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地味すぎる転生悪役令嬢爆誕
59: 地味令嬢とヤンキー、こなれた2人の朝活と虹色と。
しおりを挟むお茶を淹れ終わり、
振り返ったアレックスがこっちを見て少し目を見開き、眉を下げ、顔を赤らめた。
やっぱ室内は下着姿が良かった?
そんな下着姿気に入ってくれてたんなら、何か嬉しいし、今からでも…
「おい!止めろ!俺は下着じゃなかったからってガッカリなんかしてないからな!脱ごうとするな!よく考えろ。伯爵令嬢が下着で部屋をうろつくのはおかしいだろ?」
「アレックス様、お顔が真っ赤ですよ。」
「五月蝿い。少し毒されかけてた自分を恥じたんだ。ほら、食事だ。早く席に着け。」
へーへー。
お腹ペコペコだし素直に席に着く。
それにしても、私の考えたコト良く判ったな。
まぁ、私も、アレックスが下着姿じゃないのにガッカリしてから、そんな自分に赤面したのは判ったけど。
お互い顔に出るのか、馬が合うのか…。
ちょっと嬉し恥ずかし。
朝御飯は、紙箱に入った野菜多めのデリカテッセン数種類と、虹色のベーグルだった。
すっっごーーーい…。
ほわー……っと私は目が釘付けになる。
ネットで見て憧れてたヤツそのまんま!
虹色のベーグルの間に、一つは白のクリーム、もう一つは綺麗な水色と紫のクリームが挟まれていた。
しかもクリームに銀のアラザンやらネオンイエローの星が散らされて、ベーグルの上にはシロップらしきものを塗ってカラースプレーを散らせてある。
わきゃーー!!
一緒に食前の祈りをして、ベーグルに手を伸ばしかけたら、アレックスに取り分けたデリをそっと差し出された。
「フェリシア、ベーグルはデザートだよ」
「……はぁい。」
ブレックファストに愛しの有能執事が淹れたブレックファストティーを飲む、んーー至福。
デリはスッゴく美味しかったけど、学園の味じゃなかった。ベーグルも、こんな可愛いの学園じゃ売ってない。
「スッゴく美味しいです。ありがとうございます、アレックス様。
でも、これ何処で買ったんですか?朝から王都に??」
マジックボックスは時がほぼ止まるらしいから日持ちがする。でも、多分アレックスはいつも、その日に買って来る。
「これは、どちらも城下のプラチナ区域の店だ。朝から王城に用があったから、帰りに買ってきた。店内限定メニューもあるらしいから、今度一緒に行こうか。」
そう言って微笑むアレックスは公爵令息然としていて、つい、ときめいてしまった。
ヤンキーのクセに生意気だわ!
でも、私まだ一度も、令嬢達がキャッキャするプラチナ区域に行ったことが無かったので、コクコクと頷いておいた。
デリを食べ終え、満を持してベーグルを頂く。
勿論、紫と水色のクリームのヤツだ。
ちょっと、私とアレックスの瞳の色みたいで照れる。
アレックスの淹れてくれたエスプレッソと共に頂く。
味はプレーンベーグルに甘いブルーベリーとレモンのチーズクリームが挟まっている。
超美味しくて虹色。って、こんなにも人を幸せにするのかー♡♡♡
隣を見たらアレックスが恐る恐る食べていた。
小動物かよ。
ヤバい、超可愛い。
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