99 / 137
04
新しい生活03
しおりを挟む
みんなに稽古場の話をした日から10日ほど経っただろうか。
今では、私とベルがジミーと一緒に稽古をするのが日課になっている。
最初はみんなで押しかけていたが、さすがに、アイカとユナにこの詰所の裏は手狭だった。
しかし、最初にジミーからあの気を溜めて一気に解き放つという方法のちょっとしたコツを習い、ずいぶんと良い感覚を持ったらしい。
2人は、森の入り口辺りで邪魔にならないところを選び弓と盾の稽古をしたり、魔力を練る練習をしている。
ジミーという先生役を得たことで、私たちの稽古はずいぶんと充実した。
なかでもベルは熱心に教えを乞うている。
ジミーもそんなベルに教えるのが楽しいようで、2人は朝だけでなく時間があれば午後も稽古をするようになっていた。
そんな中。
早くも教会長さんから手紙が届く。
(落ち着いたらすぐに、って言ってたけど、本当にすぐだったわね)
と思いながら、まず指示書を見ると、今回の行先はリッツフェルド公国の東にある森に隣接する村という事だった。
(…遠いなぁ…)
と、これまで受けた依頼の中で最も遠くまで行かされるその依頼の内容に少しだけげんなりする。
しかし、同封されていた手紙を開くとそこには乗船券が8枚入れられていた。
(お。気前がいいわね。え?しかも二等船室!…二等船室ってことはあれよね。馬も一緒に乗れるし雑魚寝じゃないっていう…)
と、一般庶民には少々お高い船旅、しかも、上等な客室に入れることを思って少し興奮する。
そして、私の横でいつものようにつまらなさそうな顔をしているユリカちゃんの頭を軽く撫でてあげると、さっそくみんなに知らせに行った。
「え?二等船室!?」
とアイカが驚く。
「さすが、教会ね…」
とユナも感心したようにそうつぶやいた。
そこへベルが、
「私、船って初めてなんだけど…」
と不安そうな顔を見せる。
初めての経験は誰だって不安だ。
そう思って私はベルに、
「大丈夫よ。たまに揺れで気持ち悪くなる人がいるみたいだけど、ちゃんとお薬持って行くから心配ないわ」
と言って安心させようとしたが、ベルは首を振り、
「…泳げないの」
とつぶやいて、恥ずかしそうにうつむいた。
ベルの意外な弱点に驚きつつも、ユナが、
「大丈夫、人数分の浮き輪はちゃんと船に積んであるのよ」
と言い、アイカも、
「そうそう。それに脱出用の小舟も積んであるから心配ないよ」
と言ってみんなでベルを安心させようとする。
その声を聞いて、ベルはまだ少し不安そうながらも、
「そ、そうね。ええ、大丈夫よね、きっと…」
と、何かを覚悟したような顔で、うなずいてくれた。
「でも、船ってことはあれよね。トリスタン市国の港に寄るってことよね?」
と私はやや強引に話題を変える。
するとみんなが、「だから?」というような顔を私に向けてきた。
私がややドヤ顔で、
「トリスタン市国って言えばカレーじゃない。きっといろんな種類のカレーが食べられるわよ」
と冗談っぽく言うと、やっぱりアイカが真っ先に反応して、
「そうだった!カレーじゃん!」
と嬉しそうな顔で叫ぶ。
すると、
「ああ、そうだったわね。それは楽しみだわ」
とお米好きのベルも笑顔を取り戻してくれた。
「うふふ。ジルも食いしん坊さんだったのね」
と言ってユナが笑う。
「えー。私はどっちかっていうと呑兵衛よ?」
と私が答えると、
「あははっ。そうだったね」
「ええ。そうだったわ」
と言ってアイカとユナが笑い、ベルもクスクスと笑ってくれた。
翌日を準備に充てて翌々日。
さっそく出発する。
集合は村の門の前。
私はいつものように頑張って笑顔で送り出そうとしてくれるユリカちゃんを抱きしめると、エリーに跨って、村の門へと向かった。
門の前でみんなと落ち合う。
ジミーに、
「任せたわよ」
と声を掛け、
「おう」
と、やる気があるんだかないんだかわからないけど、なんとなく信頼できる返事をもらうと、私たちはさっそく村の門をくぐった。
今回の旅の行程は片道十数日ほど。
まずはクレインバッハ侯爵領まで行き、そこで船に乗る。
