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08 ヒロインの敗北 フランボワーズの行く先(義姉視点)
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「最低ですわ……」
わたくしの口から、言葉がこぼれてしまいました。
誰にも聞こえはしなかったようですけど。
高貴なる血筋。高貴なる言葉。
『月下香の間』に集まっているわたくしを含めた4人の貴族。
このどこにそんなものがあるというのでしょう。
水面下の交渉で利権を与えればば、あっさりと嘘をつく高貴なる血筋。
嘘も高貴なのでしょうね。
中でも最低なのは、証人として出席しているワッフル侯爵家当主 マンネルハム・ワッフル。
あのパーティの主催者です。
美しく老いた五〇代の男。
大侯爵家の当主らしく、洗練され一部の隙もない物腰。
清潔感と洒脱さの絶妙のブレンドである身だしなみ。
会話の端々から滲み出す深い教養。卓抜した政治力。
中身は下劣かつ低劣の極みですわ。
この審理で証言して貰うためにワッフル侯爵邸に赴いた時。
わたくしは身をもって、その片鱗を教えられたのです。
普通なら、婚姻前の乙女が老いたとはいえ異性とふたりきりになるのは避けるべきでした。
ですが、この交渉には裏があったので、余人は交えられません。
それでもワッフル侯爵は紳士的で、それほど警戒は感じませんでした。
ですが、ふたりきりになった瞬間。すべてが変わりました。
なめ回してくる目。服の上からでも肌身の起伏の細部までをおしはかっている目。
鳥肌が立つほどのおぞましい感触。
しかも密談の場に置かれたテーブルは透明なガラス製で、卓の下のわたくしの下半身まで、同様に見てくるのです。
乳房や脚の付け根に注がれる粘ついた視線。
同列の侯爵家の女当主という権力に守られていなかったら、どういう目にあったか……。
もし伯爵家以下だったら、その場で否応なく純潔を踏みにじられていたかもしれません。
そう感じるほどのおぞましさでした。
わたくしは初めて理解しました。
フランボワーズが娼館でどんな風に見られ、どんな扱いをされていたか、その片鱗を。
なぜ貴族になんの憧れももたないかを。
なぜ暴力に慣れているかを。なぜ慣れざるを得なかったかを。
美しいピンクブロンドをゴワゴワに黒く染め、伊達メガネをかけ、着古した制服を着ているのは、身を守る鎧などだということを。
わたくしは、絡みつく不快さとおぞましさに耐えながら、交渉を行うしかありませんでした。
ワッフル侯爵は、こちらが提示した鉱山の経営権譲渡という提案を、なかなか受け入れませんでした。さらに条件を上げてくるのかと思えば、それは決して言わないのです。
こちらが、海千山千の相手との進まない交渉に疲れ果てた頃合いで。
侯爵は、わたくしにしか提供できないものがあるではないか、と意味ありげにつぶやいたのです。
わたくしは意味が分からず、思わず見つめると、侯爵は妻が亡くなってはや十年が経った。
と独り言のように呟いたのです。
そして、わたくしの体を、またあの粘つく視線が這い回り始めます。
おぞましさに体が震えました。息が詰まる思いでした。
この男は、わたくしの純潔を要求しているのです。しかも、この言い方からすれば一度ではないでしょう。遠回しに妾になれと言っているのです。
侯爵は、わたくしの反応を見て、べろり、と自分の唇を舐め。
そういえば、貴女には、血をわけた娘がいましたな。卑しい平民の娘が。と続けました。
フランボワーズのことです。
侯爵は直接的なことはなにひとつ言わず、伝えてきたのです。
わたくしの純潔でなければ、フランボワーズを寄越せと言っているのです。
マンネルハムの悪趣味さは貴族社会ではよく知られておりました。
高位の貴族の悪趣味はよくあることですが、彼に付きまとう黒い噂は飛び抜けたものでした。
曰く、秘密の会員制娼館を運営し。
そこでは死んだことになっている女達が玩具として扱われ。
貴族の男達のどんなに残忍で後ろ暗い性癖に対しても応えてくれるというのです。
そこに囲われた女は、二度と日の目を見ることはなく、死ぬまで玩具にされ、人知れず処分されるのだと。
ですが、それはあくまで噂。高位貴族の麗しいヴェールの下を探るなどもってのほか。
特に、貴族の女性達は、男達のかわいいおいたに対しては寛大さと苦笑いで接して見ないフリをするのが礼儀。
眉をひそめて、さりげなく話題を変え、そんな話などでなかったようにふるまうのが嗜み。
反発したり糾弾したりするのはもってのほか。
わたくしは知りましたわ。
嗜みなどと判ったような顔をして、なかったようにふるまえたのは、自分の身にかかわりがないから。
そういう目に合うのは、目下の者たち、わたくし達と関わりのない者たちと思い込めていからだったのだと。
貪られる彼女らと、わたくし達の間には、大した距離などなかったのに。
