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目覚めた先

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モニカの記憶はそこで終わっている。
たしか、あの後、モニカとレベッカの2人は帰宅の路についた。
別々の馬車に乗り、それからーー。

埃臭い匂いで目が覚めた。
まるでどこかの物置部屋にモニカはいた。

「えっ…?」

意味がわからず、辺りを見渡す。

「モニカ…」

か細い声の先にいたのは、レベッカだった。

「レベッカ様!!」

レベッカのドレスは汚れてはいるが見る限り大きな傷はない。
それでもこの先はわからない。
 震えるレベッカにモニカは抱きしめる。

「モニカ…、怖い」
「レベッカ様…」
「私たち…、どうなっちゃうの?」

不安げにモニカに抱きしめられたレベッカの頭をモニカは撫ぜた。
確かに、この部屋に投げ込まれてから外の様子はわからず、不安ばかり募る。
外ただの少女であるレベッカが耐えられるはずがないのに、精一杯耐えているのだ。

「…大丈夫です。私が、私がいますから…」
「本当に? お母様みたいにどこかに居なくならない…?」
「ええ、約束します。絶対、貴女を1人にはさせません」

モニカはレベッカを再度強く抱きしめる。
レベッカもモニカに縋るように、頭をモニカの頬に擦り付けた。
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