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王道のために暗躍する
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2人並んで帰り道を歩いた。
「俺、海堂と仲良くしないで欲しいって言おうと思ってたんだけど、まさか和久がダークホースだとは思わなかった。」
「仲が良いかは分からないけど、稔はもう知ってるでしょ?海堂には時期生徒会長になって欲しいんだよねぇ。」
「それは昨日散々聞いたけど」
府に落ちない様子だが、とりあえずは納得してくれたらしい。
予定通りに稔の部屋へと辿り着く。
「とりあえず、何か飲む?」
「んー、じゃあお茶おねがーい」
「はいはい」
稔がお茶を用意している間に俺はカバンに入れて持って来ていたPCを起動させる。
笠井くんからメールが届いているので、確認を済ませる。
『FAVO®️iTE』の売り上げは順調らしく、今年発売するクラウンシリーズの試作品を届けてくれるらしい。
マイクロチップを内蔵したブレスレットで、手持ちのスマートフォンと連動することができる。
さらに、自宅のドアもこのブレスレットで開閉出来る。
荷物を減らしながらおしゃれが出来るってわけ!
色もブラック、ブラック×レッド、シルバー、ピンクゴールド、シルバー×ピンクゴールドの5色!
さらにスマートウォッチの付属品として脱着器具も別売りで販売する予定だ!
デザインも俺の好みドストライク!
ついついニマニマと口元が緩んでしまうのも仕方のないことだろう。
「何見てるんだよ」
「え?あー、『FAVO®️iTE』の新しく出る予定のブレスレットだよ」
「へぇ…」
お茶をテーブルに置いて稔は俺の隣に座った。
密着しながらPCを覗き込むので、俺は慌てPCを閉じた。
「む、なんで見せてくれないんだよ」
「企業秘密!」
「海堂と共有してる話題に、俺だけ入って行けないのはイヤなんだけど!」
「いや、でもこれは…」
「なんだかんだ言って央蜜は海堂好きだよな!そういうところがムカつく!」
「へ?」
ムキになった稔にソファに押し倒される。
「ちょっと、何言ってんのー?」
「央蜜が好きなこと俺も知りたい!」
「だったら調べれば良いでしょ?!」
「お前の口から教えて欲しい!」
「んぅう!」
稔の唇が俺の唇を塞いだ。
優しさの無い、嫉妬の塊の様な唇だった。
首に腕を回して、ゆっくり啄んでやれば、稔の唇をゆっくりと解されて優しく重ねられていく。
そっと髪を撫でれば、嫉妬の中にも優しさを帯びた瞳で見つめられ、胸のあたりがざわりと騒いだ。
「ふふ、教えて欲しいって言われて口を塞がれたら、教えてあげれないでしょー?」
「あ、ああ」
顔を赤く染める稔が、いつもと違って少し可愛く思えて、そっと頬をなぞる。
「教えてあげるから、ちょっと退いてくれない?」
「俺、海堂と仲良くしないで欲しいって言おうと思ってたんだけど、まさか和久がダークホースだとは思わなかった。」
「仲が良いかは分からないけど、稔はもう知ってるでしょ?海堂には時期生徒会長になって欲しいんだよねぇ。」
「それは昨日散々聞いたけど」
府に落ちない様子だが、とりあえずは納得してくれたらしい。
予定通りに稔の部屋へと辿り着く。
「とりあえず、何か飲む?」
「んー、じゃあお茶おねがーい」
「はいはい」
稔がお茶を用意している間に俺はカバンに入れて持って来ていたPCを起動させる。
笠井くんからメールが届いているので、確認を済ませる。
『FAVO®️iTE』の売り上げは順調らしく、今年発売するクラウンシリーズの試作品を届けてくれるらしい。
マイクロチップを内蔵したブレスレットで、手持ちのスマートフォンと連動することができる。
さらに、自宅のドアもこのブレスレットで開閉出来る。
荷物を減らしながらおしゃれが出来るってわけ!
色もブラック、ブラック×レッド、シルバー、ピンクゴールド、シルバー×ピンクゴールドの5色!
さらにスマートウォッチの付属品として脱着器具も別売りで販売する予定だ!
デザインも俺の好みドストライク!
ついついニマニマと口元が緩んでしまうのも仕方のないことだろう。
「何見てるんだよ」
「え?あー、『FAVO®️iTE』の新しく出る予定のブレスレットだよ」
「へぇ…」
お茶をテーブルに置いて稔は俺の隣に座った。
密着しながらPCを覗き込むので、俺は慌てPCを閉じた。
「む、なんで見せてくれないんだよ」
「企業秘密!」
「海堂と共有してる話題に、俺だけ入って行けないのはイヤなんだけど!」
「いや、でもこれは…」
「なんだかんだ言って央蜜は海堂好きだよな!そういうところがムカつく!」
「へ?」
ムキになった稔にソファに押し倒される。
「ちょっと、何言ってんのー?」
「央蜜が好きなこと俺も知りたい!」
「だったら調べれば良いでしょ?!」
「お前の口から教えて欲しい!」
「んぅう!」
稔の唇が俺の唇を塞いだ。
優しさの無い、嫉妬の塊の様な唇だった。
首に腕を回して、ゆっくり啄んでやれば、稔の唇をゆっくりと解されて優しく重ねられていく。
そっと髪を撫でれば、嫉妬の中にも優しさを帯びた瞳で見つめられ、胸のあたりがざわりと騒いだ。
「ふふ、教えて欲しいって言われて口を塞がれたら、教えてあげれないでしょー?」
「あ、ああ」
顔を赤く染める稔が、いつもと違って少し可愛く思えて、そっと頬をなぞる。
「教えてあげるから、ちょっと退いてくれない?」
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