【完結】姉は全てを持っていくから、私は生贄を選びます

もう、うんざりだ。
そこに私の意思なんてなくて。

発狂して叫ぶ姉に見向きもしないで、私は家を出る。
貴女に悪意がないのは十分理解しているが、受け取る私は不愉快で仕方なかった。
善意で施していると思っているから、いくら止めて欲しいと言っても聞き入れてもらえない。
聞き入れてもらえないなら、私の存在なんて無いも同然のようにしか思えなかった。

————貴方たちに私の声は聞こえていますか?


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