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ざまぁみさらせ。

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「え、エリザベータぁぁなにぉぉぉ、うあぁあの夜はあんなに情熱的だったのにぃ。
 いたいいたいいたいぃぃぃぃ、ママたすけてぇぇっ!」

 いい平手らしく、元婚約者のほっぺは真っ赤かに腫れていきます。
 トマトみたいに膨れ上がっていきます。
 唯一ご自慢の顔が台無しです。
 でもそのほうが中身と釣り合ってますよ。

 それに、その程度じゃぬるいです。
 あの子とそんな夜を過ごしたんですから、殺されたって文句ないはずです。
 ああ、でもそうなったのはみんな私のせいなんです。

 だから私もぶって欲しいです。

「あの夜、お前が先に酔い潰れただけだい!
 ベッドまで重かったんだからな! いびきがうるさくてたまらんかった!
 起き抜けに『すばらしいよるでしたぁ』ってささやいたらコロッと信じやがって!
 ばーかばーかオタンコナス!」 

 未遂!
 それどころか、なにもなかったみたいです。

 一気に気分が晴れました♪

 よかった! ほんとうによかった!

 この子が、こんなカスと寝てなくて!

「ええっっっっっ、そ、そんなぁばかなぁぁ」

 襟首をつかまれて、ジタバタするトマト顔の男。
 いいきみ。ブザマブザマ。

「お前が浮気した人数分制裁だっ! 覚悟しろ!」
「ま、待ってあ、相手からすり寄ってきた分は除いてぇぇぇぇぇぇぇひ、ぐ、あ、ママぁぁぁ!」

 バカの言い分は無視されて平手の嵐が降り注ぎます。

 バチーン! ×合計12回。

 その前のと足して17回。


「これは! マギーの分だっ! くらいやがれ!」

 バチーン! という特に強烈な平手打ちと共に、フリードリヒが床に薙ぎ倒されました。

「ぐは……」

 だらしなく大の字に伸びてます。

 もはや顔の原型がわからないですね。



 ざまあみさらせ。

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