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吐露 R18
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行為が終わったあと、バグダスはカイラスを繋いでいた鎖を監禁後初めて外した。
拘束されていたカイラスの美しい手首は、赤く腫れあがり傷がついている。
バグダスはその手首を愛おしく感じて唇をおとした。
カイラスは激しい行為で意識を失っており、バグダスはカイラスが目覚めないように注意しながら地下室を後にした。
浴室に湯を張りカイラスをゆっくりといれる。
カイラスは久方ぶりの湯だろう。
意識を失っていても顔が緩んでいるのがわかった。
そのままカイラスの身体をバグダス自ら洗う。
本当は使用人にさせてもいいのだが、カイラスの存在自体限られた使用人しか知らないし、なおかつ、この美しいカイラスを誰の目にも触れさせたくはなかった。
「気持ちいですか? カイラス様」
意識を失っているカイラスに話しかける。
カイラスは答えるはずがない。しかしそれでもバグダスはカイラスに数度声をかける。
この自分がここまで特定の人間に入れ込むなんて。
そんな人間はカイラス以外いないと断言できる。
カイラスをずっと追い求め、ようやく今カイラスはバグダスの物になるのだ。
それがバグダスにとってどれだけ幸福なことか。
それを思うだけで日々の煩わしいカイラスを殺せと言い出す王のことなど頭のどこかへ飛ばす事ができた。
バグダスはカイラスの唇に触れるだけのキスをする。
「……ん」
意識がなくともくすぐったそうに顔をそむけるカイラスにバグダスはさらに唇を落とした。
「…カイラス様、私は今とても幸せです。長年思い続けた貴方が今こうやって私の手の中にいるのですから。貴方を手に入れても、私が貴方を求める欲求は高まってばかり。この湯のようにどんどん貴方に溺れていきます。ああ、カイラス様、カイラス様…」
何度もキスをしているせいでカイラスが起きてしまうかもしれない。
しかし、カイラスの意識は目覚めず、バグダスに身を任せている。
そのカイラスの姿がバグダスにとってはとても愛おしかった。
湯に浮かぶカイラスの幾分か痩せた褐色の身体にカイラスは手を伸ばす。
「……ぁ」
小さく喘ぐカイラスに注意しながらバグダスは手をすすめた。
適温の湯の中でカイラスの皮膚は柔らかくなっているような気がした。
今はもう行為を行わないが次は浴室でしてもいいかもしれない。
バグダスはカイラスにキスをした。
先ほどのような子供だましの触れるようなものではなく、深い口づけを。
「カイラス様…、愛しています」
バグダスがこんな感情を抱いた人間はカイラスが初めてだった。
拘束されていたカイラスの美しい手首は、赤く腫れあがり傷がついている。
バグダスはその手首を愛おしく感じて唇をおとした。
カイラスは激しい行為で意識を失っており、バグダスはカイラスが目覚めないように注意しながら地下室を後にした。
浴室に湯を張りカイラスをゆっくりといれる。
カイラスは久方ぶりの湯だろう。
意識を失っていても顔が緩んでいるのがわかった。
そのままカイラスの身体をバグダス自ら洗う。
本当は使用人にさせてもいいのだが、カイラスの存在自体限られた使用人しか知らないし、なおかつ、この美しいカイラスを誰の目にも触れさせたくはなかった。
「気持ちいですか? カイラス様」
意識を失っているカイラスに話しかける。
カイラスは答えるはずがない。しかしそれでもバグダスはカイラスに数度声をかける。
この自分がここまで特定の人間に入れ込むなんて。
そんな人間はカイラス以外いないと断言できる。
カイラスをずっと追い求め、ようやく今カイラスはバグダスの物になるのだ。
それがバグダスにとってどれだけ幸福なことか。
それを思うだけで日々の煩わしいカイラスを殺せと言い出す王のことなど頭のどこかへ飛ばす事ができた。
バグダスはカイラスの唇に触れるだけのキスをする。
「……ん」
意識がなくともくすぐったそうに顔をそむけるカイラスにバグダスはさらに唇を落とした。
「…カイラス様、私は今とても幸せです。長年思い続けた貴方が今こうやって私の手の中にいるのですから。貴方を手に入れても、私が貴方を求める欲求は高まってばかり。この湯のようにどんどん貴方に溺れていきます。ああ、カイラス様、カイラス様…」
何度もキスをしているせいでカイラスが起きてしまうかもしれない。
しかし、カイラスの意識は目覚めず、バグダスに身を任せている。
そのカイラスの姿がバグダスにとってはとても愛おしかった。
湯に浮かぶカイラスの幾分か痩せた褐色の身体にカイラスは手を伸ばす。
「……ぁ」
小さく喘ぐカイラスに注意しながらバグダスは手をすすめた。
適温の湯の中でカイラスの皮膚は柔らかくなっているような気がした。
今はもう行為を行わないが次は浴室でしてもいいかもしれない。
バグダスはカイラスにキスをした。
先ほどのような子供だましの触れるようなものではなく、深い口づけを。
「カイラス様…、愛しています」
バグダスがこんな感情を抱いた人間はカイラスが初めてだった。
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