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王道のために暗躍する
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「で、結局会長と会計は付き合ってるの?」
「いや、それがどうも違うみたいだぞ」
「じゃあなんでお揃いのピアスしてるんだ?」
「キープ?」
「斎賀が会長を?」
「会長が斎賀を?」
「でも仲良く肩組んで食堂にいらしたけど?」
「つかやっぱり斎賀様がネコ?」
「会長がネコな訳ないだろ」
「斎賀様を抱いてみたーい」
「「分かる!」」
がやがやとそこかしこから聞こえる噂。
「静かに!」
ピシリと響く声に、辺りの騒めきは途端に収まる。
「僕が斎賀様の所に言って真相を聞いてくるから。それまで噂話は禁止」
響く声の主はとても艶のある少し長い髪を1つに束ねた男。
朝霧 凛 斎賀親衛隊の隊長である。
「今日、一ノ瀬隊長が斎賀様に接触した際、頂いたミルクティーを投げつけたという連絡が入っている。噂話をした所で何も変わらないし、後藤様と斎賀様に危害が加わる様なことがあってはならない。親衛隊という立場を誤って理解しない様に。」
続けて声を掛けたのは緩い天パを外に跳ねている男。後藤親衛隊副隊長小鳥遊 司だった。
「これは2つの親衛隊の命令や!全隊員に漏れなく通達する様に!」
最後に声を上げたのは斎賀親衛隊副隊長 相良 健太。
央蜜と同じく177cmの身長で、黒い髪を同じ様に流している。
一ノ瀬以外の親衛隊幹部が集まる中告げられた命令に、隊員達は閉口した。
「僕は今から斎賀様の部屋に行ってくる。小鳥遊は相良と一緒に後藤様の元へ話を聞きに行ってくれる?」
「双方の言い分を別々に聞いて確認するんだね」
朝霧と小鳥遊の会話を遮る様に相良は会話に入り込む。
「待った、別の親衛隊が行った方が良いやろ?凛が後藤様で小鳥遊が斎賀様の方がみんな納得するんやない?もし意見が合わんような時に、凛が斎賀様の味方をするとも限らんしなぁ?」
「むぅ、そうだね。ではそうしよう」
「確かに、隊員の不満が出ないためにはそれが一番でしょう」
相良の言葉に納得の姿勢を見せるものの、朝霧の心境は複雑だった。
相良を斎賀様に会わせても良いものか。
朝霧はこっそりと小鳥遊に声を掛ける。
「小鳥遊、相良と斎賀様を二人っきりにしないで欲しい」
「相良を?」
「アイツは狂信者だからちょっと予想が出来ないんだ」
首を傾げながらも「分かった」と返事をする小鳥遊を見て、朝霧は少し安堵の息を吐く。
一抹の不安を抱きながらも親衛隊会議は解散となった。
「いや、それがどうも違うみたいだぞ」
「じゃあなんでお揃いのピアスしてるんだ?」
「キープ?」
「斎賀が会長を?」
「会長が斎賀を?」
「でも仲良く肩組んで食堂にいらしたけど?」
「つかやっぱり斎賀様がネコ?」
「会長がネコな訳ないだろ」
「斎賀様を抱いてみたーい」
「「分かる!」」
がやがやとそこかしこから聞こえる噂。
「静かに!」
ピシリと響く声に、辺りの騒めきは途端に収まる。
「僕が斎賀様の所に言って真相を聞いてくるから。それまで噂話は禁止」
響く声の主はとても艶のある少し長い髪を1つに束ねた男。
朝霧 凛 斎賀親衛隊の隊長である。
「今日、一ノ瀬隊長が斎賀様に接触した際、頂いたミルクティーを投げつけたという連絡が入っている。噂話をした所で何も変わらないし、後藤様と斎賀様に危害が加わる様なことがあってはならない。親衛隊という立場を誤って理解しない様に。」
続けて声を掛けたのは緩い天パを外に跳ねている男。後藤親衛隊副隊長小鳥遊 司だった。
「これは2つの親衛隊の命令や!全隊員に漏れなく通達する様に!」
最後に声を上げたのは斎賀親衛隊副隊長 相良 健太。
央蜜と同じく177cmの身長で、黒い髪を同じ様に流している。
一ノ瀬以外の親衛隊幹部が集まる中告げられた命令に、隊員達は閉口した。
「僕は今から斎賀様の部屋に行ってくる。小鳥遊は相良と一緒に後藤様の元へ話を聞きに行ってくれる?」
「双方の言い分を別々に聞いて確認するんだね」
朝霧と小鳥遊の会話を遮る様に相良は会話に入り込む。
「待った、別の親衛隊が行った方が良いやろ?凛が後藤様で小鳥遊が斎賀様の方がみんな納得するんやない?もし意見が合わんような時に、凛が斎賀様の味方をするとも限らんしなぁ?」
「むぅ、そうだね。ではそうしよう」
「確かに、隊員の不満が出ないためにはそれが一番でしょう」
相良の言葉に納得の姿勢を見せるものの、朝霧の心境は複雑だった。
相良を斎賀様に会わせても良いものか。
朝霧はこっそりと小鳥遊に声を掛ける。
「小鳥遊、相良と斎賀様を二人っきりにしないで欲しい」
「相良を?」
「アイツは狂信者だからちょっと予想が出来ないんだ」
首を傾げながらも「分かった」と返事をする小鳥遊を見て、朝霧は少し安堵の息を吐く。
一抹の不安を抱きながらも親衛隊会議は解散となった。
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