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後期だ!(まだ始まってない)

175: 地味令嬢とヤンキーの何でもない日の何でもない時間。

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ぐらり、と世界が揺れて、

揺ら、揺ら、

揺り篭か、ブランコか、

暖かい。

ポカポカしてきた。

ふわり、と、少しウッディなグリーンノート。


……ベルガモット、 シダー、 少し、サンダルウッド……。

大好きな香り。
大好きな人の香り。

すり、とポカポカする柔らかい壁におでこを擦れば、
くすり、と微笑む気配がする。


ふわふわもぞもぞして、ブワッと温かくなる。

あ、これ、お風呂だ……。


ゆっくり、湯船に沈められて、眠くて動かない体がぷかりと浮く。

バスタブの縁に頭を乗せられて、ゆっくりおでこにお湯が掛かる。

優しく頭皮をマッサージしながら髪を洗ってくれて、
髪をトリートメントしてくれて、
体を優しく洗われて……。

アレックス……
と、もごもご呟けば唇がふわりと塞がれる。

ーー

ーーー

ーーーーー

気が付いたら、湯船に浸かっているアレックスの上に跨がり、
アレックスの肩に頭を乗せて湯船に浸かっていた。

アレックスが何度も肩に湯を掛けてくれる。

髪を手櫛で優しくすいてくれるのが心地好かった。

そっと、アレックスの肩に口づける。

くすり、と笑ってアレックスが髪に口づけた気配がした。



ーーーーーーー

ーーーー

ーー


次に意識が浮上した時は、ベッドの中で、

数日ぶりにアレックスの腕の中で眠っていた。


随分久し振りに感じる、滑らかな肌の感触と温もりに嬉しくなり、
もそもそとくっついて、目の前の首や鎖骨にキスの雨を降らせる。

アレックスの意識も少し浮上したのか、
頭にキスを返してくるので、
泥のようにくたくたと重い体を引き摺り上げて、彼の弾力ある唇に口づけした。

アレックスのアメジストの瞳が開かれる事はなかったが、
重そうにもたげた手がふらふらと私を求めて彷徨い、私の体に絡み付く。

なかなか開かない瞳を擦り擦り、上体を起こすと、
外は日も高いのか、塞がれた窓から白く強い光が射し込んでいた。

重い体を、鯨が砂浜に打ち上げられるかの様にアレックスの上に乗せ、
アレックスの唇から首筋、鎖骨を通って、胸や張りのある腹筋まで、唇と舌で散歩する。


臍の下、腰骨に寄り道してから、下生えの付近まで降りる。

私のとは違う、硬い太腿を、膝の方から撫でながら根元に近付くと、
胸の谷間にもぞもぞと侵入り込んでくるモノがいた。

私に反応してくれているのが嬉しくて、そっと、胸で挟んでみてから、
その大きくなりつつあるモノをよく検分しようと手を添える。


指が、その独特の硬さを感じた瞬間、
ガバッと凄い勢いでアレックスが起き上がり、あっという間に両手を掴まれ、唇を塞がれる。

そのまま、抱き上げられ、アレックスの腕に閉じ籠られて激しくキスをされる。

呼吸を奪い、口のナカの弱い所をこれでもかと舌で攻め立てられ、抵抗を試みるも前後不覚に追いやられる。


「イタズラ性悪猫め……。おちおち寝てられやしない。」

「……寝てらして、良かったのに…。」

ふふっと笑いながら、そういうと、ギュッと鼻を摘ままれた。

痛かったが、拗ねたアレックスが何だか可愛くて、思わずクスクスと笑ってしまう。

「淑女みたいな言い方したって許さないからな。

 後でお仕置きだ…。」

アレックスもクスクス笑って鼻で鼻をつついてくる。

私の手がアレックスの髪を掻き上げて、
アレックスの大きい手が私の髪を掻き上げて。

二人で何度も啄むように口づけをした。



新学期まで後3日。

ヤりまくったと思ったのに、急に、まだ足らない気がして、

私達はどちらともなく求めあった。


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