そこから行きは2日ほどの船旅を挟んでこの国の南東にある半島、トリスタン市国に入る予定だ。
今回の目的地、リッツフェルド公国東側の森に隣接する村、ソト村はそこから北上することさらに3日ほど。
私とアイカ、ユナは久しぶりの船を楽しみに、ベルは初めての船旅にやや緊張感を持ちながら、私にとっては慣れた裏街道を進んでいった。
旅は順調に進みまずは無事、クレインバッハ侯爵領に到着する。
私たちは船着き場がある町に向かうと、そこで明日の乗船手続きをして、いったん近くの宿に入った。
さっそく市場に買い出しに向かう。
船の受付をしていた女性の話だと、船の中でもサンドイッチなんかの簡単な食事は買えるそうだが、普通に買うよりも高いらしい。
お湯なら船内でもらうことができるらしいので、私たちはいつもの行動食やパンと粉スープ、それに干し果物なんかのおやつを多めに買っていくことにした。
たんまりと買い物をして、宿に戻る。
宿はいつもの通りの安宿なので、私たちは簡単に各自の荷物を整理するとさっそく町へと繰り出していった。
まずは銭湯で旅の埃を落とす。
私がいつものように、
「ふいー…」
と声を漏らすと、みんなもいつものようにクスクスと笑った。
風呂から上がり、
「さて、何を食べようか」
というアイカの言葉にみんなでワイワイ話し合う。
この町は交易の町だけあって、なんでもあるが、この時期は岩牡蠣が美味しいということで、話し合いの結果炉端焼きに行くことにした。
「海のお魚は一夜干しがおススメね。あと今の時期だったらスズキの新鮮なのが食べられるわよ」
というユナに導かれてやや賑わっている店に入る。
「らっしゃい!」
という威勢のいい掛け声に迎えられて長いカウンターの端の方に4人で陣取った。
「とりあえず、ビール」
と声を掛け、目の前に並べられた食材を見る。
私が、
「岩牡蠣はいくとして、あのスズキは新鮮そうだからお刺身かしら?あ。アマダイの一夜干しがあるわね。…でも高そう」
と言うと、アイカが、
「いいじゃん、いこうよ。ほら、例の貴族様からたんまりもらったんだしさ」
と言って、私にキラキラとした目を向けてきた。
私はそんなアイカの態度を見て微笑みながら、
「そうね。思い切って頼みましょう」
と言って、アマダイの一夜干しを注文の候補に入れる。
すると、ユナが、
「うふふ。でも4人で金貨100枚っていうのはさすがに驚いたわよね」
といかにもおかしそうにそう言った。
私は相変わらずどこかずれているエリオット殿下の顔を思い浮かべ、
「…あはは。私たちとは金銭感覚がだいぶ違うみたいね」
と言って苦笑いする。
「ええ。でも、そのおかげでたっぷり贅沢できるんだし、感謝しましょう」
というユナに、
「そうだよ。せっかくのご厚意ってやつなんだからしっかり受け取ってしっかり使わないとね」
となぜかアイカが得意げな顔でそう言うと、
「ふふ。アイカに掛かれば一瞬で食べ物に変わって胃袋に消えそう」
とベルがツッコミを入れた。
「えー、なにそれ…。まぁ否定はしないけどさ」
と言って、わざとむくれたような表情を作りアイカに、
「うふふ。じゃぁ、あっちの高そうな牛肉もいっとく?」
と聞くと、私以外の全員が目を輝かせて、
「「「賛成!」」」
と声をそろえた。
「「「「乾杯!」」」」
と声をそろえてビールを流し込む。
お風呂でほんのりと温もった体に冷たいビールが沁みた。
「「「「ぷはぁ…」」」」
とまたみんなの声がそろう。
そこから楽しい食事が始まった。
ぷりぷりで濃厚なうま味の岩牡蠣をはふはふと頬張り、ふんわりとして香ばしい身のアマダイを美味しくいただきながら、お酒を飲む。
ワイワイと楽しい食事が続き、いくつかの干物とお肉を追加で頼んで焼きおにぎりで〆た。
大満足で店を出る。
「いやぁ…。満足したよ」
というアイカに、
「〆に焼きおにぎり5つなんて初めて見たわ」
とベルが感心したような言葉を掛けると、
「うふふ。アイカったらいつも通りね」
とユナが笑った。
みんなふわふわとした足取りで宿を目指す。
「さて、明日から船旅ね」
という私に、
「楽しみ!」
「ええ。楽しみだわ」
