56 / 92
王道のために暗躍する
これでも好きだと言えるのか?!
しおりを挟む
「あー、ムカつくー」
相良が去ったあとの部屋で一人ソファで足をバタバタとさせて声に出す。
セックス自体は気持ちよかったけど、もやもやする。
理由はもう検討がついている。
というか相良とセックスした事でしっかりと自覚した。
「ドキドキしない」
そう、相良とのセックスでは昂ぶる高揚感が湧いてこないのだ。
今まで思い返して見ると相手を組み敷く高揚感はあれど、上に乗られて心臓が喜びの鼓動を上げることなど無かった。
稔とのセックス以外では。
「やっぱりそういうことなのかなー」
稔の事を考えればドクリと心臓が跳ね上がり、稔と話した時の事、行為の事などが頭に過ぎって口元がニヤニヤと緩んでしまう。
そして先程見た、親衛隊長である一ノ瀬との事後であっろう光景を思い出し一気にテンションが降下してゆく。
「うーん、厄介だ」
胸の中にシコリが出来たように苦しい気持ち。
どうしたものかと天井を見つめる。
そもそも、稔は自分のどこが良いのだろう。
前に何か言っていたような気がしないでも無いが、忘れてしまった。やっぱり顔だろうか。自分の顔が整っている自覚はある。寧ろ無ければ会計ポジションを狙ったりはしない。
では内面は?手当たり次第盛っていた自覚があるが、そんな人間を好きになるだろうか?
俺だったらならない。いや、美味しく見学させて貰うためにお友達にはなりたいけど。
俺という人間を知ってもなお、稔は俺が良いと言うのだろうか?
駄目だ、考えるとどうしてか気分が降下してゆく。
ジクジクと痛む胸を抑えて立ち上がる。
時計を見ると22時を過ぎていた。
今から会いに行くには世も更けている。
PCを起動させ、笠井へのメールの返信と来年の生徒会候補生へ個人的にメールを送信する。
最後に稔へメッセージを送って眠る事にしたのだった。
その頃稔は、自室で悶々と怒りを抑えていた。
シャワーを浴び終わった頃に、親衛隊長だと名乗る一ノ瀬がやってきた。一回俺とヤれればもう央蜜には手を出さないと迫ってくるので、ヤろうと思った。
全く俺に靡かない央蜜が少しは嫉妬でもしてくれるかと思ったのだ。
思ったのだが、出来なかった。
どんなに舐められようが触られようが勃たないのだ。
そのすぐ後に央蜜が訪ねて来て誤解されてしまった。
それが目的ではあったのだが、軽蔑するような視線を向けられ背筋が凍った。
やっぱり俺にはこんな回りくどいのは性に合わない。
ドンッと好意をぶつけて奪うしかない。
なんなら央蜜のことを囲い込んで監禁したっていい。
淫らな央蜜の事を考えれば俺の自身は熱くなり、先程勃たなかったのが嘘の様だ。
そんな中、スマホが音を鳴らす。
こんな時間に誰だ。
開くと央蜜からのメッセージだった。
《明日、泊まりに行くから》
ちょっ、これってどういう意味で捉えれば良いのだ?!
少しは嫉妬したのか?
央蜜からのお誘い?!
それとも他の意図があるのか?
今まで悶々と考えていた全てが吹き飛ばされる。
早く明日になればいいのに。
相良が去ったあとの部屋で一人ソファで足をバタバタとさせて声に出す。
セックス自体は気持ちよかったけど、もやもやする。
理由はもう検討がついている。
というか相良とセックスした事でしっかりと自覚した。
「ドキドキしない」
そう、相良とのセックスでは昂ぶる高揚感が湧いてこないのだ。
今まで思い返して見ると相手を組み敷く高揚感はあれど、上に乗られて心臓が喜びの鼓動を上げることなど無かった。
稔とのセックス以外では。
「やっぱりそういうことなのかなー」
稔の事を考えればドクリと心臓が跳ね上がり、稔と話した時の事、行為の事などが頭に過ぎって口元がニヤニヤと緩んでしまう。
そして先程見た、親衛隊長である一ノ瀬との事後であっろう光景を思い出し一気にテンションが降下してゆく。
「うーん、厄介だ」
胸の中にシコリが出来たように苦しい気持ち。
どうしたものかと天井を見つめる。
そもそも、稔は自分のどこが良いのだろう。
前に何か言っていたような気がしないでも無いが、忘れてしまった。やっぱり顔だろうか。自分の顔が整っている自覚はある。寧ろ無ければ会計ポジションを狙ったりはしない。
では内面は?手当たり次第盛っていた自覚があるが、そんな人間を好きになるだろうか?
