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王道のために暗躍する
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「というわけで、俺はリアル王道学園劇場を敢行します!」
「あ、あぁ?」
あれからベッドに井戸して、寝転がりながら何通りかの王道学園物BL漫画を見せた後、俺は稔に向かって宣言した。
当たり前だが稔は難色の表情で俺を見てくる。
うん、そうだね。それが普通の反応だよね。
「舞台を整えるために、来年の生徒会は俺が人選していーい?」
「あー、とは言ってもなぁ」
隣にくっ付いて首を傾げると、顔を赤らめた見てが頬を掻きながらタブレットと俺を交互に見てくる。
「候補は大体決まってるんだよ?会長には海堂あたりを設定して、会計が俺。今年の一年の編入生に良さげな子が居るからその子に副会長やってもらえたらなぁって。Aクラスだし、ちょっと髪型弄るだけで化けそうなんだー!」
「待て待て!もしかして二つ返事で生徒会入るって言ったのもコレの為か?」
「そうだけど?」
稔は大きくため息を吐くと、トントンとタブレットを人差し指で叩いてジロリと俺を睨んでくる。
あぁ、言いたい事はなんとなく分かるけどね。
そんな露骨に見下す様な視線はやめてくれない?
「大体時季外れの編入生なんて来るわけねぇだろ」
ニンマリ笑うと途端に稔の顔は引き攣る。
まぁそうだよね。大体俺が何の根拠もなくそんな事やる訳ないじゃない?
「チッチッチ~それが来るんだなぁ!」
「はぁ?!」
「詳しくは話さないけど、アテがあるんだよー」
「だからってお前、…正気か?」
「ぶはっ!…正気か?だって!ふははっ!正気だよー?正気ってゆうより、本気?」
足をバタバタ動かしてベッドを半回転しながら転がる。
テンションマックスだね。
こうやって人と話すのってすっごく楽しい!
「流石にそれは…」
「引く?」
パタリと動きを止めて稔を見ると、暫くフリーズした稔が声を荒げながら髪をわしゃわしゃ掻き回し、枕に顔を埋めた。
「いや、あー、あ゛ー!!!っくそ!仮に編入生が来なくとも、ちゃんと機能する生徒会にしないとお仕置きだからな!」
「ふふっ、お仕置きって何するつもりー?えっちー!」
「おまっ!大体、今だって俺は我慢してるのにだな、そうやって煽る様な事を言うのはやめなさい!」
視線だけこちらを見る稔は、何か葛藤しているようにも見えるけど、わしゃわしゃの髪に枕に埋めた顔がとても可愛く思えた。
「ふふっ、はいはーい。ありがとう」
ちゅっ
眉間に唇を押し当ててキスをすれば、再び稔は枕に顔を埋めて唸り声を上げ出した。恥ずかしかったのかな?なんだかいつもより稔が可愛く思えて俺の口元はさらに緩まる。
うんうん、可愛いは正義!
「ぅぅうゔーーーっ!」
「ふふん♪稔の協力も得られたし、あとは生徒会に勧誘してイージーモードだね。」
「あ、あぁ?」
あれからベッドに井戸して、寝転がりながら何通りかの王道学園物BL漫画を見せた後、俺は稔に向かって宣言した。
当たり前だが稔は難色の表情で俺を見てくる。
うん、そうだね。それが普通の反応だよね。
「舞台を整えるために、来年の生徒会は俺が人選していーい?」
「あー、とは言ってもなぁ」
隣にくっ付いて首を傾げると、顔を赤らめた見てが頬を掻きながらタブレットと俺を交互に見てくる。
「候補は大体決まってるんだよ?会長には海堂あたりを設定して、会計が俺。今年の一年の編入生に良さげな子が居るからその子に副会長やってもらえたらなぁって。Aクラスだし、ちょっと髪型弄るだけで化けそうなんだー!」
「待て待て!もしかして二つ返事で生徒会入るって言ったのもコレの為か?」
「そうだけど?」
稔は大きくため息を吐くと、トントンとタブレットを人差し指で叩いてジロリと俺を睨んでくる。
あぁ、言いたい事はなんとなく分かるけどね。
そんな露骨に見下す様な視線はやめてくれない?
「大体時季外れの編入生なんて来るわけねぇだろ」
ニンマリ笑うと途端に稔の顔は引き攣る。
まぁそうだよね。大体俺が何の根拠もなくそんな事やる訳ないじゃない?
「チッチッチ~それが来るんだなぁ!」
「はぁ?!」
「詳しくは話さないけど、アテがあるんだよー」
「だからってお前、…正気か?」
「ぶはっ!…正気か?だって!ふははっ!正気だよー?正気ってゆうより、本気?」
足をバタバタ動かしてベッドを半回転しながら転がる。
テンションマックスだね。
こうやって人と話すのってすっごく楽しい!
「流石にそれは…」
「引く?」
パタリと動きを止めて稔を見ると、暫くフリーズした稔が声を荒げながら髪をわしゃわしゃ掻き回し、枕に顔を埋めた。
「いや、あー、あ゛ー!!!っくそ!仮に編入生が来なくとも、ちゃんと機能する生徒会にしないとお仕置きだからな!」
「ふふっ、お仕置きって何するつもりー?えっちー!」
「おまっ!大体、今だって俺は我慢してるのにだな、そうやって煽る様な事を言うのはやめなさい!」
視線だけこちらを見る稔は、何か葛藤しているようにも見えるけど、わしゃわしゃの髪に枕に埋めた顔がとても可愛く思えた。
「ふふっ、はいはーい。ありがとう」
ちゅっ
眉間に唇を押し当ててキスをすれば、再び稔は枕に顔を埋めて唸り声を上げ出した。恥ずかしかったのかな?なんだかいつもより稔が可愛く思えて俺の口元はさらに緩まる。
うんうん、可愛いは正義!
「ぅぅうゔーーーっ!」
「ふふん♪稔の協力も得られたし、あとは生徒会に勧誘してイージーモードだね。」
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