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僕にとってこの日常はモノクロ
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「さてと、授業をサボってまでここに来た理由を聞こうか」
彼女……黒崎美紗が僕を抱擁して5分ぐらい経ってようやく解放し、さっきまで座っていた白い丸椅子に戻りながらそう言葉を小さくて可愛らしい口から紡ぎ出す。
いや、その前に5分ってっ!?
どんだけこの人僕のこと好きなのよ……
これが彼女とかだったら凄い嬉しいけど……なんてアホなことを考える。そもそもボッチ生活を送ってる僕にそんな青春が訪れる事は皆無と言って良いだろう。
「コラ、いつまで黙ってるつもりだ」
無言のままでいた僕に、しびれを切らして美紗ねえは早く喋るように促してくる。
僕は観念して今日朝からあった事を全て美紗ねえに打ち明ける。
「へえ、そんな事が……」
僕の説明を聞き終えた美紗ねえは視線を僕から外し窓に視線を向けると、自身の前に置かれている白い丸テーブルに肘を付き握りしめた拳の手の甲を顎に置く……。
モデルのポージングみたいに様になってるな、カメラがあったら撮りたい……などとどうでもいい事を考えていると
「それにしても……なんで罪を被るような真似をしてるのよ。集ちゃん」
と美紗ねえは不満タラタラな顔で僕を見つめてくる。
「別になんて事はないよ。
あのままじゃ全然状況が変わらなかったと思うし……
それに今まで他人と関わらないできた僕ならそんなに、
日常も変わらないと思うから」
実際今日から1週間くらいが大変なだけで……と僕は心の中でそう呟く。
人のやった事などたいてい1週間もすれば忘れるもの……
それが自分にとって興味のない人物なら尚の事だ。
1週間以上陰口や誹謗中傷などで絡まれたとしても僕としてはどうと言うことはない。人に興味がない僕にすれば――いつもと変わらないことだ。
ただ誰とも関わらずにいた日常に誹謗中傷などといった陰口が加わるだけの事。仮に殴られたとしても何とも思わない‥‥全てを受け入れるだけだ。
「相変わらず……集ちゃんの目は死んでるな」
そう言いながら美紗ねえは僕の頬に手を添えると
「お姉ちゃん……心配だなぁ」
と優しく包み込むような笑みを向けてくる。
やめてくれ、美紗ねえ――
そういう優しさは僕には不要だ。
そんなものを向けられる資格は僕にはない。
他人と仲良くしたいなんて思わないしこれからも思わないだろう。
僕は、誰かに理解してもらうのを既に小学校にあがる前に諦めてしまった人間なのだから。
誰にも関わらず、静かに目立たず過ごす。そこに他人という名の色は存在しない。
僕にとっての日常は色のないモノクロ――その中をこれからも一人で行き続けるのだから。
彼女……黒崎美紗が僕を抱擁して5分ぐらい経ってようやく解放し、さっきまで座っていた白い丸椅子に戻りながらそう言葉を小さくて可愛らしい口から紡ぎ出す。
いや、その前に5分ってっ!?
どんだけこの人僕のこと好きなのよ……
これが彼女とかだったら凄い嬉しいけど……なんてアホなことを考える。そもそもボッチ生活を送ってる僕にそんな青春が訪れる事は皆無と言って良いだろう。
「コラ、いつまで黙ってるつもりだ」
無言のままでいた僕に、しびれを切らして美紗ねえは早く喋るように促してくる。
僕は観念して今日朝からあった事を全て美紗ねえに打ち明ける。
「へえ、そんな事が……」
僕の説明を聞き終えた美紗ねえは視線を僕から外し窓に視線を向けると、自身の前に置かれている白い丸テーブルに肘を付き握りしめた拳の手の甲を顎に置く……。
モデルのポージングみたいに様になってるな、カメラがあったら撮りたい……などとどうでもいい事を考えていると
「それにしても……なんで罪を被るような真似をしてるのよ。集ちゃん」
と美紗ねえは不満タラタラな顔で僕を見つめてくる。
「別になんて事はないよ。
あのままじゃ全然状況が変わらなかったと思うし……
それに今まで他人と関わらないできた僕ならそんなに、
日常も変わらないと思うから」
実際今日から1週間くらいが大変なだけで……と僕は心の中でそう呟く。
人のやった事などたいてい1週間もすれば忘れるもの……
それが自分にとって興味のない人物なら尚の事だ。
1週間以上陰口や誹謗中傷などで絡まれたとしても僕としてはどうと言うことはない。人に興味がない僕にすれば――いつもと変わらないことだ。
ただ誰とも関わらずにいた日常に誹謗中傷などといった陰口が加わるだけの事。仮に殴られたとしても何とも思わない‥‥全てを受け入れるだけだ。
「相変わらず……集ちゃんの目は死んでるな」
そう言いながら美紗ねえは僕の頬に手を添えると
「お姉ちゃん……心配だなぁ」
と優しく包み込むような笑みを向けてくる。
やめてくれ、美紗ねえ――
そういう優しさは僕には不要だ。
そんなものを向けられる資格は僕にはない。
他人と仲良くしたいなんて思わないしこれからも思わないだろう。
僕は、誰かに理解してもらうのを既に小学校にあがる前に諦めてしまった人間なのだから。
誰にも関わらず、静かに目立たず過ごす。そこに他人という名の色は存在しない。
僕にとっての日常は色のないモノクロ――その中をこれからも一人で行き続けるのだから。
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