「…そうね」
とそれぞれの答えが返ってきた。
「大丈夫よ」
とベルに声を掛ける。
「…ええ」
と何とか苦笑いを浮かべるベルに、アイカとユナも、「大丈夫」と声を掛けて微笑んだ。
(ふふっ。ベルったら案外可愛らしいのね)
と思って微笑みを浮かべる。
そんな私に、
「…もう」
とベルが拗ねたような顔を見せた。
「あははっ!」
とアイカが笑って、ユナも、
「うふふ」
とそれに続く。
ベルも苦笑いでそれに答えて、私たちは月明かりに照らされた石畳の道を笑い合いながら宿に戻った。
今では、私とベルがジミーと一緒に稽古をするのが日課になっている。
最初はみんなで押しかけていたが、さすがに、アイカとユナにこの詰所の裏は手狭だった。
しかし、最初にジミーからあの気を溜めて一気に解き放つという方法のちょっとしたコツを習い、ずいぶんと良い感覚を持ったらしい。
2人は、森の入り口辺りで邪魔にならないところを選び弓と盾の稽古をしたり、魔力を練る練習をしている。
ジミーという先生役を得たことで、私たちの稽古はずいぶんと充実した。
なかでもベルは熱心に教えを乞うている。
ジミーもそんなベルに教えるのが楽しいようで、2人は朝だけでなく時間があれば午後も稽古をするようになっていた。
そんな中。
早くも教会長さんから手紙が届く。
(落ち着いたらすぐに、って言ってたけど、本当にすぐだったわね)
と思いながら、まず指示書を見ると、今回の行先はリッツフェルド公国の東にある森に隣接する村という事だった。
(…遠いなぁ…)
と、これまで受けた依頼の中で最も遠くまで行かされるその依頼の内容に少しだけげんなりする。
しかし、同封されていた手紙を開くとそこには乗船券が8枚入れられていた。
(お。気前がいいわね。え?しかも二等船室!…二等船室ってことはあれよね。馬も一緒に乗れるし雑魚寝じゃないっていう…)
と、一般庶民には少々お高い船旅、しかも、上等な客室に入れることを思って少し興奮する。
そして、私の横でいつものようにつまらなさそうな顔をしているユリカちゃんの頭を軽く撫でてあげると、さっそくみんなに知らせに行った。
「え?二等船室!?」
とアイカが驚く。
「さすが、教会ね…」
とユナも感心したようにそうつぶやいた。
そこへベルが、
「私、船って初めてなんだけど…」
と不安そうな顔を見せる。
初めての経験は誰だって不安だ。
そう思って私はベルに、
「大丈夫よ。たまに揺れで気持ち悪くなる人がいるみたいだけど、ちゃんとお薬持って行くから心配ないわ」
と言って安心させようとしたが、ベルは首を振り、
「…泳げないの」
とつぶやいて、恥ずかしそうにうつむいた。
ベルの意外な弱点に驚きつつも、ユナが、
「大丈夫、人数分の浮き輪はちゃんと船に積んであるのよ」
と言い、アイカも、
「そうそう。それに脱出用の小舟も積んであるから心配ないよ」
と言ってみんなでベルを安心させようとする。
その声を聞いて、ベルはまだ少し不安そうながらも、
「そ、そうね。ええ、大丈夫よね、きっと…」
と、何かを覚悟したような顔で、うなずいてくれた。
「でも、船ってことはあれよね。トリスタン市国の港に寄るってことよね?」
と私はやや強引に話題を変える。
するとみんなが、「だから?」というような顔を私に向けてきた。
私がややドヤ顔で、
「トリスタン市国って言えばカレーじゃない。きっといろんな種類のカレーが食べられるわよ」
と冗談っぽく言うと、やっぱりアイカが真っ先に反応して、
「そうだった!カレーじゃん!」
と嬉しそうな顔で叫ぶ。
すると、
「ああ、そうだったわね。それは楽しみだわ」
とお米好きのベルも笑顔を取り戻してくれた。
「うふふ。ジルも食いしん坊さんだったのね」
と言ってユナが笑う。
「えー。私はどっちかっていうと呑兵衛よ?」
と私が答えると、
「あははっ。そうだったね」
「ええ。そうだったわ」
と言ってアイカとユナが笑い、ベルもクスクスと笑ってくれた。
翌日を準備に充てて翌々日。
さっそく出発する。
集合は村の門の前。
私はいつものように頑張って笑顔で送り出そうとしてくれるユリカちゃんを抱きしめると、エリーに跨って、村の門へと向かった。