侯爵は、慄然として固まっているわたくしの前で、わざとらしく独り言をこぼしました。
灼熱の地底で布切れ一枚ばかりを身に着けて重労働をさせられる上に。
昼も夜もない世界で、下賤でむくつけき抗夫達という獣に囲まれていては、その命、半年ともつまい。
哀れなことだ、と。
そういう境遇に、フランボワーズを突き落とそうとしているのはわたくしなのです。
そしてこの男は、もし機会さえあれば、わたくしの事も喜んで突き落とすでしょう。
更に侯爵は独り言を続けます。
ああ、寂しいことだ。本当に独り身は寂しいことだ。
鉱山の経営権に加えて、わたくしかフランボワーズを差し出せば、この交渉を妥結する用意があるとほのめかしているのです。
そのとき、ふと、甘いささやきが、聞こえたのです。
フランボワーズにとって、
灼熱の地底での重労働と獣たちに弄ばれる二重の苦しみよりも、この男相手のほうが、まだマシではないか、と。
あの子は娼館で男女の営みには慣れているのですから。
心のどこかでは判っておりました。
これは単なる自己弁護。
侯爵の思惑と大した変わらない下劣さの発露。
自分が助かりたいだけのエゴイズムだと。
そもそもあの子は、娼館でも自分の体を許さず懸命に生き抜いてきたのです。
ですが、わたくしはその口実に飛びついてしまいました。
女としての身が脅かされるこの危険な空間から、一刻も早く逃れたかったのです。
わたくしは、侯爵に、フランボワーズの強制労働先を、ワッフル侯爵が経営する鉱山にすることを提案してしまいました。
交渉はあっさりと妥結しました。
侯爵の思惑はわかっております。
珍しいピンクブロンドを手に入れて、飽きるまで弄ぶつもりなのです。
もしフランボワーズを孕ませても、それは誰ともわからぬ抗夫の子供。
どうとでもなるのです。
そして、飽きたら、噂の秘密娼館にコレクションとして収めるつもりなのでしょう。
ワッフル侯爵邸から帰る馬車の中で、わたくしは吐いてしまいました。
わたくしは何をしているんでしょう。
あの子は『呪われたピンクブロンド』ではなく、フランボワーズという必死に生きているひとりの女の子なのに。
交渉をしている間。
利権をちらつかせれば、嘘を平気でつくと約束する高貴な方々の姿を見る度に。
資料を読み返して、あの子の辿って来た過酷な人生と人柄をますます知ってしまう度に。
その思いは募るばかりでした。
そして今日『高等特別裁定所』が開かれる日。
モンブラン侯爵家の威信、地位、それらを守るために、あの子の未来を奪うのが正しいことなのか。
わたくしには、判らなくなっていました。
わたくしの口から、言葉がこぼれてしまいました。
誰にも聞こえはしなかったようですけど。
高貴なる血筋。高貴なる言葉。
『月下香の間』に集まっているわたくしを含めた4人の貴族。
このどこにそんなものがあるというのでしょう。
水面下の交渉で利権を与えればば、あっさりと嘘をつく高貴なる血筋。
嘘も高貴なのでしょうね。
中でも最低なのは、証人として出席しているワッフル侯爵家当主 マンネルハム・ワッフル。
あのパーティの主催者です。
美しく老いた五〇代の男。
大侯爵家の当主らしく、洗練され一部の隙もない物腰。
清潔感と洒脱さの絶妙のブレンドである身だしなみ。
会話の端々から滲み出す深い教養。卓抜した政治力。
中身は下劣かつ低劣の極みですわ。
この審理で証言して貰うためにワッフル侯爵邸に赴いた時。
わたくしは身をもって、その片鱗を教えられたのです。
普通なら、婚姻前の乙女が老いたとはいえ異性とふたりきりになるのは避けるべきでした。
ですが、この交渉には裏があったので、余人は交えられません。
それでもワッフル侯爵は紳士的で、それほど警戒は感じませんでした。
ですが、ふたりきりになった瞬間。すべてが変わりました。
なめ回してくる目。服の上からでも肌身の起伏の細部までをおしはかっている目。
鳥肌が立つほどのおぞましい感触。
しかも密談の場に置かれたテーブルは透明なガラス製で、卓の下のわたくしの下半身まで、同様に見てくるのです。
乳房や脚の付け根に注がれる粘ついた視線。
同列の侯爵家の女当主という権力に守られていなかったら、どういう目にあったか……。
もし伯爵家以下だったら、その場で否応なく純潔を踏みにじられていたかもしれません。
そう感じるほどのおぞましさでした。
わたくしは初めて理解しました。
フランボワーズが娼館でどんな風に見られ、どんな扱いをされていたか、その片鱗を。
なぜ貴族になんの憧れももたないかを。
なぜ暴力に慣れているかを。なぜ慣れざるを得なかったかを。
美しいピンクブロンドをゴワゴワに黒く染め、伊達メガネをかけ、着古した制服を着ているのは、身を守る鎧などだということを。
わたくしは、絡みつく不快さとおぞましさに耐えながら、交渉を行うしかありませんでした。
ワッフル侯爵は、こちらが提示した鉱山の経営権譲渡という提案を、なかなか受け入れませんでした。さらに条件を上げてくるのかと思えば、それは決して言わないのです。
