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3: 俺は叫ぶ、魔王様万歳!ヨシ!

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流石の若さと田舎育ちの体力自慢とは言え、不眠不休で追い掛けるのは2日が限度で。
俺は街道沿いの適度に魔物さん達が闊歩している町で少し休憩する事にした。
出来れば情報も欲しい。魔王様♡の事とか。後、魔王様♡の事とか。それと、魔王様♡の事とか…。

宿屋に入ってみたが特に宿屋として機能していなかった。困ったのでそこらの人の良さそうな魔物さんに聞いて、賑わっているという領主の館にお邪魔する。

そこで仕入れた情報によると、魔王軍は兵力を持った幹部が集まってる様な構成で、魔王様♡のお側に行きたいなら、直接魔王城の門扉を叩いて入軍しないといけないだろう、との事だった。サンクス、リッチ♪アンデッドは物知りだなぁ。

更に、気の良いケンタウロスが教えてくれた事には、魔王城の魔王軍に入ったとしても、何のコネも功績も無ければ一兵卒から始まり、中々魔王様♡のお側には行けないだろう、との事だった。
まぁ、そうだよな。功績か……。
俺は陽気な魔物さん達に礼を言って宿に戻り、無事な部屋で勝手に休み、厨房で残ってた食料を掘り起こして勝手に食い、鞄に突っ込み、水を汲んで再び街道を走り出した。

ちょっとカビが生えてたが、なぁに、かえって免疫が付くってもんだ。魔王様♡に逢う前にしっかり歯と舌を磨けば大丈夫だろう。


俺はうねる街道を無視してまっすぐ直進し、一路魔王城を目指した。
ここから魔王城まで真っ直ぐ進んだ場合、幾つかの魔王軍の拠点を通る事になる。俺はそれらを訪れながら魔王城へ行く予定だ。

待ってろよ!功績ども!!魔王様♡のお側に行く為、貴様らには犠牲になって貰おう。

そこから魔王城まではあっという間だった。

バァン!!と扉を開けて、拠点の主の部屋に飛び込む。
「魔王様万歳!!」俺の魂の叫びにミノタウロスが驚いた顔で振り返る。「ひえっ!??誰だお前!!?」「魔王様万歳!!」「えっ!?」「魔王様万歳!!」「ま、魔王様万歳ー!!(何?誰?どゆこと??)」「イェーイ☆」「い、イェーイ☆(???)」
ヨシ!忠臣!


バァン!!と扉を開けて、拠点の主の部屋に飛び込む。
「魔王様万歳!!」俺の魂の叫びに三本角の魔人が憎々しげな顔で振り返る。「何奴!?誰だ!!?」「魔王様万歳!!」「ふざけるな!キサマ!」「魔王様万歳!!」「ふん!忌々しい!!」「忠誠心がねぇなら死ねやぁ!!」「ぐわぁぁぁっ!!」
奸臣成敗!!功績、ヨシ!


バァン!!と扉を開けて、拠点の主の部屋に飛び込む。
「魔王様万歳!!」俺の魂の叫びに隻眼のオーガが喜色満面で振り返る。「イェーイ☆魔王様☆イェーイ☆」「イェーイ☆魔王様最高ー!!」「ウェーイ☆」「ウェーイ☆」
ヨシ!忠臣!おまえさいこうだな!


バァン!!と扉を開けて、拠点の主の部屋に飛び込む。
「魔王様万歳!!」俺の魂の叫びに三人のサキュバスが驚いた顔で振り返る。「ひえーー!??誰ーー!!?」「魔王様万歳!!」「キャーキャー!?」「魔王様万歳!!」「え、え、ええ?!」「……魔王様♡抱いてぇ!!」「「「……ワカルぅ!抱いてぇ!!」」」「魔王様♡カッコイイ!!」「「「ワカル!カッコイイ!!」」」「魔王様♡ラブ!!」「「ラブ!!」」
ヨシ!忠臣!
「ラブ!アタシのボディと技でメロメロに篭絡して操り人形にした~~い♡」「何だと!?死すべし!!」「うぎゃぁーーー!」
奸臣成敗!!功績、ヨシ!


バァン!!と扉を開けて、黒で埋め尽くされた城の主の部屋に飛び込む。
「魔王様万歳!!」俺の魂の叫びが硬質な黒の室内に響いた。

こうして俺はとうとう、魔王城へと辿り着いた。



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