本編完結【R18】地味すぎる転生悪役令嬢、攻略対象と関わらずに…俺様ヤンキー公爵に絡まれる。Why？

豊穣祝祭期間

265: 地味令嬢は悪役令嬢の窮地に遭遇する。

それに気付いたのは偶々だった。

「誰！？デクスターじゃないわ！貴方、一体！？」


切羽詰まったサンストーンの声にハッとする。




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日も陰り、宵祭もそろそろイベントが終わり、
出店で飲食するくらいしかする事がなくなってきた頃、

アレックスは、私を、結界張った校舎の屋上に残して、
出店の飲食物を仕入れに行った。

こないだと同じく、ゆったりグランピング仕様である。

なんとなーく、この後のいちゃつきを予想してソワソワしていると、

突然、冒頭のサンストーンの声が、
階下の、校舎裏の植林の中から聞こえて来たと云うわけである。

正直、こんなところにアレックスが巣作りしてなきゃ気付かなかったろうし、
向こうも、こんなところに人が居るとは思わなかったから、ソコを選んだんだろう。

取り敢えず、スマートウォッチでアレックスにヘルプを求めよう！

「…っく！……な、ま、魔法が……！？」

「へへへ、悪いが、スペルジャミングだ……魔法は使えねーよ？」

マジかよ！

下から聞こえてきた声に焦る。
取り敢えず、たすけの3文字打って送信。
マジックボックスから、お遊びで作った仮面を出して着けて、
風魔法でサンストーンの居る辺りに飛び降りた！


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「へへへ……そう睨まないでくれよ。
　これから、あんたの初めてになる男達なんだぜ？
　イイ思い出にしようじゃないか……。」

へへへへ…ハハハハハ………≪ドン！！≫ぅうわ！？

下卑た笑いを浮かべながら間合いを詰める男達とサンストーンの間に降り立てば、なんだなんだと騒ぎ立てるので、
何だかんだと訊かれた時みたいに仁王立ちで胸を反らす！

ざわざわと戸惑ってる敵は7人。リーダー格は山賊のお頭って感じの髭とか体毛が濃いじゃが芋顔。
その横に、如何にも小悪党って感じの細身のチビがいる。
後は、人手かき集めたって感じ。

vs 

フェリたんノープラン@アレックス待ち

さっきドン！！って着地したけど、これ、足ちょっと痛かった。
2メートル位上空から、魔法が掻き消された感じがして、
ちょっと残ってた魔法の余波みたいなので1メートル下降出来たけど、その後ドサッと落ちた。チビるかと思った。

これが、魔法妨害……。スペルジャミングって言ってたな。
魔道具の機能は正常に稼働してる。
仮面も、アレックスとのお忍び用のローブも。

風が私の白金髪の巻き毛を揺らす。
軽く掌にクリンナップを掛ける。正常。魔力も出た。

で、どうするかなんだけどー。



「おいおい、なんだあ？」