これがホントの第２の人生。

１歳！行動範囲が拡がります！

初めてのお友達ー！5

｢ねぇ、リーンちゃんもディアちゃんもディオ君も、どうして怒ってるの？｣

領主様、私達のほっぺをつつきすぎよ！
赤ちゃんのほっぺは魅惑のほっぺだけども、そしてそんなに痛くはないけども！
あと、にやけすぎ！
ブローの落ちそうなほっぺを、下からプルンと揺らさないで！
可愛いけど！ただただ可愛すぎるけども！

｢絵本が途中だったからよね...帰ったら呼んであげるから、機嫌治してちょうだい。｣

｢...やくしょくよ？｣

｢えぇ、約束するわ！｣

｢ブロー、ディア、あちょでまたよんでくりぇるって！｣

｢｢あぃ！｣｣

あのかなり気になる絵本の続きを読んでくれるって約束してもらったし、領主様のほっぺつつきもだいぶ落ち着いてきたので、そろそろ不機嫌顔はやめてニコニコしとこう。
お友達ー、まだお着替え中らしいけど早く来ないかなぁー！

｢良かった、機嫌治ったみたいで。
絵本が途中になっちゃったのなら不機嫌でも仕方ないね。

３人とも、折角来てくれたのに娘が遅くなっちゃっててゴメンね？
昨日の夜からワンピース選びに悩んじゃってて...お友達が出来るの嬉しかったみたい。
この辺りじゃ同じ貴族のお友達を探すの無理だったんだよねー。
ほら、今の貴族ってさ？王都に滞在しているのが誇りだとでも勘違いしている奴等ばっかりなのよー。
領地のことは代官任せで放ったらかして、税金だけ受け取って我々は領主でござるなんてふんぞり返ってさ？
こっちには全然来てくれないんだよ...なんなら領地で育つってことは田舎者だと思われてるみたい。
領主なら領地のことを知っておかないと意味無いのに...そろそろ国王陛下にバレても良い頃合いだと思うけど、何も動きが無いし国王陛下も部下任せで放ったらかしなのかもねー。

領地の民に話し相手をお願いしようにも身辺調査するのが大変で...でも、リーンちゃん達なら安心して遊んでもらえるよ！
少し娘の方が歳上になっちゃうけど、よろしくね。｣

｢お、おとうさま？！
そんな、せきららに、はずかしいですわ！
やめてくだしゃいまし！！｣

｢えぇー、父として当然のことしかしてないよー？
リーンちゃんも頷いて聞いてくれてたし、ね？｣

｢しぇきにんはたしゃないなんて、メッ！なのよ！｣

責任は果たさないくせに利益のみくれとか阿呆じゃない？
そんな貴族達を敬えって言われても無理無理！
責任と義務をちゃんと果たしてから言えつーの！

そして、頬を真っ赤に染めた娘さんが可愛いぃー！！
ハッハッハッ！と豪快に笑うお父さんの膝をビシバシ叩いて、そんでもってちょっと噛んじゃってて可愛いぃー！

｢あ、え？ど、どうしましたの？｣

｢んにゃ、う？｣

｢ブロー、いちゅのまに？！｣

｢うーおー！｣

私が内心で悶えている間に、娘さんにブローが突撃してたみたい。
君、いつの間にソファーから降りてたの？
ほらほら、娘さんが戸惑ってるから帰っておいで。
ん？あぁ、こら！娘さんの足に頬ずりしないの！
満面の笑みで女の子にセクハラするなんて、あんたは変態か！

｢ぶぅっ！｣

｢ブロー？へんちゃいよ？｣

｢んーん！んーん！｣

｢じゃあ、おちょなしくしてなしゃい！｣

｢あぃ...｣

よし、ブローはちゃんと反省したね。
まったく、初対面の女の子に突然抱きつくかね？
自己紹介くらいしなさいよ。

｢アハハ、リーンちゃんがお姉ちゃんしてる！可愛い！
フフフ、急に知らない赤ちゃん達に会ったからビックリしちゃったね。
でも、あの子達はお父さんの幼馴染みの子供達だから安心してね？｣

｢はい、ビックリしましたわ。
こわしてしまいそうで、うごけませんでしたの。｣





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