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1歳!行動範囲が拡がります!

双子ちゃん、産まれます。2

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赤ちゃんの私に代わってお母さんが押すと、やっぱり楽みたい。
陣痛の痛みで苦しんでたのが、少しだけ緩むらしいの。
役に立てて良かった。
私の加護には、陣痛を和らげる効果は無いみたいだから一安心です。

「ルドルフ、まだ力んだら駄目なのかい?」

「ん?赤子が早く出たくて、腹の中で喧嘩しとるんだよ。」

「おーにゃこしゃーき!」

もう!喧嘩してないで、女の子から先に出てきなさい!
どの世界でもレディーファーストが大事なのよ!!
お母さんを苦しめないの!!
お母さんが苦しいと、自分達も苦しくなるのよ?

「...リーンちゃんは凄いノォ。
さて、スティアナさんやい!
次の陣痛で力んで良いぞ。」

「え、あ、はい!」

あ、双子ちゃんの性別、女の子と男の子ってバラしちゃった!
うーん...ま、仕方無いか。
どうせもう産まれるんだし。
ん?お母さん......ふむ、これは後でルド爺に確認しようかね。

「あぁーーぁあぁーーー!!」

「上手い上手い。
その調子で、陣痛に合わせて力むんじゃよ。」

お祈りのポーズをするように、足を開いて膝だちをして、目を閉じたお父さんの手を力の限り握り締めてます。
うん、目を閉じているのは、お父さんなりの配慮なんだね。

「はぃ...。
ん、んぁーーーぁあーぁーぁーぁぁあーー!!」

「声を抑えたら、力みにくいからのぉ。
周りなど気にせずに、力一杯叫びなさい。」

「うぅ...これが2人分あるのよね。
んぅ、あぁーーぁあぁーーー!!」

呼吸を整え整え力んでますが、喉が渇れちゃいそうなくらいに叫んでます。
大丈夫かな?

「頭が出てきとるぞ。
大丈夫じゃ!
ほれ、もう一度。」

「んぅ、んぁーーーぁあぁーぁーぁーぁぁあーー!!」

「ほい、あらま、小さめの女の子じゃのぉ。」

「んぎゃー!!ンギャー!!んぎゃー!!ンギャー!!」

うん、産声はしっかりとしてるけど、身体は小さめなんだよね。
お兄ちゃんの方が大きめなのかな?
ルド爺からリーノお婆さんに渡されて、兄様達が沸かしたお湯を使って女の子が洗われております。
グスグスと鼻を鳴らして、ぽろぽろと涙を流して、口をムニュムニュと動かしてます。
あ、おっぱい欲しいのかな?
でも、まだお兄ちゃんが出て来てないから無理なんだよねー。
イイコイイコと宥められながらも、洗われていき、お湯が血で真っ赤です。怖っ!

「さて、血を落とそうかね。
大丈夫大丈夫、お兄ちゃんも直ぐに出てくるよ。」

「少し、休憩を...したかったのにぃーーー!!
あぁーーぁあぁーあぁーー!!」

「早く出たいんじゃな...。
もう頭が見えておるぞ!」

「ふー、ふー、ふー、疲れた。」

「疲れない出産は無いよ。」

ルド爺、慰めになってないよー。

「分かってま!
あぁあーぁあーぁぁあーーーぁあー!!」

「ほい、頭が出てきとるぞぉ!」

「ふー、ふー、ふー、ふー、ふー、んぅ!
あぁぅーーー!!あぁあーーぁぁあーーーぁあー!!」

「ほい、これはまた大きめの男の子じゃの!」

「ぉンギャーー!!おんぎゃー!!オンギャー!!オンギャー!!おんぎゃー!!」

うん、大きめの赤ちゃんですね。
そして、産声も大きめ...。
バタバタと暴れるの止めてあげて?
洗うリーノお婆さんが大変そうだから、ね。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、終わり?」

「まだ後産があるが、良く頑張ったの。」

「ルドルフさん、ありがとう。」

疲れきってるアナ叔母さんには悪いんだけど...初母乳あげてくれる?
フローラ姉様に産着を着せてもらった娘ちゃんが、キュルーという可愛い音を立てながら不機嫌な顔して待ってます。





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