごい申し訳なさを感じつつ、
「さぁ、仕事も済みましたし、戻りましょうか」
と、あえてその申し訳なさを顔に出さないような軽い言葉で村長を促がし、村長宅へと戻っていった。
村長宅で、心尽くしの膳をいただき、ゆっくりと休ませてもらった翌朝。
村長に馬たちの世話を頼み出発する。
見送りに出て来てくれた村長たちの姿が見えなくなると、私はみんなに、
「今回はけっこう厳しいかもしれない」
と正直に現状を告げた。
「じゃぁ、ますます気合を入れてかからないとね」
というアイカの言葉にユナとベルもうなずいて、みんなの顔が引き締まる。
そんな私たちは、あぜ道に咲く名も知らぬ花たちの見送りを受けながら、やや緊張した足取りで森を目指した。
森に入り、初日は順調に進む。
しかし、魔物の出現が多くなってから、森に入る回数も減ってしまったという村長の話の通り、森はやや荒れていた。
「このまま放っておいたら大変なことになるところだったわね」
と辺りを見ながら悲しそうな顔で言うユナに、
「ええ。このくらいのうちに来ることが出来てよかったわ」
と神妙な面持ちで答える。
「大丈夫、今回きっちり仕事をこなせば、また元通りになるわよ」
と前向きな言葉を掛けてくれるベルに、
「そうね。ぜひそうなるよう頑張りましょう」
と微笑みかけると、アイカが、
「お米の未来はしっかり守らなきゃね!」
といつもの明るい調子でそう言ってくれた。
アイカの明るさにみんなどこかほっとしながら先を急ぐ。
結局その日は夕暮れ近くまで歩き、適当に開けた場所を見つけると、そこで野営をすることになった。
いったん野営の準備をみんなに任せて私はいつものように魔素の流れを読む。
まだ遠くにだが、はっきりと、淀みがあるのを感じることができた。
(けっこう大きいわね…)
と、その淀みの大きさに驚く。
(1回で浄化できる範囲だといいんだけど…)
と思いながらも、おそらく数回に分けて浄化することになるだろうと考えて、みんなの元へ戻った。
私も途中から調理を手伝い、野菜たっぷりのみそ汁とお米で夕食を済ませる。
そして、食後。
お茶を飲みながら、みんなに先ほど感じたことを話した。
「予想通りってところかしら」
とベルがそう言って、表情を引き締める。
すると、アイカが、
「腕が鳴るね」
とやる気を見せ、ユナが、
「空回りしないでよ?」
と苦笑いで軽く窘めた。
「みんなよろしくね。明日はまだ淀みの中心には到達できないだろうけど、それでもかなり危険な場所に入ることになるわ。…言うまでもないだろうけど、油断せずに行きましょう」
と声を掛ける。
するとみんなそれぞれに頼もしい表情で、
「ええ」
「もちろん!」
「うふふ。了解よ」
とうなずいてくれた。
いつものように交代で体を休め、翌朝。
さっそく淀みの中心に向かって進んでいく。
まだ森に入って1日と少ししか経っていないにも関わらず辺りの空気はどんよりとしていた。
「…いつ出てきてもおかしくないわね」
と慎重に辺りを見回しながらベルがつぶやく。
「そうね…」
というユナの表情もいつになく真剣だ。
私も先ほどから周辺の気配に気を配っているが、今のところ目立った痕跡は見つけていない。
しかし、猫の例もある。
そんなことを思っていると、先頭を歩いていたベルがふと立ち止まり私たちにも止まるよう手で制してきた。
「ユナ。動いたら矢を放って。当てなくても誘い出せればそれで大丈夫」
と短く指示を出してベルがゆっくりと剣を抜く。
私たちも無言で構えをとった。
全神経を集中して辺りを探る。
私たちの周囲でぬるりと空気が動いた。
その瞬間、ユナが素早く矢を放った。
手応えがあったようには思えない。
しかし、空気はさらにぬるりと動いて、殺気のようなものがはっきりと感じられるようになってきた。
もう一度、空気が動く。
またユナが矢を放った。
先ほどよりは相手に近い。
なにやら素早く動くような気配がした。
次の瞬間。
周りの空気が一気に張り詰める。
(来る!)
私がそう感じた瞬間ベルが動いた。
私にはまだ相手の姿は見えていない。
しかし、ベルは迷わず飛び出していった。
そこへ大きな影が飛び掛かっていく。
私がやっとその影の存在に気が付いた時、ベルが剣を一閃した。
ドサリと音を立てて、魔物が地に落ちる。
そこにあったのは綺麗に切られた豹の魔物の成れの果てだった。
「ふぅ…」
とベルが軽く息を吐き、剣を納める。
そして私たちの方を振り返ると、
「まぁまぁね…」
とはにかむように笑った。
魔石を取り出しながら聞くと、ジミーとの稽古で相手の気配をより敏感に察知できるようになったのだとか。
それに剣の鋭さも増したような気がしていたから、ぜひとも試してみたいと思っていたと言う。
嬉しそうにそう語るベルの顔を私は、羨ましくも誇らしく思い、微笑ましく見つめた。
淀みの中心はまだまだ先だが、その場を浄化して先に進む。
浄化するのに使う聖魔法に魔物を弱体化させる効果があるなら、魔物は聖魔法を嫌うのではないか。
だとしたら、魔物避けになってもおかしくない。
私はそう思って、念のため浄化してみたのと、これから向かう淀みの中心での浄化を少しでも手早く済ませられないかという2つの考えでその浄化を行ってみた。
やや空気が軽くなった森の中を先ほどよりは足早に進んで行く。
そして、その日は森のやや奥まで進むと、適当に開けた場所を見つけて野営の準備に取り掛かった。
豹の魔物を1匹倒したとはいえ、淀みの中心まではまだ先がある。
依然として油断できない状況の中、私たちは緊張感をもって一夜を過ごした。
翌朝。
夜明けと同時に出発する。
地図によればこの先に少し開けた草原があるはずだ。
淀みの中心に向けてはその草原を突っ切るのが一番早い。
話し合った結果、私たちはとりあえずその草原を目指し、様子を見て道を探ることにした。
昼前。
森の切れ目に出る。
やや高台になっているその場所から辺りの様子を眺めてみるが、今のところ異常は見られない。
そこで私たちは用心しつつも、その草原地帯を真っすぐに突っ切っていくことを選択した。
空はユナとベル、地上は私とアイカを中心にして警戒しながら足早に進む。
するとやや小高くなったところで、遠くに牛の魔物が3匹ほどたむろしているのが見えた。
「どうする?」
とアイカが聞いてくる。
私はそんなアイカに、
「聖魔法で一気に弱体化させてもいいけど…」
と視線を送ってみた。
私の言葉にアイカが少し考えるような仕草を見せる。
そして、
「3匹だし、普通に戦ってみてもいいかな?ちょっと盾を試してみたいし…」
と遠慮がちにこちらに視線を向けてきた。
私は念のためベルとユナに視線を送る。
2人ともしっかりとうなずいてくれた。
「うん。じゃぁ、いつもの通りかな。ユナはまず矢で1匹黙らせて、後はこっちで何とかするわ」
と、指示を出して再びアイカに視線を送る。
するとアイカは力強くうなずいて、
「とりあえず受け止めて倒すから、トドメだけお願いね」
と私とベルに願い出てきた。
もちろん了承して、作戦が決まる。
私たちはみんなで軽くうなずき合うと、のんびりと草を食んでいる牛の魔物に向かって慎重に近づいていった。
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