門の前でみんなと落ち合う。
ジミーに、
「任せたわよ」
と声を掛け、
「おう」
と、やる気があるんだかないんだかわからないけど、なんとなく信頼できる返事をもらうと、私たちはさっそく村の門をくぐった。
今回の旅の行程は片道十数日ほど。
まずはクレインバッハ侯爵領まで行き、そこで船に乗る。
そこから行きは2日ほどの船旅を挟んでこの国の南東にある半島、トリスタン市国に入る予定だ。
今回の目的地、リッツフェルド公国東側の森に隣接する村、ソト村はそこから北上することさらに3日ほど。
私とアイカ、ユナは久しぶりの船を楽しみに、ベルは初めての船旅にやや緊張感を持ちながら、私にとっては慣れた裏街道を進んでいった。
旅は順調に進みまずは無事、クレインバッハ侯爵領に到着する。
私たちは船着き場がある町に向かうと、そこで明日の乗船手続きをして、いったん近くの宿に入った。
さっそく市場に買い出しに向かう。
船の受付をしていた女性の話だと、船の中でもサンドイッチなんかの簡単な食事は買えるそうだが、普通に買うよりも高いらしい。
お湯なら船内でもらうことができるらしいので、私たちはいつもの行動食やパンと粉スープ、それに干し果物なんかのおやつを多めに買っていくことにした。
たんまりと買い物をして、宿に戻る。
宿はいつもの通りの安宿なので、私たちは簡単に各自の荷物を整理するとさっそく町へと繰り出していった。
まずは銭湯で旅の埃を落とす。
私がいつものように、
「ふいー…」
と声を漏らすと、みんなもいつものようにクスクスと笑った。
風呂から上がり、
「さて、何を食べようか」
というアイカの言葉にみんなでワイワイ話し合う。
この町は交易の町だけあって、なんでもあるが、この時期は岩牡蠣が美味しいということで、話し合いの結果炉端焼きに行くことにした。
「海のお魚は一夜干しがおススメね。あと今の時期だったらスズキの新鮮なのが食べられるわよ」
というユナに導かれてやや賑わっている店に入る。
「らっしゃい!」
という威勢のいい掛け声に迎えられて長いカウンターの端の方に4人で陣取った。
「とりあえず、ビール」
と声を掛け、目の前に並べられた食材を見る。
私が、
「岩牡蠣はいくとして、あのスズキは新鮮そうだからお刺身かしら?あ。アマダイの一夜干しがあるわね。…でも高そう」
と言うと、アイカが、
「いいじゃん、いこうよ。ほら、例の貴族様からたんまりもらったんだしさ」
と言って、私にキラキラとした目を向けてきた。
私はそんなアイカの態度を見て微笑みながら、
「そうね。思い切って頼みましょう」
と言って、アマダイの一夜干しを注文の候補に入れる。
すると、ユナが、
「うふふ。でも4人で金貨100枚っていうのはさすがに驚いたわよね」
といかにもおかしそうにそう言った。
私は相変わらずどこかずれているエリオット殿下の顔を思い浮かべ、
「…あはは。私たちとは金銭感覚がだいぶ違うみたいね」
と言って苦笑いする。
「ええ。でも、そのおかげでたっぷり贅沢できるんだし、感謝しましょう」
というユナに、
「そうだよ。せっかくのご厚意ってやつなんだからしっかり受け取ってしっかり使わないとね」
となぜかアイカが得意げな顔でそう言うと、
「ふふ。アイカに掛かれば一瞬で食べ物に変わって胃袋に消えそう」
とベルがツッコミを入れた。
「えー、なにそれ…。まぁ否定はしないけどさ」
と言って、わざとむくれたような表情を作りアイカに、
「うふふ。じゃぁ、あっちの高そうな牛肉もいっとく?」
と聞くと、私以外の全員が目を輝かせて、
「「「賛成!」」」
と声をそろえた。
「「「「乾杯!」」」」
と声をそろえてビールを流し込む。
お風呂でほんのりと温もった体に冷たいビールが沁みた。
「「「「ぷはぁ…」」」」
とまたみんなの声がそろう。
そこから楽しい食事が始まった。
ぷりぷりで濃厚なうま味の岩牡蠣をはふはふと頬張り、ふんわりとして香ばしい身のアマダイを美味しくいただきながら、お酒を飲む。
ワイワイと楽しい食事が続き、いくつかの干物とお肉を追加で頼んで焼きおにぎりで〆た。
