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第10章 侵略者を撃つな!
侵略者を撃つな! 3
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路上。隊長が運転する4ドアセダンが左のウィンカーを出し、路肩に停止しました。
車内。隊長はスマホを取り出し、寒川隊員を見て、
「ふ、ハンズフリー機能てやつを覚えないといけないかな、オレも?」
隊長はスマホ(電話)に出ました。
「あ、もしもし、香川だ!」
テレストリアルガード基地オペレーションルーム。上溝隊員が固定電話の受話器を握ってます。
「隊長。出動要請がありました!」
4ドアセダン内、運転席の隊長。
「飛行機事故か?」
「はい!」
「わかった。橋本と倉見を派遣させてやってくれ!」
「了解!」
隊長はスマホの電話を切ると、それをジャケットの腰のポケットに入れました。その隊長に寒川隊員が話しかけました
「すみません。こんな非常時にストリートライヴなんかやってしまって・・・」
「ふふ、何を言う。これは突発的な事故だ。ストリートライヴとはな~んの無関係もないだろ? むしろオレはあんたには感謝したい気分だよ」
寒川隊員はびっくり。
「え?」
隊長は横目で後部座席のすみれ隊員を見て、
「なんとしてもこいつを元の黒部すみれに戻してくれ。それが今のお前の任務だ!」
寒川隊員は笑って、
「えへ、わかってますよ!」
そして心の中でつぶやきました。
「ほんと隊長は、すみれがかわいいんだな」
路上の4ドアセダンが走り出しました。
夜の上空。クレイン号の機影が見えます。下は山間部のようですが、真っ暗で何も見えません。
クレイン号コックピット。操縦席には橋本隊員と倉見隊員が座ってます。
その背後、50人ほど座ることができる一般座席はほぼ満席。全員同じユニホーム。同じ装備品。実は彼らは警察のレスキュー部隊。飛行機墜落現場に向かってる途中です。
クレイン号の行く先に炎が見えてきました。明らかに不自然な炎です。橋本隊員はそれを見て、
「む、あの火は?・・・ どうやらあそこが墜落現場のようだな?」
そして号令。
「ライトオン!」
倉見隊員が応えます。
「了解!」
クレイン号の下部に投光器があり、それが強烈な光を放ちました。光で照らし出された山肌。飛行機と思われる部品が散乱してます。
コックピットの橋本隊員。
「あ~あ、こりゃまた、ずいぶん激しく散乱してるなあ・・・」
橋本隊員は倉見隊員を横目で見て、
「おい!」
「はい!」
倉見隊員は5点式シートベルトを解き、レスキュー部隊の前に立ちました。
「みなさん、墜落現場に到着しました! みなさんにはこれから地上に降りてもらいますが、念のためにもう1度説明します!
これから使用する光の昇降機は、一度に300kgが限界です。その範囲内で昇降してください!」
レスキュー部隊の隊員が一斉に応えます。
「了解!」
クレイン号が反重力エンジンを使ってゆっくり降下。そして地上50mくらいで静止。
クレイン号の腹のハッチが1つ開き、そこから淡い光が地上へ放たれました。その光を使ってレスキュー部隊の隊員が降下していきます。
基本3人ずつ、大きな装備や機械をもってるグループは2人か1人。ちなみに、ストーク号はこの光の昇降機が2つ付いてますが、クレイン号は1つだけです。
降下が完全に完了すると次のグループが降り始めます。その中の1人の隊員が眼を丸くしてつぶやきました。
「ど、どういう原理なんだ、こりゃ?・・・」
隊員たちは地上に降りると、それぞれ探索や救助を開始。それを橋本隊員と倉見隊員がコックピットのモニターで見てます。倉見隊員がつぶやきました。
「ひどいなあ、こいつは・・・」
橋本隊員はそれに応えるように、
「こいつは生存者はいないんじゃないか?・・・」
車内。隊長はスマホを取り出し、寒川隊員を見て、
「ふ、ハンズフリー機能てやつを覚えないといけないかな、オレも?」
隊長はスマホ(電話)に出ました。
「あ、もしもし、香川だ!」
テレストリアルガード基地オペレーションルーム。上溝隊員が固定電話の受話器を握ってます。
「隊長。出動要請がありました!」
4ドアセダン内、運転席の隊長。
「飛行機事故か?」
「はい!」
「わかった。橋本と倉見を派遣させてやってくれ!」
「了解!」
隊長はスマホの電話を切ると、それをジャケットの腰のポケットに入れました。その隊長に寒川隊員が話しかけました
「すみません。こんな非常時にストリートライヴなんかやってしまって・・・」
「ふふ、何を言う。これは突発的な事故だ。ストリートライヴとはな~んの無関係もないだろ? むしろオレはあんたには感謝したい気分だよ」
寒川隊員はびっくり。
「え?」
隊長は横目で後部座席のすみれ隊員を見て、
「なんとしてもこいつを元の黒部すみれに戻してくれ。それが今のお前の任務だ!」
寒川隊員は笑って、
「えへ、わかってますよ!」
そして心の中でつぶやきました。
「ほんと隊長は、すみれがかわいいんだな」
路上の4ドアセダンが走り出しました。
夜の上空。クレイン号の機影が見えます。下は山間部のようですが、真っ暗で何も見えません。
クレイン号コックピット。操縦席には橋本隊員と倉見隊員が座ってます。
その背後、50人ほど座ることができる一般座席はほぼ満席。全員同じユニホーム。同じ装備品。実は彼らは警察のレスキュー部隊。飛行機墜落現場に向かってる途中です。
クレイン号の行く先に炎が見えてきました。明らかに不自然な炎です。橋本隊員はそれを見て、
「む、あの火は?・・・ どうやらあそこが墜落現場のようだな?」
そして号令。
「ライトオン!」
倉見隊員が応えます。
「了解!」
クレイン号の下部に投光器があり、それが強烈な光を放ちました。光で照らし出された山肌。飛行機と思われる部品が散乱してます。
コックピットの橋本隊員。
「あ~あ、こりゃまた、ずいぶん激しく散乱してるなあ・・・」
橋本隊員は倉見隊員を横目で見て、
「おい!」
「はい!」
倉見隊員は5点式シートベルトを解き、レスキュー部隊の前に立ちました。
「みなさん、墜落現場に到着しました! みなさんにはこれから地上に降りてもらいますが、念のためにもう1度説明します!
これから使用する光の昇降機は、一度に300kgが限界です。その範囲内で昇降してください!」
レスキュー部隊の隊員が一斉に応えます。
「了解!」
クレイン号が反重力エンジンを使ってゆっくり降下。そして地上50mくらいで静止。
クレイン号の腹のハッチが1つ開き、そこから淡い光が地上へ放たれました。その光を使ってレスキュー部隊の隊員が降下していきます。
基本3人ずつ、大きな装備や機械をもってるグループは2人か1人。ちなみに、ストーク号はこの光の昇降機が2つ付いてますが、クレイン号は1つだけです。
降下が完全に完了すると次のグループが降り始めます。その中の1人の隊員が眼を丸くしてつぶやきました。
「ど、どういう原理なんだ、こりゃ?・・・」
隊員たちは地上に降りると、それぞれ探索や救助を開始。それを橋本隊員と倉見隊員がコックピットのモニターで見てます。倉見隊員がつぶやきました。
「ひどいなあ、こいつは・・・」
橋本隊員はそれに応えるように、
「こいつは生存者はいないんじゃないか?・・・」
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