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地味すぎる転生悪役令嬢爆誕

31: ☆地味令嬢の美味しい時間は終わり、ヤンキーのお仕置きが始まる。

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「お仕置きタイムだよ♪」




「ぇ、は?」

アレックスがニコニコしながらコーヒーを飲み干す。
満腹感と幸せに浸っていた脳ミソが動かそうにも上手く働かない。

「昨日のお仕置きは、嘘吐いた罰だったろ?だから、今日は一昨日すっぽかした罰だ。」

さっきまで美味しい食事とコーヒーの余韻で潤っていた口の中が急激にカラカラになっていく。



チャッ!

チラッと見た扉がひとりでに施錠される。
……ワーォ!

ギギッと首を動かし、アレックスに向き直る。

「何、逃げようとしてんだよ。」

ニコニコしてるアレックスの笑顔は変わらなかったが、アメジストの瞳に宿した冷たい光のせいで黒く、凶悪で、何処か妖艶にも感じられた。

ゃ、逃げようなんて、そんな、ちょっと見ただけじゃん……。

とりあえず、素直に従ってた方が傷は浅そうなので、此処は我慢しようと思う。

何か怖いけど。

めっちゃ怖いけど。

怖い!!

「立てよ、フェリシア。こっちに来い。」

ぬるくなったコーヒーを呷り、小さく御馳走様と言って立つ。
こっち、と言っても、元々2歩分位しか離れてない訳で。

「脱げよ。」

ゆったりと背凭れにもたれ、悠然と組んだ長い脚と、膝が触れあいそうな位置で言われた通りに脱ぐ。

恥じらいはないのでサッサカ脱ぐよ。

ジャケット、リボン、スカート、シャツ…。

気にせず床に落としていくのに、ふわふわと浮かんでコーヒーテーブルに乗っていく。
ついでに色眼鏡と髪を止めてるリボンもふわふわとコーヒーテーブルに飛んでいく。


バッ○モービル下着になると、促されるままアレックスの膝に跨がる。

見るからに気分を良くしたアレックスが、此方を見上げ、ちょんちょんと自分の唇を叩く。

素直に口付ければ、嬉しそうに笑って、何度も角度を変えて唇を啄んでくる。

私の方から唇を舐め、舌を絡ませる。
少し驚くアレックスを尻目に、歯列をなぞり、上顎を擽る。

私だってやるときゃやるのだ、と勇んでアレックスの舌を舌先でなぞっていると、
キツく舌を吸われてしまい身動きできなくなってしまった。

解放され、慌てて自陣に引っ込んだ舌を追いかけ、アレックスの舌が侵入し猛攻をかけてきた。

力強い両腕で首の後ろと背、腰を抱き留められ、為す術なく口中を蹂躙される。


10倍返しを喰らい、思考は霞み、息がかなり上がり、体が蕩けてきた辺りでやっと解放された。

思わずふらついて、アレックスに支えられる。

そんな私を見てクスクス笑いながら、アレックスが撫でてくる。

頬、首。

肩を円を描いて撫で、背中に回って、ゆっくりと降りてくる両掌。



腰を通り、素肌に触れた所でピタリと動きが止まり、
片眉が跳ね上がる。

平気だった筈の私も、その反応で急に羞恥に襲われ顔が真っ赤になる。

毎度驚かしてすまんのぅ…。

心の中でそう茶化すものの、首を伸ばして私の尻を見、「ヮォ」と小さく呟くアレックスに、又、顔から火が出る。

そんな私を見てアレックスが苦笑混じりに言う。

「そんなに恥ずかしがるなら、違うのにすれば良かったんじゃないのか?」

「……アレックス様が驚かなかったら、私は恥ずかしくないんです。アレックス様が驚くと、何だか恥ずかしくなっちゃうんですよ!」

自分で言ってて謎理論だが、本当にそうだから仕方ない。私は開き直った。

そんな私に、アレックスは何故かニヤニヤする。

「そうか、俺が驚かなければ恥ずかしくないのか。じゃあ、このお仕置きは楽勝かもな。」

そう言って、どっからともなく電マを出してくる。

出たよ伝家の宝刀。

地獄のような快楽を思い出し身が竦むが、今回も拒否権はないだろうし、と嘆息する。

しかし、アレックスは予想外なことを言ってきた。




「自分でして見せろ。10回、イけ。

 ……デンマ使うなら20回な。」





「は?」
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