上 下
51 / 354
地味すぎる転生悪役令嬢爆誕

51: お目覚め地味令嬢と落ち込みヤンキー。

しおりを挟む
パチッと目が覚めた。

何処だ、ベッドだ。

「起きたか。」

アレックスが覗き込む。アメジストの瞳が少し蔭っている。思い出した。3本指。グリグリされて、多分気絶。

「おはようございます。アレックス様。お腹ペコペコです。」

そう言えば、途端にアレックスの肩から力が抜ける。
へにゃりと気の抜けた笑顔が可愛いではないか。

ふふーん?何だか罪悪感抱えてるよーだから、そこに甘えて存分にパシッたろーやんかー♡

ハイ、取り敢えず起こしてー?

私はアレックスにパッと広げて伸ばす。流石私の有能執事。凄く滑らかに起こしてくれるじゃーん?

「今何時ですか?」

「11時少し前だ。」

はっや!あんだけ色々やってまだ11時?

「まだ午前中なんですね。すごーい。あ、私、ちょっと失礼してシャワー浴びてきます。」

「そうか。……俺が洗ってやろうか?」

ドギマギした反応でも見れるかと思ったのに、逆にカウンターを喰らう。

アレックスの腹筋とか、洗われる妄想が一気に頭から溢れ、きゅーーーーっと全身が赤くなるのを感じた。

そんな私を見て、
アレックスもきゅーーーーっと赤くなったので、一応溜飲を下げておく。

「……今日は、いいです。…でも、今度洗って貰うので、この一回はその時迄ちゃんと置いておいて下さい!
私、めっちゃ指示細かいし、長風呂ですけど、ちゃんと従って下さいね♪」

照れながらもアレックスが了承したので、私はバスルームに飛び込んだ。

取って置きの石鹸をひっ掴む。

冷たい水と香りの良い石鹸に色々な熱が冷えていく……。

さっとシャンプーとリンスをして、流して、全身更に流して……キンキンキリリと気が引き締まったところで風呂から出て、クリンナップで水気を飛ばす。

あ、替えの下着が無いよ。
タオルでいく?んー。

「アレックス様、そこのベッド横のモコモコしたカーディガン取ってください。出来れば魔法でー。」

脱衣所から顔だけ出してお願いすれば、直ぐにカーディガンが飛んで来た。
さっと羽織って隣のクローゼットに入る。


実は私、前世から白とベージュの下着が大ッ嫌いで。
ベージュは0、白ベースは数枚しか持ってない。

でも、今日は甘々の気分だったので、白地にアクアやフーシャピンク、ライムイエローのリボンやフリルが散りばめられた下着セットにした。

ブラとパニエ風ボクサーと、白のガーターレスのレースタイツ。

私服は、うん、今はカーディガンを羽織るだけで、出掛けるならその時着よう。
一番前に一着ワンピースを掛けておく。

クローゼットから出て、アレックスにキスをする。

「…お待たせしました。アレックス様。」

「……驚く程速かったぞ。 腹ペコなんだろう?朝食もあるが、この時間なら町に食べに行くのも手だ。どうする?」

「食べに行きたい!です!」

アレックスが嬉しそうに微笑む。

私はクローゼットに飛び込むと、カーディガンを脱いでスポッとワンピースを被り、面倒なボタンをチマチマ留めながら靴を履き、鞄をひっ掴んでアレックスのもとに戻った。

「やっぱり速すぎるぞ。」

なんて言うアレックスを無視。

お腹ペコり過ぎたので、冷凍庫からチョコを一握り掴み、一粒アレックスに口移しして、残りは全部自分の口に放り込んだ。




「成程。いつも、チョコは歩きながら食べてたんだな?」



あ、まーたバラしちゃった……。



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

【R-18】悪役令嬢ですが、罠に嵌まって張型つき木馬に跨がる事になりました!

臣桜
恋愛
悪役令嬢エトラは、王女と聖女とお茶会をしたあと、真っ白な空間にいた。 そこには張型のついた木馬があり『ご自由に跨がってください。絶頂すれば元の世界に戻れます』の文字が……。 ※ムーンライトノベルズ様にも重複投稿しています ※表紙はニジジャーニーで生成しました

大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました

扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!? *こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。 ―― ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。 そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。 その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。 結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。 が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。 彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。 しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。 どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。 そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。 ――もしかして、これは嫌がらせ? メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。 「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」 どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……? *WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。

悪役令嬢は王太子の妻~毎日溺愛と狂愛の狭間で~

一ノ瀬 彩音
恋愛
悪役令嬢は王太子の妻になると毎日溺愛と狂愛を捧げられ、 快楽漬けの日々を過ごすことになる! そしてその快感が忘れられなくなった彼女は自ら夫を求めるようになり……!? ※この物語はフィクションです。 R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。

女子大生、ストーカーに犯される

ぺこ
恋愛
女子大生がストーカーの男に家に押し入られて犯されちゃうお話。 最初は無理やりですが、最後はヒロインちゃんも気持ちよくなって快楽堕ちします。

年上彼氏に気持ちよくなってほしいって 伝えたら実は絶倫で連続イキで泣いてもやめてもらえない話

ぴんく
恋愛
いつもえっちの時はイきすぎてバテちゃうのが密かな悩み。年上彼氏に思い切って、気持ちよくなって欲しいと伝えたら、実は絶倫で 泣いてもやめてくれなくて、連続イキ、潮吹き、クリ責め、が止まらなかったお話です。 愛菜まな 初めての相手は悠貴くん。付き合って一年の間にたくさん気持ちいい事を教わり、敏感な身体になってしまった。いつもイきすぎてバテちゃうのが悩み。 悠貴ゆうき 愛菜の事がだいすきで、どろどろに甘やかしたいと思う反面、愛菜の恥ずかしい事とか、イきすぎて泣いちゃう姿を見たいと思っている。

男友達を家に入れたら催眠術とおもちゃで責められ調教されちゃう話

mian
恋愛
気づいたら両手両足を固定されている。 クリトリスにはローター、膣には20センチ弱はある薄ピンクの鉤型が入っている。 友達だと思ってたのに、催眠術をかけられ体が敏感になって容赦なく何度もイかされる。気づけば彼なしではイけない体に作り変えられる。SM調教物語。

処理中です...