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2:女のバトルと男のバトル
代官邸です。4─side─
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「うーむ、ゆうごはんに、こっちにこないらしいおよめさんいがいが、こっちにすめばよいのでは?
あととりのウールさんと、そのむすこであるグリルくん?は、まいにちべんきょーしに、こちらへとくるのだろう?
それは、とてもたいへんなことだ。
およめさんが、ここにすみたくないならば、そうすればよいとおもうぞ?」
-ウールさん、よめとははの、めんどうないたばさみだな。
まぁ、ワタシにはなにもできないし、ひたすらたえてくれ。-
-そうなんだよねぇ...。-
クリス、正論を言ってくれるのはありがたいけど、ウールを憐れまないであげてくれるかい?
「何も分からない小娘が口を挟まないで!!」
「たしかに、ワタシはおよめさんよりもおさないから、こむすめだが...およめさんがしていることが、おかしいということはわかるぞ?
あととりがはなれてくらすのは、どうかんがえてもおかしいってことがわからないのなら、およめさんは、きぞくとしてのきょういくを、キチンとうけてこなかったのだろうな。
キチンとしたきょういくを、していないむすめをよめにだすなど、およめさんのごりょうしんは、いいかげんなひとたちということか...?」
「クリスちゃん、あの子のご両親はとてもキチンとした方々よ?
おかしいのはあの子だけなの...。」
「ん?だが、キチンとしたひとたちならば、キチンとしたきょういくをできていないのに、きぞくによめにだすの?
かくじつに、もんだいおこしてりえんされて、でもどってくるだけだとおもうけど?」
「クリスちゃん、意外と容赦ないわね。」
眉間にシワを寄せて腕を組み、右手の甲でアゴをトントンと叩くクリスちゃん。
軽蔑している目で嫁を見ているのは、本当に3歳の女の子なのかな?
見た目通りの、可愛らしい3歳の女の子ではないのかな?
「グリルくんは、おばあさまがすきでしょ?」
「うん!だいすき!
おじいさまも、おばあさまも、ザイルおじさまも、それから、ハーシェルおじさまもだいすきだよ?
もちろん、クリスちゃんもね!
ぼくのいもうとだもん!」
「ありがとう。
すきなのに、いっしょにすめないなんて、さびしいよな?」
「...うん、さびしいよ?
でも、おかあさまが...」
「グリル?!」
「ちょっと!そこのおばさん!むすこのほんねをさえぎるな!
グリルくん、おかあさまのことはきにしなくていいから、はなしていいぞ?」
お、おばさん...!
今、クリスちゃんが嫁に向かっておばさんって言ったよね?!
意外と口が悪いんだね!
「えっと......うん。
あのね?おかあさまがね?おばあさまはひどいことをするから、ちかづいたらダメっていうの。
ひどいことってなに?ってきいたらね?
ぼくのことをムチでぶつっていうの。」
「...そんなことするわけないでしょ?
悪いことをしたからと言って、ムチでなんて打ちませんわ!
言葉で諭すのが普通でしょう...まさか、貴女のご両親はムチで打ちますの?
なんと野蛮なの?!しっかりとした方々だと思っておりましたのに...!!」
「お父様もお母様もそんなことはしないわ!!!」
「なら、なんで、そんなこといったの?
うそつきは、はんざいしゃのはじまりなんだぞ?」
「...グリルは私が生んだのだから、私の息子よ。
ですから、私がキチンと育てますの。
邪魔をしようとするからいけないんですわ!」
「貴女にグリルの教育を任せるなんて、今の状態では無理だわ。
何度も説明した筈ですのに、どうして理解出来ないのかしらね?
貴女、ご病気であったとは言え学園を中退しているじゃないの。
ご病気が快癒してから、復学して通い直すこともなかったわよね?
婚約していたとは言え、そのままで我が家へと嫁いできて...それならば私が教えるしかないのだと思い、何度も何度も教えようとしたのにも関わらず逃げ回っていたわよねぇ?
学園を卒業出来ていない貴女が、貴族の子を育てることは出来ませんわ!
ご自分で子供を育てたいと仰るのなら、今からでも構わないから、きちんと学びなさい!」
「私の子供を育てるのに、あんたの許可なんていらないわ!!」
「あら、何度か知らせた筈なのだけれど...まだ知らないの?
貴女、今の状態では夜会にもお茶会にも出られませんわよ?
学園を中退したことで、貴族としては落第者であるとして知れ渡っておりますもの。
忠告した通りに、嫁ぐのを少し遅らせて学園に通い直せばよろしかったのに...。」
本当に...ね?
