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後期だ!(まだ始まってない)

137: 満腹地味令嬢は夢の中、ヤンキーの誘導に嵌められる。

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食事は明け方からドラゴンステーキだった。

素敵ィ!!

食前の祈りと頂きますをして、アレックスが一口分切り分けた所で、

ドスウッッとアレックスのステーキにフォークを突き刺す。

呆然とするアレックスの瞳を瞳孔開き気味に見詰めたまま、

切り分けた一口分を残して、ステーキをテーブルに汁が垂れるのも気にせず私の皿に移動させる。



さて、頂きます。

私は何事も無かったようにステーキを食べ始めた。

そんな私をアレックスは黙って見詰め、一口分のドラゴンステーキとパン、付け合わせを食べた後、お茶とお菓子を食べていた。

笑いを堪えていたのか、肩がブルブルと震えていた。


ふーんだ!

私はというと、大きめに切り分けた一口を頬張って、肉汁が口の中で迸ったのを感じた瞬間、
アレックスへの怒りなど忘れ、ただひたすら噛んで呑み込む機械と化し、その豊潤な旨味を味わい続けた。

がふがふ、がぶりがぶりと肉を喰らい続け、あっという間に2人前(ー1口分)を平らげてしまった。

アレックスが淹れてくれたお茶を美味しく頂いて、お菓子をモリモリ食べる。

ポルボローネ美味し!

あ、マカロン♡
このマカロン最高!ピユール・へルメみたい!

幸せじゃー!!


アレックスがお菓子を差し出しながらクスクス笑っていたが、気にせず心行くまで食べた。

満腹になり、落ち着いたと思ったら、途端に目がしぱしぱしだす。

目を擦れば、すぐにアレックスが気付いて声を掛けてくる。

「眠い?寝るか?」

「……眠い。けど、お風呂入ってから寝たい。です。」

ちょっとクラクラしながらそう言うと、すぐに入浴の準備をされ、抱っこでバスルームに連れられる。

暖かい湯船に浸かり、バスタブの縁に頭を預けて頭を洗って貰えば、

もう、天国でおじゃるよ……。

アレックスが、優しく頭皮マッサージしながら聞いてくる。



「フェロー、キモチイイ、か?」

「ふぁぃ、キモチイーれす…です。」

頑張って喋らないと呂律が回らない位眠い。

いや、
ほぼ寝ている。

「フェロー…首筋も凝ってるな…揉んでやろう。」

「んふぁぃ……」

「フェロー、…キモチイイ、か?」

「ふぁ…ぃ。キモチーれす……。」

「フェロー……?ココは?……キモチ…イイか?」

「ふぇ……ぃ」

「フェロー…?……イイのか?」

「ふぁ、……チーですぅ……」



「フェロー…………いい、か?」


「フェロー?」

「はっ?ふぁぃ、…はぃ、いーれすぅ……。」

結構しっかり眠り掛けていた私は、アレックスの呼び掛けに慌てて返事する。



クス。と、アレックスが笑った気がした。


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