俺だったらならない。いや、美味しく見学させて貰うためにお友達にはなりたいけど。
俺という人間を知ってもなお、稔は俺が良いと言うのだろうか?
駄目だ、考えるとどうしてか気分が降下してゆく。
ジクジクと痛む胸を抑えて立ち上がる。
時計を見ると22時を過ぎていた。
今から会いに行くには世も更けている。
PCを起動させ、笠井へのメールの返信と来年の生徒会候補生へ個人的にメールを送信する。
最後に稔へメッセージを送って眠る事にしたのだった。
その頃稔は、自室で悶々と怒りを抑えていた。
シャワーを浴び終わった頃に、親衛隊長だと名乗る一ノ瀬がやってきた。一回俺とヤれればもう央蜜には手を出さないと迫ってくるので、ヤろうと思った。
全く俺に靡かない央蜜が少しは嫉妬でもしてくれるかと思ったのだ。
思ったのだが、出来なかった。
どんなに舐められようが触られようが勃たないのだ。
そのすぐ後に央蜜が訪ねて来て誤解されてしまった。
それが目的ではあったのだが、軽蔑するような視線を向けられ背筋が凍った。
やっぱり俺にはこんな回りくどいのは性に合わない。
ドンッと好意をぶつけて奪うしかない。
なんなら央蜜のことを囲い込んで監禁したっていい。
淫らな央蜜の事を考えれば俺の自身は熱くなり、先程勃たなかったのが嘘の様だ。
そんな中、スマホが音を鳴らす。
こんな時間に誰だ。
開くと央蜜からのメッセージだった。
《明日、泊まりに行くから》
ちょっ、これってどういう意味で捉えれば良いのだ?!
少しは嫉妬したのか?
央蜜からのお誘い?!
それとも他の意図があるのか?
今まで悶々と考えていた全てが吹き飛ばされる。
早く明日になればいいのに。
5
お気に入りに追加
296
あなたにおすすめの小説
童貞が建設会社に就職したらメスにされちゃった
なる
BL
主人公の高梨優(男)は18歳で高校卒業後、小さな建設会社に就職した。しかし、そこはおじさんばかりの職場だった。
ストレスや性欲が溜まったおじさん達は、優にエッチな視線を浴びせ…
くまさんのマッサージ♡
はやしかわともえ
BL
ほのぼの日常。ちょっとえっちめ。
2024.03.06
閲覧、お気に入りありがとうございます。
m(_ _)m
もう一本書く予定です。時間が掛かりそうなのでお気に入りして頂けると便利かと思います。よろしくお願い致します。
2024.03.10
完結しました!読んで頂きありがとうございます。m(_ _)m
今月25日(3/25)のピクトスクエア様のwebイベントにてこの作品のスピンオフを頒布致します。詳細はまたお知らせ致します。
2024.03.19
https://pictsquare.net/skaojqhx7lcbwqxp8i5ul7eqkorx4foy
イベントページになります。
25日0時より開始です!
※補足
サークルスペースが確定いたしました。
一次創作2: え5
にて出展させていただいてます!
2024.10.28
11/1から開催されるwebイベントにて、新作スピンオフを書いています。改めてお知らせいたします。
2024.11.01
https://pictsquare.net/4g1gw20b5ptpi85w5fmm3rsw729ifyn2
本日22時より、イベントが開催されます。
よろしければ遊びに来てください。
真冬の痛悔
白鳩 唯斗
BL
闇を抱えた王道学園の生徒会長、東雲真冬は、完璧王子と呼ばれ、真面目に日々を送っていた。
ある日、王道転校生が訪れ、真冬の生活は狂っていく。
主人公嫌われでも無ければ、生徒会に裏切られる様な話でもありません。
むしろその逆と言いますか·····逆王道?的な感じです。
王道にはしたくないので
八瑠璃
BL
国中殆どの金持ちの子息のみが通う、小中高一貫の超名門マンモス校〈朱鷺学園〉
幼少の頃からそこに通い、能力を高め他を率いてきた生徒会長こと鷹官 仁。前世知識から得た何れ来るとも知れぬ転校生に、平穏な日々と将来を潰されない為に日々努力を怠らず理想の会長となるべく努めてきた仁だったが、少々やり過ぎなせいでいつの間にか大変なことになっていた_____。
これは、やりすぎちまった超絶カリスマ生徒会長とそんな彼の周囲のお話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる