思い付き短編集

神谷 絵馬

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最近更新。

全て、お見せいたしますわ。1

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少々過激な部分があるかもしれません。

苦手な方はご注意を...。

──────────

「お前なんか死んでしまえば良いのに!!」

あら、まだ5歳ですのに、随分と過激なことを申しますこと...やはり、あの父に似たのですね...。

明るい赤みの強いふわりとした茶髪も、見えているのか不思議な程に細い青いらしい瞳も、自分の信じたいことしか信じないという屑な性格も、威圧するしか脳のないような言葉の選び方も、全てがあの父に似ておりますわ。
本当に残念ですわ...お母様の色も性格も何もかもを受け継ぐことが出来ないなんて...本当に可哀想ですわ。

「それならば、その木剣を使って自分で殺してみせなさい。
さぁ、どうぞ?
頭のこの辺りをその木剣で殴り付ければ、死ぬ可能性が高いそうですわよ?
そうね、この場の誰も貴方を止めませんわ。
だから、安心してお殺しなさい?
死体の処理は、幼い貴方には体格的に難しいでしょうから、他人に任せても構いませんわよ?」

「フンッ!けがらわしい口を開くな!!」

あらあら、姉に対しての言葉とは思えませんわね...。
あの父は、随分と良い教育をなさっておられますのね?
待望の嫡男ですのに...これでは、お家のお取り潰しも近いのでしょうね。

「あ......えっと、その、お嬢様?」

「あら、貴女、まだそこにいましたの?
ここにいても、貴女に出来る仕事は何もありませんわよ?」

「あ、はい。」

あの子、使えないわね...。
私の側にいても怯えるばかりで、何1つ任された仕事を成し遂げておりませんわ。
お茶も淹れられないようなメイド、必要あります?
あれが私の専属?あの父の頭は相当イカれているわね!

年齢的に、学園に入学しなければならなくなったからと領地より呼び寄せられましたけれど、この家族とは嫌な記憶しかありませんわ。

「まだ、殺してはもらえないのかしらね?」

あぁ、いいえ?
私、ただで殺されるつもりはありませんのよ?
もしも私が殺されるのであれば、この屑な家族も漏れなく道連れにいたしますわ。
あぁ、主人に追随するしか脳のない、人の心を失ってしまった使用人達も...でしたわね。
きちんと、全て整っておりますのよ?
ですから、その日が来るのが楽しみなの...。

「その時は、そろそろ来るわ。
なんだかとても楽しみね。」

ウフフ、なんだか楽しくなってきたわ。
お母様、仇は私がきっちりと討ちますわ!
ですから、そちらで会えなくとも怒らないでくださいませね?
きっと、お母様は天界におられるのでしょうから...。
きっと、私は地界に行くのでしょうね...。
けれど、必ず...私を虐げた諸々を道連れにして、地界へと参りますわ。

だって、不公平でしょう?私だけが不幸になるなんて......。

[目には目を...歯には歯を...呪いには呪いを...罪には罪を...。]

それが、この国のあり方ですわ!
私を不幸にした者共には、同じ不幸を届けませんとね?
ただでは死にませんし、ただでは死なせませんわ!





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