嫁いでくる前にも、嫁いできたときにも、全部説明した筈なんだけどねぇ?
*
あととりのウールさんと、そのむすこであるグリルくん?は、まいにちべんきょーしに、こちらへとくるのだろう?
それは、とてもたいへんなことだ。
およめさんが、ここにすみたくないならば、そうすればよいとおもうぞ?」
-ウールさん、よめとははの、めんどうないたばさみだな。
まぁ、ワタシにはなにもできないし、ひたすらたえてくれ。-
-そうなんだよねぇ...。-
クリス、正論を言ってくれるのはありがたいけど、ウールを憐れまないであげてくれるかい?
「何も分からない小娘が口を挟まないで!!」
「たしかに、ワタシはおよめさんよりもおさないから、こむすめだが...およめさんがしていることが、おかしいということはわかるぞ?
あととりがはなれてくらすのは、どうかんがえてもおかしいってことがわからないのなら、およめさんは、きぞくとしてのきょういくを、キチンとうけてこなかったのだろうな。
キチンとしたきょういくを、していないむすめをよめにだすなど、およめさんのごりょうしんは、いいかげんなひとたちということか...?」
「クリスちゃん、あの子のご両親はとてもキチンとした方々よ?
おかしいのはあの子だけなの...。」
「ん?だが、キチンとしたひとたちならば、キチンとしたきょういくをできていないのに、きぞくによめにだすの?
かくじつに、もんだいおこしてりえんされて、でもどってくるだけだとおもうけど?」
「クリスちゃん、意外と容赦ないわね。」
眉間にシワを寄せて腕を組み、右手の甲でアゴをトントンと叩くクリスちゃん。
軽蔑している目で嫁を見ているのは、本当に3歳の女の子なのかな?
見た目通りの、可愛らしい3歳の女の子ではないのかな?
「グリルくんは、おばあさまがすきでしょ?」
「うん!だいすき!
おじいさまも、おばあさまも、ザイルおじさまも、それから、ハーシェルおじさまもだいすきだよ?
もちろん、クリスちゃんもね!
ぼくのいもうとだもん!」
「ありがとう。
すきなのに、いっしょにすめないなんて、さびしいよな?」
「...うん、さびしいよ?
でも、おかあさまが...」
「グリル?!」
「ちょっと!そこのおばさん!むすこのほんねをさえぎるな!
グリルくん、おかあさまのことはきにしなくていいから、はなしていいぞ?」
お、おばさん...!
今、クリスちゃんが嫁に向かっておばさんって言ったよね?!
意外と口が悪いんだね!
「えっと......うん。
あのね?おかあさまがね?おばあさまはひどいことをするから、ちかづいたらダメっていうの。
ひどいことってなに?ってきいたらね?
ぼくのことをムチでぶつっていうの。」
「...そんなことするわけないでしょ?
悪いことをしたからと言って、ムチでなんて打ちませんわ!
言葉で諭すのが普通でしょう...まさか、貴女のご両親はムチで打ちますの?
なんと野蛮なの?!しっかりとした方々だと思っておりましたのに...!!」
「お父様もお母様もそんなことはしないわ!!!」
「なら、なんで、そんなこといったの?
うそつきは、はんざいしゃのはじまりなんだぞ?」
「...グリルは私が生んだのだから、私の息子よ。
ですから、私がキチンと育てますの。
邪魔をしようとするからいけないんですわ!」
「貴女にグリルの教育を任せるなんて、今の状態では無理だわ。
何度も説明した筈ですのに、どうして理解出来ないのかしらね?
貴女、ご病気であったとは言え学園を中退しているじゃないの。
ご病気が快癒してから、復学して通い直すこともなかったわよね?
婚約していたとは言え、そのままで我が家へと嫁いできて...それならば私が教えるしかないのだと思い、何度も何度も教えようとしたのにも関わらず逃げ回っていたわよねぇ?
学園を卒業出来ていない貴女が、貴族の子を育てることは出来ませんわ!
ご自分で子供を育てたいと仰るのなら、今からでも構わないから、きちんと学びなさい!」
「私の子供を育てるのに、あんたの許可なんていらないわ!!」
「あら、何度か知らせた筈なのだけれど...まだ知らないの?
貴女、今の状態では夜会にもお茶会にも出られませんわよ?
学園を中退したことで、貴族としては落第者であるとして知れ渡っておりますもの。
忠告した通りに、嫁ぐのを少し遅らせて学園に通い直せばよろしかったのに...。」
本当に...ね?
嫁いでくる前にも、嫁いできたときにも、全部説明した筈なんだけどねぇ?
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