こちらが、海千山千の相手との進まない交渉に疲れ果てた頃合いで。
侯爵は、わたくしにしか提供できないものがあるではないか、と意味ありげにつぶやいたのです。
わたくしは意味が分からず、思わず見つめると、侯爵は妻が亡くなってはや十年が経った。
と独り言のように呟いたのです。
そして、わたくしの体を、またあの粘つく視線が這い回り始めます。
おぞましさに体が震えました。息が詰まる思いでした。
この男は、わたくしの純潔を要求しているのです。しかも、この言い方からすれば一度ではないでしょう。遠回しに妾になれと言っているのです。
侯爵は、わたくしの反応を見て、べろり、と自分の唇を舐め。
そういえば、貴女には、血をわけた娘がいましたな。卑しい平民の娘が。と続けました。
フランボワーズのことです。
侯爵は直接的なことはなにひとつ言わず、伝えてきたのです。
わたくしの純潔でなければ、フランボワーズを寄越せと言っているのです。
マンネルハムの悪趣味さは貴族社会ではよく知られておりました。
高位の貴族の悪趣味はよくあることですが、彼に付きまとう黒い噂は飛び抜けたものでした。
曰く、秘密の会員制娼館を運営し。
そこでは死んだことになっている女達が玩具として扱われ。
貴族の男達のどんなに残忍で後ろ暗い性癖に対しても応えてくれるというのです。
そこに囲われた女は、二度と日の目を見ることはなく、死ぬまで玩具にされ、人知れず処分されるのだと。
ですが、それはあくまで噂。高位貴族の麗しいヴェールの下を探るなどもってのほか。
特に、貴族の女性達は、男達のかわいいおいたに対しては寛大さと苦笑いで接して見ないフリをするのが礼儀。
眉をひそめて、さりげなく話題を変え、そんな話などでなかったようにふるまうのが嗜み。
反発したり糾弾したりするのはもってのほか。
わたくしは知りましたわ。
嗜みなどと判ったような顔をして、なかったようにふるまえたのは、自分の身にかかわりがないから。
そういう目に合うのは、目下の者たち、わたくし達と関わりのない者たちと思い込めていからだったのだと。
貪られる彼女らと、わたくし達の間には、大した距離などなかったのに。
侯爵は、慄然として固まっているわたくしの前で、わざとらしく独り言をこぼしました。
灼熱の地底で布切れ一枚ばかりを身に着けて重労働をさせられる上に。
昼も夜もない世界で、下賤でむくつけき抗夫達という獣に囲まれていては、その命、半年ともつまい。
哀れなことだ、と。
そういう境遇に、フランボワーズを突き落とそうとしているのはわたくしなのです。
そしてこの男は、もし機会さえあれば、わたくしの事も喜んで突き落とすでしょう。
更に侯爵は独り言を続けます。
ああ、寂しいことだ。本当に独り身は寂しいことだ。
鉱山の経営権に加えて、わたくしかフランボワーズを差し出せば、この交渉を妥結する用意があるとほのめかしているのです。
そのとき、ふと、甘いささやきが、聞こえたのです。
フランボワーズにとって、
灼熱の地底での重労働と獣たちに弄ばれる二重の苦しみよりも、この男相手のほうが、まだマシではないか、と。
あの子は娼館で男女の営みには慣れているのですから。
心のどこかでは判っておりました。
これは単なる自己弁護。
侯爵の思惑と大した変わらない下劣さの発露。
自分が助かりたいだけのエゴイズムだと。
そもそもあの子は、娼館でも自分の体を許さず懸命に生き抜いてきたのです。
ですが、わたくしはその口実に飛びついてしまいました。
女としての身が脅かされるこの危険な空間から、一刻も早く逃れたかったのです。
わたくしは、侯爵に、フランボワーズの強制労働先を、ワッフル侯爵が経営する鉱山にすることを提案してしまいました。
交渉はあっさりと妥結しました。
侯爵の思惑はわかっております。
珍しいピンクブロンドを手に入れて、飽きるまで弄ぶつもりなのです。
もしフランボワーズを孕ませても、それは誰ともわからぬ抗夫の子供。
どうとでもなるのです。
そして、飽きたら、噂の秘密娼館にコレクションとして収めるつもりなのでしょう。
ワッフル侯爵邸から帰る馬車の中で、わたくしは吐いてしまいました。
わたくしは何をしているんでしょう。
あの子は『呪われたピンクブロンド』ではなく、フランボワーズという必死に生きているひとりの女の子なのに。
交渉をしている間。
利権をちらつかせれば、嘘を平気でつくと約束する高貴な方々の姿を見る度に。
資料を読み返して、あの子の辿って来た過酷な人生と人柄をますます知ってしまう度に。
その思いは募るばかりでした。
そして今日『高等特別裁定所』が開かれる日。
モンブラン侯爵家の威信、地位、それらを守るために、あの子の未来を奪うのが正しいことなのか。
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