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異変
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目覚めたのは病院のベッドであった。妻の話では3日ほど意識不明であったという……。
「あなた…大丈夫」
「何か食べ物はある?」やたらと空腹を感じる…
なんでも良いから喰らいついて…
「りんごがあるけどちょっと待ってて、皮を剥くわ」
「そのままでいいよ。かじるから」
「そのままって…そんな事これまでの一度もないじゃない!」
「いいんだよ!」
半ば強引に妻の手からリンゴをわしづかみに奪い取った。腹をすかせた獣が獲物にむさぼり食うような異様な姿に、妻は愕然と立ちすくんでいた
「…なんだ…」
「いえ…なんでも無いの。ただ…ううん何でもない」
妻の煮えきらない態度に虫唾が走るが…どうしたのだ…気分が良い…ベッドから飛び出し
ホップ、ステップ、ジャンプー
くるくる回転して踊りだす
そんな気分なのだ
「クックック」
「ちょっと、どうしちゃったのよ。気が変になってしまったかしら?」
「その逆だよ。妙にご機嫌なのさ」
妻は怪訝そうに私を眺めていた
「そうだわ、先生を呼ばなくっちゃ」
しばらくするとドアが開き、顔いっぱいのシワに所々大小のシミの目立つ老齢の白衣の男が入ってきた
「おやおやお目覚めのようですな」
先生はシワを更に増やして笑っている
私は軽く頭をたれて「どうも」と挨拶した
一緒にいた看護婦が体温をはかる
老齢の先生は私の腕をつかんでいた
「うむっ…脈も強い…と言うか驚くほどに力強い。はてな?まるで若がえったみたいじゃ」
「口を開けてくれんかの、そうそうもっと大きくじゃ…あれまっ!あんなに腫れ上がってたのが嘘のようじゃわっ。いったいどうゆうことなんじゃ…」
「先生、もう退院しても大丈夫でしょうか?」
妻が先生を覗き込むように尋ねる
「何いってんだ美咲、俺はこんなに元気なんだから当然何時までもこんな狭っ苦しいベットで寝ているなんてまっぴらごめんだね」
美咲はあんぐりと口を開けてポカンと俺を見た
「あなた…大丈夫」
「何か食べ物はある?」やたらと空腹を感じる…
なんでも良いから喰らいついて…
「りんごがあるけどちょっと待ってて、皮を剥くわ」
「そのままでいいよ。かじるから」
「そのままって…そんな事これまでの一度もないじゃない!」
「いいんだよ!」
半ば強引に妻の手からリンゴをわしづかみに奪い取った。腹をすかせた獣が獲物にむさぼり食うような異様な姿に、妻は愕然と立ちすくんでいた
「…なんだ…」
「いえ…なんでも無いの。ただ…ううん何でもない」
妻の煮えきらない態度に虫唾が走るが…どうしたのだ…気分が良い…ベッドから飛び出し
ホップ、ステップ、ジャンプー
くるくる回転して踊りだす
そんな気分なのだ
「クックック」
「ちょっと、どうしちゃったのよ。気が変になってしまったかしら?」
「その逆だよ。妙にご機嫌なのさ」
妻は怪訝そうに私を眺めていた
「そうだわ、先生を呼ばなくっちゃ」
しばらくするとドアが開き、顔いっぱいのシワに所々大小のシミの目立つ老齢の白衣の男が入ってきた
「おやおやお目覚めのようですな」
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一緒にいた看護婦が体温をはかる
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「先生、もう退院しても大丈夫でしょうか?」
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「何いってんだ美咲、俺はこんなに元気なんだから当然何時までもこんな狭っ苦しいベットで寝ているなんてまっぴらごめんだね」
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