大満足で店を出る。
「いやぁ…。満足したよ」
というアイカに、
「〆に焼きおにぎり5つなんて初めて見たわ」
とベルが感心したような言葉を掛けると、
「うふふ。アイカったらいつも通りね」
とユナが笑った。
みんなふわふわとした足取りで宿を目指す。
「さて、明日から船旅ね」
という私に、
「楽しみ!」
「ええ。楽しみだわ」
「…そうね」
とそれぞれの答えが返ってきた。
「大丈夫よ」
とベルに声を掛ける。
「…ええ」
と何とか苦笑いを浮かべるベルに、アイカとユナも、「大丈夫」と声を掛けて微笑んだ。
(ふふっ。ベルったら案外可愛らしいのね)
と思って微笑みを浮かべる。
そんな私に、
「…もう」
とベルが拗ねたような顔を見せた。
「あははっ!」
とアイカが笑って、ユナも、
「うふふ」
とそれに続く。
ベルも苦笑いでそれに答えて、私たちは月明かりに照らされた石畳の道を笑い合いながら宿に戻った。
45
お気に入りに追加
210
あなたにおすすめの小説
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
レベルが上がらずパーティから捨てられましたが、実は成長曲線が「勇者」でした
桐山じゃろ
ファンタジー
同い年の幼馴染で作ったパーティの中で、ラウトだけがレベル10から上がらなくなってしまった。パーティリーダーのセルパンはラウトに頼り切っている現状に気づかないまま、レベルが低いという理由だけでラウトをパーティから追放する。しかしその後、仲間のひとりはラウトについてきてくれたし、弱い魔物を倒しただけでレベルが上がり始めた。やがてラウトは精霊に寵愛されし最強の勇者となる。一方でラウトを捨てた元仲間たちは自業自得によるざまぁに遭ったりします。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを公開しています。
逆行令嬢は聖女を辞退します
仲室日月奈
恋愛
――ああ、神様。もしも生まれ変わるなら、人並みの幸せを。
死ぬ間際に転生後の望みを心の中でつぶやき、倒れた後。目を開けると、三年前の自室にいました。しかも、今日は神殿から一行がやってきて「聖女としてお出迎え」する日ですって?
聖女なんてお断りです!
【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。
女神に頼まれましたけど
実川えむ
ファンタジー
雷が光る中、催される、卒業パーティー。
その主役の一人である王太子が、肩までのストレートの金髪をかきあげながら、鼻を鳴らして見下ろす。
「リザベーテ、私、オーガスタス・グリフィン・ロウセルは、貴様との婚約を破棄すっ……!?」
ドンガラガッシャーン!
「ひぃぃっ!?」
情けない叫びとともに、婚約破棄劇場は始まった。
※王道の『婚約破棄』モノが書きたかった……
※ざまぁ要素は後日談にする予定……
義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。
克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位
11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位
11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位
11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位
勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~
楠ノ木雫
ファンタジー
IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき……
※他の投稿サイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる