思い付き短編集

神谷 絵馬

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最近更新。

お役目、果たしましたが?1

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うーん、これは...どうするべきかな?

「ユークリス様?どうかなされましたの?」

「いや...いつ見てもラブリアは綺麗だなと思ってな。」

「嫌ですわ!ユークリス様にそう言っていただけるなんて、ラブリ、嬉しいですわ。」

そこのブリッコと馬鹿王子、出来ることなら自室でやってくれないかな?
ここ、儀式の際にのみ使われる聖堂なんですが?

そして、今は毎月行う国民の安寧を祈る為の儀式の真っ最中。
携わる神官様方もなんだか集中出来てないし、邪魔しか出来ないのなら出ていってくれないかな?

「.........において、アルスヴェルク神のお慈悲を賜りゅイッ!」

おいおい、そこで噛むんかい。
あとは、『賜りたく候』だけだよね?
えー、また最初からするの?面倒臭いなぁ...。
やり直すの何回目?あー、7回かぁ...神官様方もかなり弛んでるなぁ。

「おい!また最初からなのか?!」

「本当に...。ラブリ、疲れてきましたわ。」

立っててイチャつくだけで疲れるの?
体力が無さすぎるわー。
見習いとしてのお仕事、ちゃんとしてないのね?

「お疲れなのならば、どうぞ退室していただいて結構です。」

「はぁ?!この俺が参加してやってるのに、なんだ?その態度は!!」

「貴殿方に参加してほしいと思ったことも考えたこともありません。
と言うよりも、貴殿方に参加されると邪魔なだけです。
貴殿方が、2度とこの聖堂に足を踏み入れないように願います。」

馬鹿王子に参加してほしいなんて誰も頼んでないけど?
親の権力使って勝手に参加してるんだから、こちらの指示に従えっての!

「不敬罪で処刑してやる!!」

「私を処刑ですか?
そうですか...やれるものならやってみなさい。」

無理だろうけどね?
と言うか、自分が危ないんじゃないの?馬鹿王子。

「殿下、聖女様を処刑など出来ません!」

「今、1人しかいないからか?
それならば大丈夫だ!
ここには、新しく認定された聖女であるラブリアがいるのだからな!」

「殿下、ラブリアさんは聖女ではありません。」

「なに?!」

侍従Aと侍従C、やっと着いたの?遅すぎ。
そこの馬鹿王子とブリッコ、さっさと持ち帰ってよ。邪魔。

それにしても、馬鹿王子は本当に馬鹿だよね。
神殿へ入るのを断られた時点で気付けよ!

「殿下、神殿での適性検査の結果、光の属性が弱すぎて見習い巫女にもなれませんでした。
ですから、ラブリアさんは、本殿である神殿ではなく下部組織となる協会のシスター見習いとなっております。」

「殿下、ラブリアさんの役職では、本来ならばこちらの聖堂には入れません。」

「入れているではないか。」

「殿下、殿下が殿下の権力を濫用なさって神官様方を脅されたからに他なりません。
さぁ、さっさと出ていきましょう。」

お、今日はお休みの筈の侍従Bがいる...これは、侍従Aに呼び出されたな。
首根っこ掴んで引き摺っていくなんて、流石は侍従B。
馬鹿王子の扱いが素敵なくらいに雑。

「ちょっと!ユークリス様に酷いことしないで?!」

「立場を一向に理解出来ていない屑が、勝手に他人様に触ってんじゃねぇよ。
穢れるわ!」

あー、キレてる侍従Bの毒舌、久々。

「なによ!酷いことしてるのは貴方でしょ?!」

「神聖なる神殿への侵入の罪で裁かれる罪人の扱いなんて、こんなもんなんだよ。

おい、侍従Aと侍従C!
ぼさっとしてないでこの阿婆擦れ縛ってから連れて来いよ。
陛下に呼ばれてんだぞ?早くしろ!
こっちは休みだっつーのに、呼び出しやがって...ふざけんな!」

あーあ、荒れてんなぁ...。





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